劇場公開日 2007年2月10日

「対照的なふたり」善き人のためのソナタ やまささんの映画レビュー(感想・評価)

4.0対照的なふたり

2023年8月27日
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信念を持って党員として任務を粛々ととこなすヴィースラーと人情味溢れる芸術家ドライマン。
利己的でお互い心を許せないシュタージの面々、一方芸術家としての矜恃に苦しみながらも結束するドライマンの友人達、権力者との密会を蹴ってドライマンの元に戻るクリスタと次の予約客の元へと足早く去る娼婦、2人の子供との接し方、部屋の内装…と対照的な描写が続く…こういう魅せ方大好き!
ヴィースラーがドライマンから産み出される愛と芸術によって、監視マシンから悪人になり切れない人間へと変化する様が静かに伝わってくる。

ラスト、誇らしげなヴィースラーの眼差しに胸が熱くなりました。
芸術に対するリスペクトに溢れた作品!

やまさ