スワロウテイルのレビュー・感想・評価
全61件中、1~20件目を表示
繊細さと大胆さを兼ね備えたら最強
岩井俊二監督が自著の同名小説を実写映画化。
今観ると俳優陣が若く、それを見ているだけでも楽しい。
長髪美男子の江口洋介さん、浅野忠信さんも出演している。
若い頃のローリー寺西さんも登場してギターパフォーマンスを披露する場面がある。
Charaさん演じるガラの悪い娼婦のグリコが歌うと上手いし急に可愛いく見えるというギャップ。
当時15か16歳の伊藤歩さんの体当たり演技は見どころ。
スクリーンいっぱいにおっぱい丸出しでタトゥーを入れる場面がある。
後に映画『ふくろう』で全裸ヘアヌードを披露することになる。
桃井かおりさんが、走る小型の赤い車の中でタバコを吸ったり困ったりするシーンは、映画『黄色いハンカチ』を彷彿させる。
渡部篤郎さん演じるランが、アニメの『進撃の巨人』に登場するリヴァイ兵長のようだ。
独特な落ち着きのないカメラワークだが、見れば見るほど好きになる。
架空の世界という設定のファンタジー作品なのだが、黒電話や公衆電話など日本の懐かしいモノで溢れている。
復刻上映するのは良いのだけど…。
今年423本目(合計1,073本目/今月(2023年12月度)24本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
今日一日限りの復刻上映で、前から注目していた作品だったので見に行きました。
レーティングは「R」とのことでそれ以上何も書かれていませんが、「特定の犯罪行為を助長しかねない行為がある」ため、今風にいえばR15程度で(まぁ甘めにつければPG12だが一般指定には絶対にならない)、この点注意書きは欲しかったかなというところです。
(映画当時の日本の経済状況を勘案して)経済的に架空の町が舞台で、そこに日本語、英語、中国語、韓国語(韓国語は出たっけ?)を話す色々な人々が織りなす映画です。ジャンル分類が割と謎で、日本といえば日本ですが、架空の国であることも明らかで、日本・英語(アメリカ)、中国、韓国あたりを足して4で割った謎の無国籍の都市が舞台なのかな…という気がします。ジャンル分類がわりかし謎で、おそらくそうした「謎の無国籍風の都市を舞台にする人々の交流」がテーマなのではなかろうか、と思います。
レーティングに関しては現在(2023年)とは具体的に比較ができないので一般論にしかなりませんがR15ついても仕方がないのかなといったところです(当時は一般とR指定の2つだけ?)。
採点に関しては以下まで考慮しています。
----------------------------------------------------------
(減点0.3/偽札関係について)
知りながら作る類型と、知らないままつい使ってしまう類型まで色々あり罪の重さもそれぞれですが(特に後者に関しては精巧なものまであるので知らなかったという場合もあり、法定刑はかなり低い)、この映画はそれを「積極的に」勧めているシーンがあり、ちょっとこれは今風にいうとPG12では厳しい(R15きても不思議ではない)といったところです。もっとも、この映画を小中学生の子が見ることは想定されていないし、映画の公開当時と今(2023年)とでは偽札の取締りのレベルも全く異なりますが、真似をする人が出てきても困るので、復刻上映をするならするである程度の配慮は欲しかったです。
※ この点、映画館側の帰責事由にするのか、復刻上映をする際の、許可する版権を持っている会社側の問題(一言断り書きを追加するなどの依頼をする)なのかという点がやや謎といえば謎です(よって減点幅もかなり調整したものではあります)。
----------------------------------------------------------
多くの若者に影響を与えたであろう名作 何回も見てる人多い 「キリエ...
