戦場のピアニストのレビュー・感想・評価
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演出家は自分の贖罪を精算すべきだ。
『アメリカのユダヤ銀行家が悪い。これだけここでユダヤ人が苦しんでいるのに助けちゃくれない。アメリカの銀行家はドイツと戦えと運動すべきだ』
このセリフは原作にはない。つまり、
この映画の演出家の現在の立場だと考える。
彼はアメリカへ、ある理由で入国出来ない。
そして、
この映画は、ピアニストの実体験以外にポランスキーの体験も含まれる。
しかも、
人をあやめる事を過剰にデフォルメし過ぎる感がある。
映画として、リアリティをねらったのだろうが、ドイツ人を何一つ弁解できないくらい鬼にしてしまっている。
そして、ナチスドイツであっても、教養のある芸術家もいたとご都合主義で締めくくっている。
首を傾げてしまう表現。
さて?
追記
僕がドイツ人だったら、この映画は見たくない。
加害者としてね。
日本人の中国での愚行を簡単に認めたくないでしょ。でも、歴史的に事実なんだと思うけどね。
ピアノの奏でる想い
一人のピアニストを通して
見えてくる第二次大戦下の背景と状況
ワルシャワに住むピアニスト
家族と住みどちらかというと
調度品をみる限り裕福な暮らし
そんな家族が一転する
…ユダヤ人が宗教差別で人間狩りにあう
ドイツ兵がやりたい放題で
"人を人を人と思わない"
虫けらの様な扱い
そんな状況の中アウシュピッツに
行く所を友に助けられ
その後も友人のツテを得て
逃げて逃げ延びる
何度か死にかけた時もあった
水と食料が困難な時
ドイツ将校に助けられ
(将校に食料を提供されなかったら…)
ピアノを弾いていなかったら
生きてはいなかったと思いつつ
いくつもの困難を経て
運命のように生き延びることができた
エンドロールでピアノを弾く指の動きを
見ながら色々…想う
この状況下で生き延びれた喜び
ピアノを思いきり弾ける…歓び
改めて戦争は起こしてはならない
いうことをピアノの音色を聴きながら
強く思った
家族との別れ際
ピアニストは姉に
いまさらだけど
"もっと話したかった"
というシーンが印象深い
強い印象をもたらす作品
ピアニストの生き延びる姿
生きようとする様が心に響く
綱渡りの生存…
迫害の悲劇に遭遇したユダヤ人ピアニストを写実的に描いた作品。死に肉薄した痛々しい逃避行…いや、生きるための本能だけで動いていたのかもしれない綱渡りの運命を突きつけられる。極限の“生存”を表現しきった主演は素晴らしい。
ピアノよ・・・
最初の公開時映画館&CATV再鑑賞
*旧作を少しずつ記録中です。
「ブルータリスト」でエイドリアン・ブロディを見たばかり。
ナチスによるポーランド侵攻で、生き延びたユダヤ人ピアニスト・シュピルマンが身を隠しながら終戦を迎える。
孤独で、恐怖と空腹に耐え、ワルシャワ蜂起後に遭遇したドイツ軍将校に救われる。
ユダヤ人への仕打ちは、言わずもがなの非道の限り。本当にひどくて辛い。
覚えていた箇所
・ユダヤ人一家の車椅子の老人が窓から突き落とされる…トラウマです。
・隠れていた建物で遭遇したドイツ軍将校にピアノを聞かせる…見せ場 。美しかった。
・その将校が捕虜となり、ピアニストを救ったと語る場面…話したのがA.ブロディだと思ってたけど記憶違い。
ピアノにまた向かうことができたラスト。彼のように逃げる事ができた人はどのぐらいいたことだろう。
原題:THE PIANIST
迫害の描写が凄まじい。
ナチスが行ったユダヤ人の迫害、ホロコーストがどれだけ酷い事かは知識としては知っていたが、この映画の凄まじい描写を観る前と観てからでは、やはり心に残るものが違う。
車椅子のおじいちゃんをベランダから落とす所とか目に焼き付いて、離れない。
あまりの酷さに、途中から観るのをやめたいくらい辛かった。
人を物のように扱う所業。人の命を軽んじたこの時代を教訓にしていかなくてはいけないのに、今でも世界では戦争が起きていて、人は人を殺さないと生きていけないのかと思うと、本当に悲しくなる。戦争の無い世の中は本当に来るんだろうか。
シュピルマンがなんとしてでも生き延びて、戦争が終わる事への期待を持ち続けた事、そしてそれが身を結び、その後のピアニストとしての人生へ繋げたことがとても感慨深かった。死んでしまったらそれで全て終わりだ。シュピルマンさんの長男の方は日本にお住まいだそうで、綱渡りでもシュピルマンさんが生き延びた事で、こうして未来へと繋げている事は素晴らしいと思う。
