セブンのレビュー・感想・評価
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ラストシーンについて
衝撃のラストシーン
妻が殺されて、それに憤怒して
ミルズに嫉妬したジョンを殺して七つの大罪が完了
と思っている方も多いと思う。
しかし、この映画の設定は
七つの大罪を犯した者が殺害されるという設定。
肝心なのは大罪を犯した者が殺されるというところ。
上記のラストシーン妻が殺されていたとすると
憤怒を犯した者が殺されていない。
おそらく、妻は殺されておらず
届いた荷物には顔が分からなくなった女性の首が入っていたと推測する。サマセットもミルズも誰か分からない状態。
ジョンは妻が妊娠したという情報を話すことでダンボールの中の死体をミルズに妻だと思い込ませた。しかし、その情報を知っていたのは妻以外にサマセットのみ。妻が他の人に話すとは考えられない。そう考えるとジョンは妻と接点を持っていたと推測する。妻から署に電話があったことをミルズに伝言するシーンがあった。それは妻がジョンに脅されてミルズがいない時に電話させられたかもしれない。
妻は絶望はしていたが憤怒はしていなかった。
おそらくダンボールの中に入っていた死体は
おそらく憤怒を犯した者の物だろう。
大罪を犯した者が殺されるという設定を重視すると
こういう推測になる。
と推測していたが
弁護士の発言「依頼人はあと2人死体を隠してるそうだ」
この2人とは妻と子供?
それともジョンの嘘?
生まれていない子供を死体と呼ぶ?
見た者に推測、考察させる余地を持たせる。
良い映画とはそういう物だと思う。
サイコサスペンスとしての雰囲気が最高
ブラピの悲壮感ある表情はラストシーンで
最後の救いようのないバッドエンドが、
猛烈に記憶に残る。
犯人は七つの大罪を犯した人間に対し、無差別に裁きをしていた。
ただの猟奇殺人と思ったら実はつながっていた。
ベテラン刑事サマセットの推理で明らかになる。
血気盛んの若手刑事ミルズとそれををたしなめる、ベテラン刑事サマセットというコンビ。
踊る大捜査線のわくさんと青島はこのコンビを参考にしたそうだ。
物語終盤、追っていた犯人が突然、2人の前に血だらけであらわれる。まだ殺人は5つしか終わってなかった。
犯人のジョンドウはある場所に2人を連れていって言う。
ミルズに嫉妬をしたと。
6番目の罪嫉妬の罪を犯したのでミルズに殺させることで完結させようとした。
警察官のサマセットとミルズは欲望に負けないかの試練をかせられた。
七つの大罪の一つ、7番目の憤怒。
妻を殺されて怒りを捨てられるのか。
そしてこの瞬間に妻の妊娠をしるミルズ。
そして怒りを抑えられずに殺してしまうというバッドエンド。。
つらい。。
サマセットは引退してしまうし、
ミルズはこのあとどうなるのでしょうか。。
考えるだけで胸がいたい。
生きている価値のある人間
怖いけど、気になる、殺し方。
サスペンスの佳作
全編に漂う異様な不安感
結局、この不安感が、ラストに結び付く。モーガン・フリーマンと同じように叫びたいが、それが叶ったとして、どこに救いがあるのか? ブラビは救われたと思う。
ただ冷静になってみると、どうして箱の中に彼女の首が入る? 「嫉妬」で彼女が殺されたとするなら、他の殺人と違い理由がない。今までそれなりに意味を持たせていたジョン・ドゥーの殺人への美学と違う。「憤怒」へのプロセスとするなら納得いかない。
罪意識の再確認
犯人のジョン・ドゥは人々が日々小さな罪を犯しているが、それを周りは許し続けていることに対し疑問を感じ、7つの大罪を元に現実世界でその罰を下すことで、罪を犯すことがいけないことであり、罰は下るということを示したかったのだと思った。
カトリックの人とそうでない人で罪意識の考え方の違いはあると思うが、罪意識について再考するきっかけになった。
セブンってそういうことかぁ。
今更ですが観ました。ネタバレなしで。
バッドエンド作品とは聞いていましたが、観終わった後はなんとも言えないやるせなさというか、希望のない終わり方ですね。ブラピ宛に宅急便が来た時点で、胎児の死体か、妻の首とは予想できましたが。。まさか、まさか、、と思いながら観てました。
ストーリーは非常に良くできています。七つの大罪に準えて連続殺人事件が起き、その犯人を追うのが若手刑事のブラッド・ピットとベテランのモーガン・フリーマン。
大食、強欲、怠惰、肉欲、高慢の被害者はどれも酷い死に方をしており、確実に残り2件の憤怒と嫉妬の殺人も行われると予想される中、犯人(ケビン・スペイシー)が出頭してきます。犯人曰く、2つの死体は別の場所に隠しているとのこと。ナーンにもない砂漠に連れてこられたと思ったら、前述の通り宅急便が。2体の死体のうち1体はブラピの妻を、そしてもう1体はブラピに殺される自分自身のことを指していたのでした。
