「『円都は嫌いだ』」スワロウテイル マサシさんの映画レビュー(感想・評価)
『円都は嫌いだ』
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『イェンタウンはお前らのふるさとの名前だろ』
『円都は嫌いだ』
この時点(1996年)で、
現在は見向きもされない日本の姿をこの演出家は言い当てている。
黒澤明監督の『天国と地獄』に出てくるアヘン街をリスペクトしていると思う。彼は宮城県出身だが、横浜の大学を卒業している。全くの私見であるが、『天国と地獄』のアヘン街も横浜であった。それに彼がインスパイアされていると僕は感じた。そして、
脱亜入欧の福沢さんでなく、欧米に劣等感を持っていたという夏目先生を『焼く』って言うのも洒落ている。
この映画は二度目。初見は『アレ?』と思ったが、寧ろこちらが彼のカラーなのかも。傑作だと思う。その他にこの映画は『赤線地帯』『ブレードランナー』をリスペクトしている。
かつてあった娼館やアヘン街は今はない。しかし、この映画公開の1996年時点でも、表向きには違法ではない飲食店の様な店が軒を連ねていた。勿論、今はそれもない。
しかし、それは根絶されたのだろうか?
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