劇場公開日 2002年9月14日

ズーランダー : 映画評論・批評

2002年9月2日更新

2002年9月14日より銀座シネパトスほかにてロードショー

時代錯誤な悪趣味が倒錯的にファッショナブル!

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笑えるパロディを創るのはホントに大変だ。オチョクる対象への冷徹な客観的視点と、溢れかえるほどの偏愛の情と、周辺の事象への広範な知識がまず必要で、そんなさまざまな“知”を総合したうえで要求されるのは、徹底的な“痴”なのだから。これを達成した近年の収穫といえば、やはり60年代英国スパイが現代に甦る“あの映画”だったが、この夏の3作目ともなると、こだわりの粘度がユルユルに成り果てておったもんな(笑)。

それはともかく、おナルな男性モデルなんぞ知能の欠けたサルだとばかり(「2001年」シーンには笑い死ぬ)にコケにしまくる本作。薄っぺらさがにじみ出る80年代アイコンをちりばめながらの、標的に対する執着ぶりが馬鹿馬鹿しくも感動的なまでに素晴らしい。しかし、これら時代錯誤的な悪趣味を心から否定できないし、するつもりもないのは、さすが「ジェネレーションX」(死語)の旗手ベン・スティラー。共演の盟友オーウェン・ウィルソンと結託し、アディダスだのラコステだのをダサ格好よく着まくる「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」ともども倒錯的にファッショナブルなのだ。カメオの意外さや遊びごころも“あの3作目”のあっけなさよりはよほど芸がある。とりわけ唐突に登場するデビッド・ボウイ!

(ミルクマン斉藤)

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