って、そんなこと思いつくか?96年の映画とは思えない、、今見ても色あせない完成度の高い作品です。
印象には残ったし嫌いではないが…
下の方にがっつりネタバレあります。
ホラーチックではあるが物凄い名作みたいに言われていたので、いずれは見ようと思っていたところ、ちょうど地上波でやっていたので見ました。
普段ホラーは(好き好んでは)見ませんが、たまたまやってたら見るとか、極稀に懐かしの『IT』とか『ポルターガイスト』とかは見たくなります。グロも脅かし系も特に好きではないのですが、唯一ホラー系?グロ系?でも見るのがサスペンス・スリラーみたいな「事件のついでに気分の悪いシーンがありますよ」程度のもの。
今作もその類(といってもグロくもないし幽霊も出てきません)ですが、先に言っておくとこのお話のメインは「謎解き」ではありません。まぁ一応、それなりにカテゴライズがサスペンスなので謎はありますし、出てくる刑事たちが謎解きはしてるんですが、見ている我々が「誰が犯人?」とか「どうやって殺した?」とか謎解きをするタイプのストーリーではありません。
メインは「人間が悪に染まる瞬間」というテーマなので、「人間って怖いよね」的なホラー。それってホラーっていうのか?って感じですが、昔はホラーの中にスプラッターもグロもお化けも全部含まれてたので、多分ホラーだったんでしょう。今だったら映画.comのカテゴライズ通りサスペンススリラーになるんでしょうね。
映画.comのあらすじでも「殺人事件が続いた後、驚愕の事態が…」と書いているので、殺人事件よりもこの「驚愕の事態」の方が重要なわけですが、自分にとってはこの「驚愕の事実」の方がめちゃくちゃどうでも良くて、物凄い肩透かしでした。
正直、このラストを「どんでん返し」と呼び、「どんでん返しが成功したか否か」だけで評価をつけるとしたら、☆1.5〜2で上等かなという感じ。
ただ、そのラストまでの惹きつけ方が非常に上手く、「どうしてそのラストになったのか」が、ただ傍観しているだけの我々にも無理なく受け入れられるような話の展開が秀逸でした。
そして、常に「何かが起きそう」と思わせるような陰気な雰囲気が薄らと漂っており、この撮り方もとても上手かったと思います。
個人的に好みのストーリーではなかったし、上にも書いた通り「どんでん返し」に関しては完全に肩透かしだったにも関わらず、印象に残る映画だったのでこの評価です。
あらすじ:
定年まで1週間で、辞めた後のことばかり考えている殺人課のサマセットのところに、自らの希望で殺人課に異動してきた血気盛んな若者ミルズがやってくる。同時に不可思議な殺人事件が起き、担当にされそうになったサマセットは一度は拒否するが、ミルズは自分の力を誇示しようと「自分がやる」と言い張り、それを見たサマセットはミルズと共に現場へ向かう。ミルズは決して無能な新人というわけではなかったが、「殺人課では素人同然だから自分に従うこと」と言い含め、2件3件と起こる奇妙な殺人事件に関連性を感じたサマセットは、仕方なくその後もミルズと組むことに。だがミルズの一見ちゃらんぽらんな態度の裏に、強い正義感を隠していることを感じ取ったサマセットは、その純粋過ぎる正義感に危機感を覚え、全ての問題を解決できると思うなと忠告する。しかし世の中は良くなると信じてやまないミルズは、七つの大罪をなぞるように起こる殺人事件を必ず止めてやると意気込み、犯人を追い詰める。漸く犯人を逮捕した2人だったが、犯人はミルズのプロフィールや妻の秘密まで把握しており…
思ったのが、タイトルにもなっている『セブン(作品内ではSe7enと表記)』がキリスト教カトリックの教えでいう「七つの大罪」を表しているとのことで、ハッキリ言ってキリスト教に大した興味のないほとんどの日本人には身に迫った恐怖を感じられないという、致命的な欠陥がある気がします。
現在は欧米でも無神論者が増えているとのことですが、この映画は1995年制作。当時はまだまだ欧米でキリスト教信者は多かったことでしょう。なので恐らく(悪魔が出てくる映画で失神するレベルの)キリスト教信者だったら「わ~怖い~!」どころでない恐怖を感じたのかもしれません。
↓以下がっつりネタバレ↓
このお話は「純粋過ぎる若い正義漢ミルズ」と「世の中見過ぎて諦めきってる歳寄りサマセット」と「世の中のことも自分たちのことも良くしようと努力せず無関心な有象無象(殺される人々)」と「それを赦せず悪魔に身を落とした男ジョン・ドゥ(犯人)」の4つの存在に焦点を当てたもので、それぞれにハッキリとした立場があり、またその立場がガラリと変わるラストが印象的な作品です。
…と書きましたが、自分にはラストは特に印象的ではなかったです。というのも、自分は特にキリスト教に興味はないし、ミルズの性格的に多分ラストこうなるだろうなぁと想像もできてたし、潜在的な恐怖みたいなものが湧かなかったのが原因だと思います。
