「曖昧な記憶」ゆれる ミーノさんの映画レビュー(感想・評価)
曖昧な記憶
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山梨の田舎で保守的な父と共に家業のGSで働く真面目が取り柄の長男と、上京して好きな仕事をして気ままに暮らす次男。トラブルメーカーの弟の尻拭いは長男の役目。
その2人の関係が、吊り橋での事件を境に一変する。
幼なじみの智恵子はどうして吊り橋から落ちたのか。
心の中では兄を尊敬している弟は、兄に有利になるような証言をするが、智恵子の死体解剖の結果、殺人事件扱いとなって裁判にかけられる。
幸い父の弟が弁護士をしており弁護を依頼する。このおじもその年齢になっても兄弟関係に問題を抱えていた。何度も兄の面会に行く弟。昔のような温厚な兄は消え、本性とも取れるような性格に変わっていく。弟も目撃者として証言台に立つ日が来るが、その直前、面会室で椅子を投げ合うような兄弟げんかをする。
人間の記憶の曖昧さ、後継は長男という古い家制度の問題、正反対な性格の兄弟の愛憎。
オダギリジョーもだが、若き香川照之の快演も相俟って、面白かった。
ラストは、甲府駅行きのバスに乗ったのか?
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