多くの若者に影響を与えたであろう名作
何回も見てる人多い
「キリエのうた」公開記念で上映していたので2回目
中二病 渡部篤郎かっこいい若い 薬物アジアのスラムおしゃれカフェ子供の闇バイト阿片街(黒澤明の映画のようだ)九龍城闇医者
終わり方江口洋介は最後死ぬのか?(移民ばかり死んでいく)
グロさと殺しのタイミングスリル とにかくすごい映画
美術のジブリもした展覧会もたまたま行ったことがある種田陽平? 岩井俊二は当たりはずれがあってこれは世界観を全部創作したので画面の見るべきところが多く面白かった
闇に蠢く蝶
違法労働者の集う円都に1人残されたアゲハは、娼婦のグリコに預けられ共に過ごすことになり…。
岩井俊二監督作品。架空のスラム街を中心に光を求めてもがく人間たちを描いた雰囲気映画の中でも特に好きな作品。何よりこの頃の渡部篤郎が格好良すぎるので定期的に観てます。
『円都は嫌いだ』
『イェンタウンはお前らのふるさとの名前だろ』
『円都は嫌いだ』
この時点(1996年)で、
現在は見向きもされない日本の姿をこの演出家は言い当てている。
黒澤明監督の『天国と地獄』に出てくるアヘン街をリスペクトしていると思う。彼は宮城県出身だが、横浜の大学を卒業している。全くの私見であるが、『天国と地獄』のアヘン街も横浜であった。それに彼がインスパイアされていると僕は感じた。そして、
脱亜入欧の福沢さんでなく、欧米に劣等感を持っていたという夏目先生を『焼く』って言うのも洒落ている。
この映画は二度目。初見は『アレ?』と思ったが、寧ろこちらが彼のカラーなのかも。傑作だと思う。その他にこの映画は『赤線地帯』『ブレードランナー』をリスペクトしている。
かつてあった娼館やアヘン街は今はない。しかし、この映画公開の1996年時点でも、表向きには違法ではない飲食店の様な店が軒を連ねていた。勿論、今はそれもない。
しかし、それは根絶されたのだろうか?
江口洋介
偉大すぎる。キャストが豪華すぎる。ここで1つ言っておこう、名曲の中でメロディがダメだった曲はない。おあとがよろしいようで
三上博史が俺の知ってる三上博史じゃなかった!普通にかっこいい!こんなの三上博史じゃない!普通にカッコよくなれるんならはじめからそうすればいいのに(#^----------^.#)
全部アゲハのせい
25年以上前の映画だが今さら鑑賞した。
当時から評判は高かったし、Charaの主題歌くらいは知っていたので
期待値が高かったが、2022年の今見たからだろうか、
映画としては何とも退屈で面白いとはとても言えなかった。
セリフの言語を頻繁に変えることで独特の世界観を出したいのだろうが
日本人出演の邦画で日本語のセリフが殆どないのが単純に不自然で、
そこが終始気になって、見づらくて仕方ない。
ストーリーもとっちらかっており、山場が始まると思わせておいて
萎んでいったり、というシーンの連続でダラダラと続いていく。
主人公のアゲハの行動に一貫性や説得力が無く、
中盤から急にイキり出し、スラムのガキ共やジジイ相手ににドヤる。
そのガキにバラ撒かせた偽造紙幣が大事になり、これが遠因となって
フェイホンが死に(尋問を受けたのは偽造紙幣の被害が拡大していいたため)、
リョウ・リャンキが暗殺された原因にもなっている。
にもかかわらず、アゲハはしれっとフェイホンの葬式に出席し
役に立たなかった偽造紙幣を焼く。いやお前のせいだろ。
その後も命の恩人であるリャンキに「お礼」とか言いながら
もともとリャンキのものである盗んだテープを渡し
リャンキが探している妹がグリコであることを聞いていながら
「娼婦のグリコ」などと兄の前で言い煽る。
結局アゲハがいなければ、グリコとフェイホンは¥タウンで
ほそぼそと暮らせていたのだと思うとやりきれない。
一方で、Charaの歌唱は今聞いても色褪せず、荒廃しながらもどこか無邪気な
映画の世界観にとても合っていた。
アゲハ蝶は舞う
予告がすごく面白そうだったので観てみたら
案の定、すごく面白かった‼️
独特な世界観とカオスなキャラクターが魅力的だった!
特に最後のたたみかけ
Charaさんの『swallowtail butterfly〜あいのうた〜』
で感動しました🥺
島国ゆえの
ポジションがこの国の特異性を生み出す。がそれ故、他国にない特殊な事情もあって集まったものが
交差しやすい。本作の描いた世界はバブル期の我が国の水際でのお話だろうが。
ごくごく一般の生活を送っていた人には窺い知れぬ世界だったかと思う。
それ故に新鮮で刺激的。だが、そんなかけ離れた世界に感じさせなかったのが、本作を名作と呼ばせたもうた理由かと思う。
個人的には纏まりが少なく散発的なストーリー展開がストレスだったが。まぁ。観ておいて損はないなぁ。
これが感想
様々な言葉が混ざり合い、独特の世界観。観ていて不思議。 Chara...
