劇場公開日 2006年9月16日

「まあいいじゃない、クルマ、カッコいいんだから笑」ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT たいよーさんさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0まあいいじゃない、クルマ、カッコいいんだから笑

2021年7月24日
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鑑賞方法:VOD

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生まれながらにクルマが好きな故、何度か観てきたある種の教育ビデオ。笑 かれこれ煙たがられている本作だが、割と私は好き。ドリフト発祥の日本を舞台にした、本格派のカーアクション作品。

最初に触れたいのは、やっぱりクルマ。本作に出てくるのは、ほぼ日本車で1作目から継承されている。しかし、D.Kをはじめとした敵はフェアレディZ1択で、ハンもFD3S。ショーンはS15シルビアにランエボⅨとアツいラインアップだが、あまりバリエーションがないのが惜しい。その頃は確かに日本のスポーツカーも下火で、だんだん減るので分からなくはないが…。一方、「ヴェイルサイド」のフルカスタムで装うことで、日本のチューン文化を汲み取っていることも好意的だ。また、ドリキンこと土屋圭市氏がスタントを監修。今までシリーズに無かったアプローチでクルマを魅せていく。それだけで結構ありがたいし面白い。

のだが…やっぱり脚本がギクシャクしすぎっていうのはある。ハンの人柄くらいしか褒められるところはなく、乖離した日本と東京、そこで暮らす外国人がやり合っているだけの感じ。最後まで名ばかりのワイスピ感が否めないのも分かる。番外編に近く、ファミリーのはしを掻い摘んだだけで、本筋はかなり弱い。スタントまでの持って行き方も難ありで、割と真剣には観れない。むしろ、アクションを観に来ただけという意味も強い。

ただ、日本人キャストといい、愛されるキャラとなるハンといい、意外と仕事をしているのが不思議なところ。紆余曲折と語るにはこの作品を外すわけにはいかないのだ。

ある程度プロットは頭に入っていても、ドリフトは「おーっ。」と声が出る。笑 実にドリフトに重きを置いたアクションは堪らないが、それ以外のカオスはこれで勘弁。ファミリーが活躍し始める次作以降、どのようなクルマとカーアクションが観られるか楽しみだ。

たいよーさん。