「音楽の不思議な力」戦場のピアニスト ももせさんの映画レビュー(感想・評価)
音楽の不思議な力
本当に起きたことなんだよな、と何度も映画の中で呟いた。本では、アンネの日記や夜と霧など、ユダヤ人大量虐殺や強制収容所での考えられない残虐な歴史についてはある程度知っているつもりでいた。
映画で再現されているのを観るのは初めてだったので、かなりリアルで心が辛い場面が幾度もあった。
映像も綺麗。殺害されるシーンも映されていたりするので、かなりショックを受ける。
それでも観るのをやめられなかった。これが実話に基づいた話なのであれば、このピアニストの人生から私は何かを得たい、と思ったから。
最後にドイツ将校がピアニストを助けている場面を観ても、やっぱり思うのは、戦争は全員が被害者なんだということを切に感じる。
その時代に生まれてしまった、殺さねば殺される。
必死に自分たちの国を守るために命を捧げるために、戦争をしなければならなかったんだと思う。
表題の『戦場のピアニスト』という名前から、戦争中にピアノがいつ出てくるんだろうか?弾かせるのだろうか?戦後に弾くのだろうか?といろんなことを思いながらずっと観ていた。
どんなに酷い時代でも、人には感動する心を持っているんじゃないかと思う。
彼はピアニストで、奇跡的に戦争中でありながら、その心を持つドイツ将校に出会えた。
ピアニストの彼は、生涯そのドイツ将校のことを想ってピアノを弾くことだろうな、と深く感動した。
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