劇場公開日 2024年2月2日

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「IMAXで鑑賞するすごみをこれ以上なく体感できる一作」ストップ・メイキング・センス yuiさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0IMAXで鑑賞するすごみをこれ以上なく体感できる一作

2024年2月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

「トーキング・ヘッズ」をあまり意識して聴いたこともなく、デビッド・バーンの音楽性にもようやく『アメリカン・ユートピア』(2021)で触れるようになった、という程度の、トーキング・ヘッズ初心者による感想です。

まず4Kレストアを経てIMAX仕様となった本作の映像と音楽は素晴らしい品質で、まさに映像の世界に身体ごと没入する体験ができます。これまでのIMAXでの鑑賞経験の中で、最も強い衝撃を受けた、と断言できるほどに。

デビッド・バーンの音楽はほぼ『アメリカン・ユートピア』と本作でしか触れたことがなかっただけに、むしろ彼が40年の歳月を一瞬で直結させてくれたかのような、映像のタイムトリップという得難い経験をすることができました。にわかファンでもこれだけの衝撃を受けるのだから、長年のファンがどう感じるのか、ちょっと想像がつきません。

IMAXの大音量がどうしても苦手、という人にまで無理におすすめはできませんが、トーキング・ヘッズのファンかどうかに関わらず、本作について少しでも興味があれば鑑賞を強くお勧めします。

後年『羊たちの沈黙』(1991)で一躍世界的な監督になる、ジョナサン・デミは、まだ本作を作った時点ではほぼ無名だったのですが、演奏者の表情を見事にとらえる緻密なアングル調整、複数のコンサートをつないで一つの劇であるかのように組み上げ直す編集など、その才気をいかんなく発揮しています。音楽ライブ映画の最高峰という評価も、これまた納得。

yui