「兄弟の良さと複雑さ」ゆれる ニョロさんの映画レビュー(感想・評価)
兄弟の良さと複雑さ
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香川照之とオダギリジョーの演技が素晴らしかった。
全然違うタイプの兄弟だ。仲の良い兄弟に見えたが、田舎に帰って兄の意中の女性をあっという間にたらしこむ弟。ただ兄への面当てのような誘惑だった。この辺りも複雑な兄弟の心理が浮かんできている。
結局、殺人を犯した兄を救おうとして、反対の行動に出てしまうのだ。偽証という弟のしたことは許されない。
ところが、出所した兄は弟にかすかに笑って見せた。
この時の顔と裁判での弟の証言を聞いている時の顔は、なんとも言えない複雑な心理を表していて、香川照之の俳優としての凄さを感じた。
ただ、全体的に納得感にかけたと思う。なぜ、弟は偽証してしまったのか、父親とはいつからあんなに仲が悪くなったのかなど、この事件がおきてしまうほどの家族の背景がわからなかった。
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