「さすが大画面+4K HDR高画質+高音質で見応えあり。話は薄いが映画パッケージの成功例。この映画のファンは必見。」セブン みすたーのーぼでいさんの映画レビュー(感想・評価)
さすが大画面+4K HDR高画質+高音質で見応えあり。話は薄いが映画パッケージの成功例。この映画のファンは必見。
今年、正月映画なかったじゃん。それってやべぇよね。コロナ状態継続中アメリカ映画ネタ切れのおかげで『赤血球vs白血球』や『海のインデアン』でお茶を濁さなければならない日本映画館市場。配給はマジでちゃんと考えた方がいいよ。
まっ、業界人でもなんでもない俺は、
「どうでもいいけど。」
30周年かよ。「はえーなぁー。」「20年かと思ったよ。」
30年前と云えば「パルトロー」が脱いだり、「セロン」が一生懸命ケツ出してた頃だよな。
てなもんで、『おっ、「パルトロー」が出たじゃん。また脱ぐのかー?』とか期待してたら『くびチョンパ』かよ!「なんだよー!」なんて残念がっていたな。
30年前の映画なのにスター俳優の顔がほぼ変わらないじゃないの。
「ニューラインシネマ」ロゴマークの輪郭を見た時点ではあまり精細に対して攻め込んではいないかと思ったが攻め過ぎるとソニーのテレビみたいな人の顔が『切り絵』になり『映画』としてのフィルム感にこだわっているんだなと納得してみた。
なんてったって今回の見せ場は「色」と「音」。画面中の色の細かなグラデーションには感動した。特に『フリーマン』の顔の肌色を観てみろ。肌色がベタッと潰れてないでしょ。色のグラデーションが細かいから立体的に見える。さすがに家での民生AVシステムでは出しにくいだろう。池袋のIMAXで観るとどうなるか?
あと「音」だ。「色」と同じく広いレンジなので深みある「音」なので緊張感が倍増。
ラストのクライマックスの『ずずっずー』とか『ぐーぉ・ぐーぉ』とかの音がおどろおどろしい音楽が何気に聴こえてくるが、ノイズを感じず自然に耳にすることができていわゆる『没入感』を体験できる。これまでIMAX映画をあまり褒めなかったが、それだけ今回のレストアチームはいい仕事をしたということだろうな。
「またあれだろ、IMAXったってピントボケボケ、色破綻とかしてんだろ。」なんて思っていたがいい方向に裏切られた。
ーまとめー
いや、そんなに『面白い』映画じゃねぇんだよ。『フリーマン』の演技に引きずられた他の演技者、そこに『けびん』が絡み演出、構図、カメラ技術、セット美術、編集、音楽全てがパッケージ化され映画としての重厚感を完成させた映画の成功例。
3月に4Kブルーレイが出るが、アマゾンで¥5千800。3年待って¥3千以下か?。本作のファンは俺が言わなくても観るだろうが映画館で¥2千円出しても損しない出来。できれば池袋のGTで観た方が良いかも。
ー蛇足ー
この映画上映後に『デビット ボウイ』が来たのよ。(武道館、最後だっけか?)映画のエンドタイトルを歌うのか?と思ったが歌わなかったな。 というよりなんか前座で日本の『ぼうい』出てきて3、40分位なんかやってたけど客の女の子達が「キャーキャー」言って盛り上がってたけど本物の『ボウイ』が出てきたら「キャーキャー」が無くなりおざなりの手拍子でただ立って観てるだけで、以前観た『横浜スタジアム公演』とは違い全然盛り上がってなかった。『客寄せ』で『ぼうい』を前座にしたのと高いギャラでレコード会社移籍したツケで音楽の方向性を見失った感じの『ボウイ』のコンサートはなんか淋しかった記憶がある。