芸は身を助けるとは良く言うけど、本当だなぁと思った。
だいぶつらい
だいぶつらい。
どうしてユダヤ人というだけであのような命令をされるのか。
あちらこちらに死体が放置。
なにかしたわけでもないのに殺される。
車椅子から立てないおじいさんがベランダから落とされる。
地面に落ちた缶詰を食べる。
こんなことが本当にあったんだろうか。
この世の地獄ですわ。
火垂るの墓でも似たようなこといってますが、
戦争が無ければドイツ兵だって人を殺すこともないし、
ユダヤ人が迫害されることだってなかった。
それにしてもユダヤ人の迫害はひどすぎる。
本当に戦争はだめです。
16.12.11
戦争の悲惨さ、音楽素晴らしさ
私が文にして書くと物凄く薄く軽く感じてしまいます…
ユダヤ人だからという理由だけで簡単に殺してしまうドイツ兵。
家族と離れててしまって隠れながら孤独に生きるシュピルマン。
だが最後のエンドロールの演奏でシュピルマンも観ている私も救われたような気持ちになった。
映画館にも関わらず画面の観客と同じくスタンディングオベーションしそうになった。
平和な国で映画館で映画を観れるような状況の人間なんかになにがわかると当事者の方は思われるでしょうが、この時代の今この瞬間にも戦争が行われているという事実。戦争が無くなる事を願わずにはいられません。
戦争は無くならない
どれだけ平和を願っても戦争は無くならない。過去の出来事から何も学んでいない。
人は(生命の大切さ)を本能的に知っているはずなのに人間同士殺し合うのは何故なんだろうか??
僕も戦争が始まれば誰かを殺すようになるのだろうか??もしくは自衛隊が敵を殺すのを見て喜ぶようになるのだろうか??
想像と違った
こんな辛いストーリーだったのか、、
ナチスの話ってことすら知らなかった。
主人公はピアニストだったがユダヤ系だったため迫害を受ける。
ユダヤ人は腕章をつけなければ外を出歩けず、次は退去を迫られユダヤ人だけの街を作られそこから外には出られず、終いには列車に入れられ、、
主人公は乗らずに済んだけど、家族は全員殺されちゃったんだろうなぁ。
車椅子のおじいさんがベランダから落とされるシーン、外の壁から中の壁に食料?を運んだ子供が殴り殺されるシーン、家族6人で1つのキャラメルを分けて食べるシーンが忘れられない。。
そしてこの感想を書いている時に気付いたのだが、あれがベルリンの壁だったのか、、。授業で習ったが、中があんな悲惨な状況になっていたことは知らなかった。
主人公シュピルマンを助けたドイツ兵良い人だったな。
名前も知らなかったから助けられないのは悲しかったが、それが戦争か、、。
最後ドイツ兵から貰ったジャケットを着て外に出た時、デッドエンドか、、と思って落胆したが生きててよかった。ラスト演奏シーンは泣けた。
缶詰を抱えて歩く姿
舞台は第二次世界大戦下のポーランド、ワルシャワ。
ナチスドイツの侵攻によって、ユダヤ人への迫害は加速していきます。
初めて鑑賞した際は知識もなく、ただただナチスドイツによる侵攻がどんな結果を招いたか、ユダヤ人がどんなに酷い目にあったのかを目の当たりにする作品だと思っていました。
その衝撃を胸に、今回この作品をもう一度見て
本当に伝えたいことは別のところにあったと気がつきました。
昨日まで誰に許可されるでもなく営んでいた生活が、徐々に侵されていく恐怖。
道端に転がる子どもや老人の死体。
ドイツ兵の独断で順々に人が撃たれていく中、逃げることもできずただ死を待つしかない時間。
飢えていても食べ物を探しにいくこともできない主人公。
缶詰を抱えて歩く姿が目に焼き付きました。
作中、余計な綺麗事は一切なく、ただ生々しく
"差別というものへの恐怖"を思い知らされる作品でした。
自国を愛し、自分のルーツに誇りを持つことは構わない。
しかしそれは行き過ぎると、自国や自分自身を正当化するために異なる人種や宗教を持つ相手への否定に繋がっていきかねない。
ドイツ将校の彼が、シュピルマンの奏でるピアノの音色を聴いて最後の救いの人となったように
個人に目を向け、耳を傾けることで自分の中の差別と向き合ってみることが最初の一歩なのではないかと思います。
また、主演のエイドリアン・ブロディの演技力にも脱帽です。
