「主人公は自分自身、映画はそのメタファー」ディスタービア うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公は自分自身、映画はそのメタファー
「他人の生活をのぞき見する」という、背徳行為を正当化するのに、映画の前半にかなりの時間を使って説明していますが、本当にストーカーぎりぎりのラインで主役の男のコが近所の観察を始めます。
不純な行為を続けるのは隣に越してきた気になる女のコを見るため。それがバレたときに、「気持ち悪い」と、バッサリ切られますが、そのコの内面を理解しようとする余りの行動だったということでお咎めなし、逆に「ご近所観察」の仲間入りします。
「そんなに上手くいくかな?」というのが正直な感想ですが、そこは映画のお約束としてまぁ、あるかな。位のところです。
この映画の肝心なところは、「直接手を下せない」状況で、家族や友人を守ることが出来るかどうかだと思いました。
これって、普通にドラマや映画を観る行為をメタファーにしたもので、私たちが映画の主人公に自分を投影しハラハラドキドキしてしまうことそのものです。
覗き行為に興奮するのは映画を観るのと本質的には変わらないんじゃないかと思いました。
2014.7.20
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