「アルパチーノ主演の秀作。」セルピコ よしさんの映画レビュー(感想・評価)
アルパチーノ主演の秀作。
不正が蔓延る市警を告発した、一刑事の物語。
1970年代に制作されたアル・パチーノ主演のサスペンス。実話を基にした作品とのこと。
分類はサスペンスになるのでしょうが、人間ドラマとしてとても良く出来た作品だと思います。
警察の酷い不正行為に唖然とします。そんな中、子供の頃に憧れた警官の職責を全うする主人公には、尊敬の念を禁じえません。
ただ、映画では、単純な正義の味方を描いておらず、彼の苦悩を描いていることも共感出来ます。周囲が全て敵の中で、「猜疑心」「恐怖」「絶望」、それらの気持ちが制御不能になっている様はもの悲しく感じられます。
最後はハッピーエンドと言って良いかは、判断し兼ねるところです。しかし、とても静かで穏やかな終わり方で、映画の余韻を楽しむことが出来たと思います。流石に50年近く経った今でも放映される秀作でした。
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