ピアニストという芸術家の繊細さを身に纏う好青年が
痩せ細り、徐々に正気を失っていく姿がとても切なく
史実に基づいたストーリーをよりリアルに感じさせてくれました。
この撮影後、彼は相当な鬱状態に悩まされたというインタビューを読みました。
演技のために必要以上に心身を削ることはあまり良いことと思いませんが、それだけに彼の演技が神がかっています。
監督の問題もあり、あまり表立ってオススメはできませんが
一生に一度は観てほしい作品です。
必死に生き延びた
自宅で動画配信サービスを利用して視聴しました。
ドイツ軍の占領下であるワルシャワで生き延びたユダヤ人ピアニスト。様々な人間の手を借りて、最後には敵国であるドイツ軍将校の手も借りて生き延びました。あれだけの人々の助けを借りることができ、奇跡手に生き残ったのは、それだけ彼のピアノの才能が神様も人々も魅了したということなのだと思いました。
戦時下のドイツ兵による横暴が局所で描かれたり、戦時下の理不尽な悲惨なシーンはいくつもあります。ですが、主人公の心情を必要以上に誇張して演出しているということはなく、自分としては見やすかったです。
タイトルなし(ネタバレ)
ピアニストなんて華々しいタイトルとは裏腹に、ユダヤ人として戦下激しい差別を受けながらも泥臭く生きる一人の男の実話。メッセージ性の強い作品のため、観ていてかなり心苦しい場面の連続。直接的に過激な演出を見せられるよりも、目を背けたくなるリアリティーがあった。
ただ、ユダヤ人を匿えば自らの立場も危うくなるなかでも手を差しのべてくれる人がいて、一番の敵であるドイツ兵のなかにも弱い立場にあれば助けてくれる人がいる。物語に救いがある分、幾分か心も救われた気がする。
実話である以上どうしようもないことだが、最後命の恩人であるドイツの将校は何とか助かって欲しかった。それでも人間として大切なものに気づかせてくれる良い映画だった。
人の命って何なんだろうか
映画の中で倒れていくユダヤ人、ポーランド人、ドイツ人。人は生まれながらに不平等なので、命の重さも必然的に不平等になってしまうと思うが、ユダヤ人の命がここまで軽視されていることに対して、非常に残酷に感じた。特に、車椅子に乗った男性がベランダから落とされるシーンではその残酷さ、不条理さを物語っていた。主人公を救ったドイツ兵等、心温まるシーンはあったものの、人類が胸に刻むべき出来事であることは間違いない。
ずっと苦しいが最後の最後に・・・
この映画はドイツ兵から逃げながら飢えをしのいで耐えるシュピルマンが長い時間描かれずっと苦しい。
でも多くのユダヤ人が虐殺される中で最後まで生き残るシュピルマンの精神力の強さと運のよさはすごい。
最大の幸運は、ドイツ将校のホーゼンフェルトに会えたことだと思う。このシーンで2時間近くずっと苦しいところからようやく解放された。
ホーゼンフェルトはなぜシュピルマンを助けたのだろう、シュピルマンのピアノを聴いて、どういう気持ちだったのだろう?映像を観てるだけではわかりづらい。
気になったので後から調べてみると、ホーゼンフェルトはもともとポーランド人やユダヤ人を秘密裏に支援していたとのことでした。こんな鬼畜の所業がなされている中で、ドイツ人の中にもまともな精神をもつ人がいたのだということを知り救われる気持ちになった。
タイトルなし(ネタバレ)
ポーランドでピアニストとして活動していたユダヤ人の男が第二次世界大戦のナチス・ドイツによる地獄を生き抜いていく話。
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ほぼ2時間ずっと地獄で、悪魔のようなドイツ兵と無残に殺されていくユダヤ人。そんな光景をずっと見せられていくとドイツ兵のことを完全に人と思えなくなっているんだけれど、その構成が最後に効いてくる。
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あとは主人公が生き延びられたのは色んな人の助けがあったからで、芸術家だから肉体労働は苦手でちょっと弱々しいぼっちゃん感のある主人公は、守ってあげたい系なんだろうなと。
重く考えさせられる。
重厚な映画でした。
シンドラーのリストも見ましたが、
やはりユダヤ人迫害の歴史は見ていて非常につらいです。
自分がドイツ人側だったとしたら、
ユダヤ人を差別せず生きていただろうか?
