セブンのレビュー・感想・評価
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いま見るには古い映画
犯人の動機も、殺人の方法も、当時としては真新しいものだったのかも知れないが、この作品に影響を受けてよりブラッシュアップされた作品が世に出回っているので、特別得られるものが無かった。
オチも犯人の部屋に踏み込むあたりで予想出来てしまった。まさか本当にそれだけで終わると思わなかったが。永遠に忘れられない事件にするっていうから、もっと大きなことやるのかと思ったのに。。
『後世に多大なる影響を与えた偉大なる古典作品』という感じ。見飽きたが勉強にはなったと思う。
サイコサスペンスの完結したドラマリテラシーを映像美に昇華させたフィンチャーの力作
デーヴィット・フィンチャーのサイコ・サスペンスの力作。監督独自のダークで重々しく沈滞する演出力で創作された映像美が見事。脚本も全体を通して良く出来ている。途中犯人を報道記者で登場させるのは仕方ないとして描き方に工夫が足りないと思ったが、最後まで観るとこれは謎解きの面白さを狙ったものではなく、ラストの主人公の選択にある追い詰められた人間の憤怒(復讐心)の原罪に辿り着き、それによってストーリーが完結するという現代版フィルムノワールの恐怖映画となっている。そこで唯一惜しいのは(徐々に判明する犯人の正体を思えば)、主人公が刑事で在りながら家族に対して無防備であったことが悔やまれる点である。しかしそれでは主人公の復讐心を決定付けることになるから敢えて避けたと考えらて、深く練られた脚本であることに気付かされる。犯人の謎だけが重く圧し掛かる物語の完結性が圧倒的だ。
退職間近の刑事を演じたモーガン・フリーマンの演技が素晴らしい。この巧さと比較されるブラッド・ピットの熱演ももっと評価されていいと思うがどうだろう。刑事役自体に違和感が残るピットの俳優としての資質があるのも理解してではあるが。それとピットの銃の構え方が、「カリフォルニア」の殺人者と同じポーズであったのが興味を引いた。偶然の一致に過ぎないのか、拳銃に詳しくないので解らない。
個人的な好みで言えば苦手なジャンルの映画作品だが、高く評価されることに異論はない。
【”地獄より光に至る道は、長く険しい・・。” 人間の悪性に焦点を当てた作品。鑑賞後の重い気分が尋常でない作品でもある。】
ー 当たり前であるが、人間は善性と悪性を抱えながら、そしてその間を行き来しながら生きている。
私は、基本的には、映画は、善性溢れる作品が好きであるが、悪性を描いた作品も鑑賞する。それは、人間だからである・・。-
■今作の魅力 <多くの方が作品レビューを挙げているので、簡潔に。>
・2時間を一気に見せ切る作品構成。 ー七つの大罪ー
・犯人の”知性”と”異常性”を視覚化した、犯人の部屋の美術、意匠。特に雑然とした書物。
・スリリングなアクションシーンも秀逸。
- ここで、犯人が分かった人は凄いね。-
・箱の中身を敢えて映さず、観る側に”嫌な”様々な想像をさせる手法。
- ”イヤミス”どころではないサンセット(モーガン・フリーマン)が箱を開けるシーン・・。ー
・犯人を演じた役者(且つては、名優であったよ・・。)の悟ったような表情。
・・・
書き出すと、きりがない・・・。
ー デヴィッド・フィンチャー監督の復活作でもあるし、この脚本を書いた男が当時抱えていた鬱屈が良い方向に昇華した、脚本のレベルの高さにも舌を巻く。-
■蛇足 <個人的意見>
・ダークで、鑑賞後、重い重い気持ちが残る映画
1.「悪の法則」 人間の本性は悪であるという考えの”コーマック・マッカーシー”脚本
2.「ノー・カントリー」同じくコーマック・マッカーシーの原作”血と暴力の国”を映画化
3.「凶悪」 邦画の犯罪映画の金字塔
4.「ソドムの市」 監督のパゾリーニが今作製作後、惨殺された事は有名である。
・・・これ以上書くと、私の人間性を疑われそうなので・・。
・イロイロといわくつきの本
1.悪徳の栄え(マルキド・サド著 今作でも、触れられていた作品である。)
2.家畜人ヤプー(沼正三著)
3.O嬢の物語(ポーリーヌ・レアージュ著 映画もあります・・)
4.毛皮を着たヴィーナス(マゾッホ著)
