鮮血の美学のレビュー・感想・評価

全4件を表示

4.0不快感、極まりない!絶望感にドップリはまりこむ。

2024年9月16日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

悲しい

怖い

ウェス・クレイブン初監督作品ということですが、この作品を初めて見たのは「エルム街の悪夢」の後でした。 ホラー映画を見漁っていた時期があって、その時の一本です。ウェス・クレイブン監督の作品だって知ったのは、さらにその後なんですが・・・
当時は、もう不快感しか残らないほど、嫌な作品でした。もう二度と見ることはないだろうと思ってたんですが、 月日を重ねるうちに、記憶が薄れてきたら、非常に気になる一本になってたんです。もう一回見てみたいという変な気分の・・・

何度か見直しているんですが、やっぱり不快ですね。
いわゆるレイプリベンジのはしりみたいな作品です。 直接的な特撮もあまり見られず、血糊で誤魔化しているような・・・。
ただ、やっていることは非情にえげつない。 リベンジに際してもスッキリ感はあまり感じられません。圧倒的な絶望感にうちひしがれます。

画面の汚さ(古臭さ)もあって、圧倒的なリアル感があり、それこそが不快感の元凶って感じでしょうか。
そして、所々に挿入されるあの滑稽な音楽が、より一層神経を逆撫でする。

不思議です・・・。なんでこんなの見たくなるんだろう?

コメントする (0件)
共感した! 0件)
ratien

3.5劇場公開時にも観ちゃってますが、その前にTVで…

2023年5月22日
iPhoneアプリから投稿

無名時にTV放送されてました。
未公開作品だったため、局が勝手に『白昼の暴行魔2』とかタイトル付けてた。

その後、ジョイパック系で未公開作品2本立て企画シリーズで陽の目を見ることに。

これにそっくりな内容で、イタリア物の『暴行列車』というダジャレみたいなタイトル作品が有りますが、逆にこっちは先に(2番館系の併映作品扱いにて)公開されてます。

蛇足ながら、そっちのはモリコーネさんの音楽付いてますが、主題歌はなんと、何故だか『ペイネ 愛の世界旅行』と全く同じという謎でした。

犯人の一人のデビット・ヘス氏はこの後も『ヒッチハイク』にてフランコ・ネロ夫妻に付き纏った挙句、やっぱり性懲りも無く“暴行”せずにはおれなかったのが仇となり、また撃ち殺されてますが…..,

コメントする (0件)
共感した! 1件)
アンディ・ロビンソン

3.5一昔前のハードボイルド小説を想わせるような邦題が恰好良いんですが、...

2022年4月11日
iPhoneアプリから投稿

一昔前のハードボイルド小説を想わせるような邦題が恰好良いんですが、内容はと言うと、恰好良さとはかけ離れた作品でした。

内容に反して使われている音楽が明るめなのが印象的ですね。

そして何故かコメディ演出があるのも不思議な感じですね。

時代的なものもあってか、正直、目を覆いたくなるようなシーンはありませんでしたし、犯人役にも怖さや不気味さはあまり感じられず、物足りなくはあるのですが、設定はかなり良いので、これリメイクしたら面白くなりそうなんですが、デニス・イリアディス監督のリメイク版も評価は微妙なんですよね。

リメイク版もですが、基となった『処女の泉』も機会があったら観てみようと思います。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
刺繍屋

3.5無添加、御免!!

2011年7月15日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

興奮

「スクリーム」などの作品で知られるウェス・クレイブン監督が、サンドラ・カッセルを主演に迎えて描く、アメリカ印のホラー映画。

残虐な殺人一家の毒牙にかかった美しい女性。彼女を心底愛していた両親は憎悪に燃え、静かに復讐の鬼と化す。現代のホラー作品でも数多く使われているテーマの原点とも言われている1972年、作り手が初めて手掛けた劇場映画である。

追うものから、追われるものへと変わる恐怖、狂気。下手に登場人物に対して背景や設定を肉付けせず、殺意の衝動と鮮血への暴走というシンプルなテーマに対してしっかりとスポットライトを当てる。

そこから生まれるいかがわしさ、気味悪さを笑って迎えてあげられる心の広い、世の中は無条件に幸せになるように出来ていると盲信する貴方にこそ、味わっていただきたい作品である。

娯楽の殿堂として位置づけられ、タランティーノやR・ロドリゲスが偏愛しているグラインドハウス映画の一角として作られている本作。お色気、不条理ギャグから毒々しいサスペンスまで、徹底して盛り沢山を心掛けたエンターテイメント性が強く打ち出されている。

最近製作された本作のリメイク版に見られた感傷的な苦悩、被害を受けた少女を生かした事で生まれる厄介な展開、アクションの派手さが色濃い設定は無い。その分力強い怒りが瑞々しく観客の心に響きつつ、一部の方々が求めるカルト趣向にきちんと応える作りが、上映当時の観客が求める娯楽の形を反映している。端正ばかりを意識した誤魔化しは、必要無かったのだ。

主人公マリーを演じた女優の凛とした美しさ、悪役家族の、「悪い」以外の形容詞が出てこない凶悪な目のぎらぎらした輝き。俳優陣がためらいなく撒き散らすエネルギーと汚れが堅実に活きているのも嬉しい、純粋無垢な軽快ホラー作品として評価したい。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
ダックス奮闘{ふんとう}