「カーペンターが撮るとこうなる洗脳管理社会」ゼイリブ シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
カーペンターが撮るとこうなる洗脳管理社会
カーペンター監督らしいB級感溢れるSFアクションで、富裕層の搾取や消費社会をド直球で風刺していて、サングラスをかけたらエイリアンの正体や洗脳メッセージが分かる一発アイデアが秀逸です。サングラスの向こう側がモノクロ画面なのも不気味で、洗脳メッセージもインパクトあります。とは言え、全体的にゆるい作りで、主人公も行き当たりばったりな感じだし、予算が尽きたのか、敵の本拠地のTV局への殴り込みシーンもなんかチープでイマイチ気勢があがりませんでした。最後のオチは傑作だけど。主演のロディ・パイパーは、プロレス出身とのことで、エイリアン相手に肉弾戦で戦って欲しかったです。
はい。
カーペンター監督の、反権威への強固なポリシー。
ヒッチコックやクロサワ、オズ、オーソン・ウェルズ、そして同世代のスピルバーグに対してまでもの謙虚な敬愛。
そうしたものが深みを与えているのでしょうね。
大手配給会社の娯楽大作ばかりではなく、「カーペンターを通ること」を、昨今の若手映像作家達には切に願いたいです。きっと大切な事をたくさん受け継ぐ事が出来ると思います。
シネマディクトさん
コメントありがとうございます!
泥臭い映画っちゃあ、そうですよね。
時代なのか、監督なのか、と問えば100%監督のせいでしょうw
精鋭スタッフが揃えば「遊星からの物体X」になり、脚本やら音楽やらすべて監督が行えばゼイリブになる。(脚本、フランク・アーミテイジとなっていますが、これ実はカーペンター監督本人ですw)
プロレスラー・ロディとタイマン張ったキース・ディヴィッドは本当にお疲れ様でしたね。
低予算ながらも、どこか不思議に人を惹きつける本作でありました。でも、映画好き以外にはお勧め出来ませんよね(笑)