「ハリウッドには真似出来ないリアルな質感」戦場のピアニスト keitaさんの映画レビュー(感想・評価)
ハリウッドには真似出来ないリアルな質感
「紛れもない本物だ」そう思わせてくれる映画。
原作があるとは言え本からここまでの直接的なリアルさを伝えることは出来ない。
この作品がこれほどまでにリアルな質感を出すことが出来たのは、ポランスキーの実体験に他ならない。 人間の「生」にしがみつく姿を本能的欲求である食欲を通して上手く描いている。また、その生きるための絶対条件を描くことによってさらにこの作品は現実味を帯びてくる。
「ザ・ピアニスト」と言う題で有りながらピアノを演奏するシーンを極限まで少なくすることによってショパンを演奏する名シーンの感動を高めている。
壊滅した街にシュピルマンが一人さまようシーンは、美しく感じてしまうほど印象的だ。
久しぶりにハリウッドには真似出来ないリアルな質感を味わった。
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