劇場公開日 2008年7月5日

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「とにかく徹底的にエンタティメントに徹した作品。最後の最後まで楽しませてくれました。」ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン! 流山の小地蔵さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5とにかく徹底的にエンタティメントに徹した作品。最後の最後まで楽しませてくれました。

2008年6月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 なるほど、試写会で見まして、公開に向けた署名活動が起こったのも当然と納得しました。
 メインストーリーのミステリータッチのサスペンスとど派手なガンアクションは、同様な作品並みに真面目に描きつつ、エンジェル巡査の生真面目さゆえの可笑しさを散りばめて、とにかく徹底的にエンタティメントに徹した作品でした。

 物語は、完璧さが嫌われて、田舎の警察に飛ばされる冒頭のやり取りから可笑しかったです。

 ダニーと組むというところではこれも「相棒」と題してもいいコンビぶり。エンジェル巡査の完璧ぶりに対して、親の七光りで警察に入ったダニーはどことなく頼りない存在でした。けれどもエンジェル巡査に感化されて、頼もしい相棒になっていくところは意外でしたね。

 コメディタッチとはいえ、アクションシーンは本物。ふたりのタイミングがぴったりあった2丁拳銃のガンアクションは見物です。
 そしてカーアクションもスリル満点。車が白鳥を避けようと、フェンスを越えて飛び出すところが見物です。なんと家の屋根よりも遙かに高いところを車が飛んでいくのですから。(なんで車が飛んだか、タネはシーンでぜひ見てください。)

 また、村中を覆う隠された「闇」にエンジェル巡査がたった一人で挑んでいくところでは、結構シリアスでかっこよかったです。

 少々筋に強引なところもありますが、それを割り引いても、次から次に起こる事件。そして、エンディングと見せかけて、さらに前のシーンの伏線が絡んで、容易に終わらないラスト。最後の最後まで楽しませてくれました。

 カット割りの合間や捕まえた逮捕者の事務処理シーンなど、大音響で鳴り物入りの演出をするところが、好みの別れるところかも知れません。

流山の小地蔵