また、見る時誰に感情移入して見ていたかによっても、ラストの衝撃度は違う気がします。
映画の作りとしてはサマセットとミルズのダブル主人公なので、当然そのどちらかに感情移入するようにできていると思うのですが、サマセットはどちらかというと「無関心な有象無象」に近く、ミルズはあろうことか「それを赦せず悪魔になったジョン・ドゥ」に近いんですよね。
なので、観客のほとんどはサマセット目線で、頑張ってるミルズを他人事のように見てたのではないかと思います。
サマセットはミルズの影響を受けて徐々に世の中に無関心ではいられなくなり、ミルズは犯人の影響を受けて世の中に失望し、犯人は結局自分の希望を叶えるラストですが、ミルズがキレやすい性格の時点で、ある程度このラストは想像できます。あの後ミルズは刑事としてはもうやっていけないでしょうから、ジョン・ドゥの後を辿るのではないでしょうか。アメリカでは割と法律を無視して「私刑」を振りかざすキャラ(ヒーローものを除いても)の出てくる話が多い気がしますが、これもそうなる気がします。というか、それを見越してジョン・ドゥはこのラストを理想としたのではないかと思います。
…だからといって、自分は「だから何?」という感じだったので、うーん、やっぱり「上手い撮り方の映画だったなぁ!」「凄かったなぁ!」というすげーつまんない感想しか出てこないのが残念。
ミルズの熱血加減、日本の漫画なんかでよく主人公にあてがわれるような性格だったので、そういう意味ではラストにショックを受けた人はいるかもしれません。主人公=純粋という設定が多いので、その純粋が悪に染まるというラストは確かに珍しいと言えば珍しいし、普通は悪に染まったとしてもその後救済ストーリーがあったりするので。
ただ、印象に残る映画にするにはこれで良かったと思います。実際、こうして何年も語り継がれてるわけですし。
ひとつ最も残念に感じたのは、ミルズの妻トレイシーの生首や赤ん坊の死体を映さなかったこと。
確か年齢制限なかったと思うので、バッチリ見えるように映せないのはわかる(ていうか別にガッツリ生首見たくはない)んですが、「本当にトレイシーは殺されたんだ」とこちらも恐怖を感じられる演出をしてほしかったです。
そういう意味で、監督の無意識なのかわかりませんが、やはりミルズよりサマセットに感情移入するように作られていたような気がします。
箱の中を直視しないまでも、せめて箱の隅についた大量の血とか、血まみれのトレイシーの髪の毛とかだけでも見せてくれれば、狼狽えるミルズに感情移入できたと思うんですが、如何せん箱の中を見たサマセットがハッとする演技だけ。ミルズの狼狽える演技が完全にアホっぽく見えて、自分はこの大事な場面で白けてしまいました。
せめてミルズが箱の中を見てしまって発狂したならまだしも、見たのはサマセットだけです。これならミルズが犯人を殺しかねないと予想がついてたサマセットなら、後で自分が恨まれたとしても「箱の中身はトレイシーじゃなかった」と嘘を吐くんじゃないかな。箱はだいぶ遠くにあって、ミルズは確認できないわけですから。
脚本を書いたアンドリュー・ウォーカーは有名になる前ニューヨークに住んでおり、ニューヨークでは毎日のように犯罪が起きるのに、それを見て見ぬふりする人々にだいぶ辟易していたようで、その時の鬱屈とした気持ちや、悪よりむしろ「人々の無関心」に対する憎しみを強く感じます。
終盤でミルズとサマセットは、「まだ見つかっていない死体の場所を教える」と言う犯人を連れ、車で現場まで向かいます。車内で「自分が世の中を良くした」「無関心だった人々も心を改めるだろう」と満足げに語る犯人に、ミルズは「どんなに酷い事件も、2か月も経てば皆忘れる」と吐き捨てます。しかし、犯人はそれにこう答えます。
「まだ全て終わってはいない。全てが終われば、結末は理解されずとも、人々は認めざるを得なくなる」
この言葉通り、妻と子供を殺されたミルズが逆上して犯人を射殺してしまったことにより、犯人の目的も何者だったのかもわからないまま事件は幕を閉じます。
「何もわからなかった」事件は、犯人が死んで一見終わったように見えても、その後もずっと興味を持たれ続けるのは想像に難くありません。しかも逆上して犯人を殺害したのは警察官。現実にあれば、歴史に残る事件になるのでしょう。
そしてミルズに影響されていたサマセットも、元の無関心、心を閉じた人間に逆戻り。救いがないですね。
犯人の思惑通りに全てが進んだストーリーで、ストーリー展開も緻密で、目を惹きつける映像、飽きさせないスピード感もあり、映画としてはとてつもなく質の良い作品だったのですが…本当に本当に、自分には「だから何?」のラストでした。何でや。
全337件中、161~180件目を表示