ユダヤ人側だったら、終戦後ドイツ人を
憎まずに生きていけるだろうか。
ラストシーンで、繰り返される戦争や
立場が変わると人は立場に従順になることを
思い知らされました。
人種で人や思考ををとらえることなんて出来ないのに
やはりしてしまう自分の脆さにも気づかされました。
またいつか見たい映画です。
主役を演じたエイドリアンは圧巻の演技でした。
黄疸?が出て食料にありつけず、衰弱する
シュピルマンには唖然としました。
演じられてから1年ほどうつ状態から抜け出せなかったとのこと。
戦争の悲劇
ナチスドイツに纏わる作品はたくさんあり、これまでもいくつも観てきたが、この作品は難を逃れた1人のユダヤ人にフォーカスされている。あの悲惨な状況下でも生き延びた人達が確かにいたという史実を描いた貴重な作品だと思う。
タイトルの通り主人公はピアニストだが、演奏するシーンはそれほど多くはなく、むしろ食べ物や飲み物を探し求める悲壮なシーンの方が多いと感じた。
残虐なシーンはこれまでも他の作品でも目にしたが、どれもよりリアルでショッキングである。
ユダヤ人への残虐な行為は戦争がもたらした悲劇の最たるものだが、皮肉な結果のラストは、いとも簡単に人を殺し合う戦争は悲劇しか生まない、繰り返してはならないという、戦争を生き延びた監督からの強いメッセージなのだろう。
壮大且つ見事なポーランド・ユダヤ芸術家の第二大戦史
ポーランドのユダヤ中産階級家庭に襲い掛かったホロコーストの理不尽さが、冷酷なまでに描写されていた。そして後半、ピアニスト・シュピルマンの危機脱出劇では戦車まで登場し、大迫力で唸らされた。また、ユダヤ人のみならずポーランド人からの命がけの援助があったことも、丁寧に描かれていた。
ピアニストを助けるドイツ人将校の存在は、戦火の中での人道的な救い。そう、戦争は人間の営みであり、巨悪だけでなく、善行や善人も存在する。そして、二人の間で、人種、国籍、立場を超えて伝わるショパンのピアノ旋律の凄み・美しさ、ひいては高い技能レベルでの芸術の感動と普遍性。
ただ、将校の方は、ピアニストの活躍と対照的に、その後ロシア獄中で亡くなったことが示される。その不条理さは、やはり戦争のなせるところか。その戦火の中であっても、ユダヤ人とポーランド人とドイツ人の協力があった史実、それを映画として見事なまでに見せつけるポランスキーの監督技量は普遍性が有り素晴らしく、感動させられる。
衝撃
胸が締め付けられる事ばかり💧
この悲劇からまだ100年も経ってないなんて、、、。
現在も世界の政治情勢は不安定。
ただただ世界平和を祈るだけ✨
スープにパンはご馳走。
蛇口から出た水が飲める。
ドイツパンとジャムがとっても美味しそう。
当たり前の日々に感謝。
ドイツ兵へ演奏した時のライティング、本当に素敵でした。
そして、エンディングのピアノは最高でした。
忘れられない映画になりました。
音楽が紡いだ縁 一 残虐な戦争の記憶
エンディングの「原作 ウワディスワフ・シュピルマン」との記載を見て実話だと知り、とても驚きました。
多くの人々の善意により生き延びる事が出来た事に対する敬意と感謝、そして戦争のおぞましい体験を記録として世に残す為、本を執筆されたのでしょうか。
エイドリアン・ブロディ( シュピルマン役 )の研ぎ澄まされた迫真の演技が、涙を誘います。
そして、リアルな映像は、逃亡生活を経験されたロマン・ポランスキー監督だからこそかも知れません。
ショパンのノクターン第20番の旋律が心に沁みました。
NHK - BSを録画にて鑑賞
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