様々な言葉が混ざり合い、独特の世界観。観ていて不思議。
Charaのプロモ観ている感じだった。Chara、可愛かった。
キャストも良い。みんな若いなぁ。
岩井俊二の作品は、ロシアンルーレットみたいなもんだ‼️❓
岩井作品を20あまり観てきたが、リツクバンウィンクルの花嫁、と、花とアリス、の2作品最高だがあとはクズでした。
これはクズの部類です。
最初に最高の作品に出逢うと死ぬまで期待しちゃうんですよね。
何十とクズに出逢おうとも命まで取られるわけでなし。
なんか、女優の奇跡に出逢わないとクズになるんですよね。
ちなみに、リツクバンウィンクルは黒木華、花とアリスは蒼井優、で、化学変化したんですよ。
まあ、クズでも、イメージビデオみたいで、心理的にはダメージが少ないのが不幸中の幸いではあります。
25年も前ですか フィルムの質感とか光の捉え方が さすが岩井俊二、...
25年も前ですか
フィルムの質感とか光の捉え方が
さすが岩井俊二、エモいです。
ピアノをゴミ捨て場から拾うシーンと
アゲハがtattoo彫るシーンがすき。
三上博史かっこいいなぁ✨
4
現在だったら作れない?と思わせる
ダークで独特な世界観のなかに、
美しい歌声と当時15?16?歳の伊藤歩さんの
神秘的な演技が際立って、目を奪われました。
私が生まれた歳の作品だと思うと、
なおこの作品の凄さを実感します。
岩井作品の時代
「チイファの手紙」→「ラストレター」→「Love Letter」の流れで鑑賞。これらとは設定を大きく違う作品。光と陰、映し出す雰囲気の素晴らしさが岩井作品。バズーカぶっ放したり、偽札での錬金術のあっさりした成功などあり得ないツッコミどころは多いが、それらを除いても、今も色褪せない上映当時の時代性を感じられる秀作だと思いました。
色彩
未だ夜中に引っ張り出して観ることがある。
青春時代というか。
これを観てから10年くらいはずうっとこの色を目指していました。
商業的でも芸術的でもある。
サウンドトラックを何回も聴いたのはこの映画とベティーブルーくらい。
エンターテイメントとして完璧だと思います。
色がたくさんで、荒くて、綺麗で。儚い。
歪さが癖になる感じで唯一無二の独特な世界観の作品です。
実はまだ観た事が無い作品だった事もあり、池袋の「新文芸坐」で「岩井俊二の世界」特集上映をされると言う事で観賞しました。
で、感想はと言うと、独特な世界観が癖になる感じですが、ストーリーに関しては色々と突っ込みどころは有るかな〜って感じ。
岩井俊二監督と言うと個人的には「Love Letter」や「ラストレター」の透き通る様な純粋な世界観の作品と言うイメージがありますが、その一方で荒唐無稽の様で混沌とした中の純粋な「何か」の世界観を醸し出す作品の両輪で、どちらにも言えるのはその世界観の中の「純」と言う言葉が醸し出される美しさなんですよね。
"円"が世界で一番強かった時代。一攫千金を求めて日本にやってきた外国人達が蔓延る「イェン・タウン」は様々な意味で"円都(イェン・タウン)"と"円盗(イェン・タウン)"と呼ばれる。
バブルをモチーフにしたとされ、イェン・タウンは日本でありながら、日本でなく、アジアの無国籍なイメージが充満している。
日本語、英語、中国語。また、それらを混ぜた様な人工言語的な言葉も魅力的で難解と言えば難解だけど、何処か厨二病をくすぐる感じがたまらんですw
オープニングとラストのナレーションがカッコいいんですよね。
作品の美術監督を務められた種田陽平さんが押井守監督との対話の中で作品の架空の東京をつくる際、参考になった映画は唯一『パトレイバー』だったと明かしているとの事ですが、そう言われると納得。
パトレイバーの世界観は年号が平成ではなく、昭和が続いている世界で、何処かノスタルジックでアナログ、それでいて無国籍な世界観がありますが、押井作品は何処か共通した世界観を持っているので、「攻殻機動隊」や「スカイクロラ」「アヴァロン」にも共通した感があるんですよね。
