劇場公開日 2002年2月2日

「現代の日本を紹介する映画であり、オタク文化の存在を世界にいち早く紹介するものになっている これが広末涼子のビジュアルの特異さや秋葉原にロケを敢行したのも、それが本作の目的でありテーマだったからだ」WASABI あき240さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0現代の日本を紹介する映画であり、オタク文化の存在を世界にいち早く紹介するものになっている これが広末涼子のビジュアルの特異さや秋葉原にロケを敢行したのも、それが本作の目的でありテーマだったからだ

2021年1月8日
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鑑賞方法:DVD/BD

案外に面白い
もっと高く評価されるべき作品だ

ニキータは1990年
パリが舞台

レオンは1994年
NYが舞台

本作は2001年
東京が舞台

どれも少女が中心に据えらた映画で共通している
だからといって、その少女に一貫性があるわけではない
少女と関わることで男が何かが変わる
三作ともそれを描いているようでそうでもない

単にリュック・ベッソンは少女をとにかく出したい
少女をメインにした映画を撮りたい
少女を愛でたいのだ

それも細く、身長も伸びきっていない
性的にも未成熟な少女を撮りたいのだ
共通するのはそれだけだ

少女を軸にして、フランス、アメリカ、日本をリュック・ベッソンはそれぞれのお国ぶりを彼なりに表現した作品なのだと思う

広末涼子はアニメから抜けでたかのようだ
三作の三人の少女の中で最も少女らしいコケティッシュさがある

現代の日本を紹介する映画であり、オタク文化の存在を世界にいち早く紹介するものになっている
これが広末涼子のビジュアルや秋葉原にロケを敢行したのも、それが本作の目的でありテーマだったからだ

日本嫌いでヘンテコな日本をわざと撮っている?
とんでもない
とても日本への愛情を感じる作品だ
ヘンテコなのは単に監督にはそのように見えただけだ

それはブラックレインとおなじだ

本作前年公開のタクシー2が本作と同じジェラール・クラヴジック監督作品
日本人が多数登場する、プレWASABIというべき作品だ
ぜひあわせて観るべきだ

日本で日本人がフランス語を話すと誰でもエリートぽくカッコよく見える
投げ出したフランス語会話に再挑戦したくなった

トレンチコートの日本人刑事はなんとなく、銭形警部に見える
銭形警部もパリではフランス語を話すのだろう
ちょっと憧れる

本作は広末涼子の出演ばかり取り上げられる
確かに熱演だ
もっと海外の映画に出演して欲しかった

19年前に別れた日本女性との間にできた娘ユミが彼女の役
本作の日本公開から今年は19年
劇中のユベールと同じだけの年月が経ったわけだ

しかし本当に注目すべきは日本側アクション監督:高瀬将嗣とそのチームだ
日本映画のアクションシーンには無くてはならない存在
その彼のチームがフランスの撮影チームと一緒になって素晴らしいアクションを繰り広げているのだ

それこそが本作の一番の見所だと思う

その高瀬将嗣さんは、昨年2020年5月にお亡くなりになっていた

ご冥福をお祈りしたい

あき240