「みずから苦しむか、もしくは他人を苦しませるか そのいずれかなしに、恋愛というものは存在しない。 byアンリ・ド・レニエ」運命の女 さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)
みずから苦しむか、もしくは他人を苦しませるか そのいずれかなしに、恋愛というものは存在しない。 byアンリ・ド・レニエ
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コニーは専業主婦。夫エドワード(リチャード・ギア)と、息子二人と平凡な生活を送っている。突風が吹く日、コニーは本を抱えたフランス人青年ポール(オリヴィエ・マルティネス)と通りで衝突、膝を擦りむいてしまいます。
ポールは怪我の手当をすると言い、コニーを強引に部屋に招き入れる。その後コニーは、何度かポールの部屋を訪れるようになるのですが、やがて自堕落な穴にすっぽり填ってしいます。
平和な家庭の妻が不倫に落ちるというのは、普遍的な題材だけれど。それでも引き込まれるのは、ダイアン・レインの艶やかな熟女っぷりと、妻の不倫を知りながら悩む夫のリチャード・ギア(本作で初めて、リチャード・ギアって演技できるのだと思いました)、そしてコニーが溺れる青年:オリヴィエ・マルティネスの美しさといった、キャストの魅力に尽きると思います。
印象的なシーンが三つあります。
一つは、コニーの膝です。トレンチコートから覗く少年のような膝小僧と、その艶やかな女の表情の対比。髪は乱れて、無造作にコートを羽織ったけのコニーですが、はっとするほど美しいです。
もう一つは、罪悪感から一線を越えられないコニーが、ポールの頬を引っぱたいて事に及ぶシーン。ここ、とてもリアルでした。
三つ目は、帰宅途中の電車内のコニー。コニーがポールとの情事を思い出して、目を潤ませる。官能的な表情。
さて三人は、互いの感情にどういった結論を出すのでしょうか。
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