今から四半世紀前の作品なので出演者も若い。三上博史さん、CHARAさん、伊藤歩さん、江口洋介さんとキャスト陣も抜群。特に江口洋介さんの雰囲気は良いんですよね。
CHARAさん演じるグリコのイメージはそのまんま作品のイメージであり、CHARA = スワロウテイルと言っても過言では無いぐらい。
ホントCHARAさんの為に作られたのでは?と思ってしまいます。
独特な世界観が抜群の作品ですが、難点も有り。
作品が第一章と第二章的になっていて、前半の第一章的なのが好きなんですが、後半の第二章からはちょっととっ散らかり過ぎかな?と。
細々とした部分では粗さが目立つし、言わんとしている事も分かるんですが、どうにもどうしたいのかが粗いです。
現代日本の情景描写と戦後の様で中国の九龍城の様な雑居で場末感は所々で違和感を感じる。「でも大阪だったらこんな所あるよね」と言う感じがしなくもないですw
また、グリコがヒロインですが物語はアゲハの成長譚でもあるので、どっちつかずにも感じる。
全体的にイメージが先行しているので、そこに至る演出なんかも雑に映る。
そこに引っ掛かるとどうにも乗り切れない感じがしますが、そこを"それはそれ。これはこれ。"的に出来ると良いのかな。
また、主題歌でもあるYEN TOWN BANDの「swallowtile butterfly ~あいのうた~」も劇中には流れず、エンディングだけ。劇中に流れるのは「マイウェイ」。
この作品のイメージをそのまま表している様な曲なので、もう少し「swallowtile butterfly ~あいのうた~」を劇中でも流しながら大切に扱っても良かったのではないかと思ったりします。
その他に今では倫理観に引っかかって放送出来ない様な描写も多い作品ですが、この時代だから出来た。岩井俊二だから出来た。とも思えると懐かしくも愛おしく、唯一無二な作品です。
いろんな事を書きましたが、歪で粗い作品ではありますが、その歪さが味であり印象には多分に残る作品で、とにかく設定と世界観が独特かつ至高な感じが癖になります。
当時にリアルタイムで観ていたら、もう少し印象や感想は変わるかと思いますので、あくまでも一意見として捉えて頂ければ幸いです。
映画館で見たい作品
岩井俊二作品を、リップヴァンウィンクルからはじめて、あまり合わなかったので今まで見ていなかった。
1990年を代表する作品だっただろうけど、
今見ても全然色褪せない。
特にグリコ役のCHARA。アゲハ役の幼い伊藤歩。
特に伊藤歩以外のアゲハなんてもう考えられない。
中国語なのか英語なのか日本語(カタコト)なのか。
言葉があんなに断片的なものだけで、世界観を表現できるものなのかと思った。
最初と最後のモノローグ、見る前と見た後では印象が違う。
円の価値が一番高かったころ。
イェンタウンは日本(円街)のことでありながら、日本人はその言葉を嫌い、日本に出稼ぎに移民してきた人たち(円盗)のことをさすようになったーーー。
貧富の差が激しく、底辺を喘ぐ人たちにとって
円を稼ぐことは富の象徴で、今の場所から抜け出すことと同義。
ひょんなことから偽札製造に関わることになり、それで得たお金でグリコの歌うライブハウスを作る。
グリコは売れ、スターになる。
離散する仲間、露見するスキャンダル、それぞれが本当に欲しかったもの。
2時間映画館に缶詰にされて、ずっとスワロウテイルを見て、満たされていたい。
街の風景がとてもとてもきれいな撮り方で、
まるで自分がそこにいるようなリアルさがあった。
世界観は好きだがかなり冗長
日本語、中国語、英語がごっちゃ混ぜの無国籍でカオスな舞台設定はすごく良かった。
しかしCharaのPVの要素が入っていたりして全体的にかなり冗長だと感じました。
ストーリーよりも世界観を楽しむ映画だと感じですかね。
想像していたよりBGMが賑やかな映画でちょっと音酔いしてしまいました。
中国語は皆さん上手でしたよ。ちゃんと聞き取れましたし。
全61件中、1~20件目を表示