・・・これ以上も書きたいが・・。
◆人間って、”悪”に惹かれるのだなあ・・、昔から・・。業の深い生き物である・・。
全体的に不気味な世界観が良い
人の感情
名作(ただしR15)
表現がグロ過ぎる部分があまりに多く、面食らいましたが、
慣れるとそれほど気にならなくなりました。
サスペンスであり、ミステリーであり、ややホラー要素、
そして哲学的な要素もあります。
ハッキリ言って面白かった。
グロい部分だけを何とか耐えればとても素晴らしい映画だと分かります。
役者さんたちの自然な演技も良く、
自然とその中に溶け込めるような感じもいいです。
最後の、ブラッド・ピットさんの目が、本当に妻を殺された人の目をしており、
怪しいと思った私が、観賞後に調べたところ、
本当にトレーシー、つまりグウィネス・パルトロウさんと恋仲になっており、やはりと思いました。
七つの大罪に、人は勝てず、どうしても業は背負ってしまう・・・というメッセージがあるようにも思いますが、
というかそれもあるでしょうが、
もうひとつ、
「それでも、やはり大罪だろうがなんだろうが人間だからしょうがないじゃないか」と
ハッキリと神に逆ギレではなく主張することもある、人間は。
・・・というメッセージもあるように、思います。
パルトローの存在を意識して
ラストシーンについて
衝撃のラストシーン
妻が殺されて、それに憤怒して
ミルズに嫉妬したジョンを殺して七つの大罪が完了
と思っている方も多いと思う。
しかし、この映画の設定は
七つの大罪を犯した者が殺害されるという設定。
肝心なのは大罪を犯した者が殺されるというところ。
上記のラストシーン妻が殺されていたとすると
憤怒を犯した者が殺されていない。
おそらく、妻は殺されておらず
届いた荷物には顔が分からなくなった女性の首が入っていたと推測する。サマセットもミルズも誰か分からない状態。
ジョンは妻が妊娠したという情報を話すことでダンボールの中の死体をミルズに妻だと思い込ませた。しかし、その情報を知っていたのは妻以外にサマセットのみ。妻が他の人に話すとは考えられない。そう考えるとジョンは妻と接点を持っていたと推測する。妻から署に電話があったことをミルズに伝言するシーンがあった。それは妻がジョンに脅されてミルズがいない時に電話させられたかもしれない。
妻は絶望はしていたが憤怒はしていなかった。
おそらくダンボールの中に入っていた死体は
おそらく憤怒を犯した者の物だろう。
大罪を犯した者が殺されるという設定を重視すると
こういう推測になる。
と推測していたが
弁護士の発言「依頼人はあと2人死体を隠してるそうだ」
この2人とは妻と子供?
それともジョンの嘘?
生まれていない子供を死体と呼ぶ?
見た者に推測、考察させる余地を持たせる。
良い映画とはそういう物だと思う。
サイコサスペンスとしての雰囲気が最高
ブラピの悲壮感ある表情はラストシーンで
最後の救いようのないバッドエンドが、
猛烈に記憶に残る。
犯人は七つの大罪を犯した人間に対し、無差別に裁きをしていた。
ただの猟奇殺人と思ったら実はつながっていた。
ベテラン刑事サマセットの推理で明らかになる。
血気盛んの若手刑事ミルズとそれををたしなめる、ベテラン刑事サマセットというコンビ。
踊る大捜査線のわくさんと青島はこのコンビを参考にしたそうだ。
物語終盤、追っていた犯人が突然、2人の前に血だらけであらわれる。まだ殺人は5つしか終わってなかった。
犯人のジョンドウはある場所に2人を連れていって言う。
ミルズに嫉妬をしたと。
6番目の罪嫉妬の罪を犯したのでミルズに殺させることで完結させようとした。
警察官のサマセットとミルズは欲望に負けないかの試練をかせられた。
七つの大罪の一つ、7番目の憤怒。
妻を殺されて怒りを捨てられるのか。
そしてこの瞬間に妻の妊娠をしるミルズ。
そして怒りを抑えられずに殺してしまうというバッドエンド。。
つらい。。
サマセットは引退してしまうし、
ミルズはこのあとどうなるのでしょうか。。
考えるだけで胸がいたい。
生きている価値のある人間
怖いけど、気になる、殺し方。
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