「【日本刑事司法制度の瑕疵を、エンタメ性を犠牲にしてでも、周防監督が民衆に問いかけた意義深き作品。】」それでもボクはやってない NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【日本刑事司法制度の瑕疵を、エンタメ性を犠牲にしてでも、周防監督が民衆に問いかけた意義深き作品。】
ー冒頭のテロップで流れる言葉
「十人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰するなかれ」ー
■学生時代に叩きこまれた、”疑わしきは、被告人の利益に・・”
■近年で言えば、カルロス・ゴーンが日本の司法制度の問題を国際的に訴えたことが、記憶に新しい。 -尚、彼の男を擁護する気は全くない。-
・今作では、それとは真逆の検察の姿が描かれる。
”告訴したからには、絶対に有罪を取る。それが検察の仕事だ!”
・そして、無罪を出した裁判官が、上告後有罪判決がされた事で、今作の裁判官が変わるシーン。
”裁判官にとって、無罪を出すのは相当な勇気がいる事なのだ・・”
それにより、今作の裁判の流れが変わる・・。
・”何もやっていないのに”告訴された人間が、いくら無罪を訴えても長期間勾留される日本の司法制度。保釈金は通常、数百万。
そして、刑事が取り調べの際に”やってなくても、罪を認めて、罰金を払えば釈放だ・・。交通違反と同じだよ・・”、と慣れた口調で言う・・。
・99.9%の有罪率。有罪推定の立場に立つ裁判官。
ー推定無罪が大原則ではなかったか!-
<多くの裁判官、検察の方々が常軌を逸した働き方をしている事は、仕事柄、そして友人に弁護士が何名かいるので、知っている積りである。
皆さん、寝食を犠牲にして、真面目に仕事に取り組んでおられるのだろう。
だが、一部では未だ今作のような検察の暴走が行われていることも事実である。
今作を映画館で観た際には、あの結末に”どういうことだ!”と憤慨して、前の席を蹴り上げた記憶がある。
(お客さんは勿論いませんでした・・と言うか、ガラガラだった。でも、すいません。器物破損です・・)
が、今作で描かれていることが、現代日本の司法制度の実態なのである・・。>
<2007年1月頃 劇場にて鑑賞
怒りの余り、鑑賞メモ紛失と言うか、書いていない・・>
共感とコメントありがとうございました。返信不要とのお言葉でしたが、私もお伝えしたくて。申し訳ありません。
私は家でDVD鑑賞でした。思わず、テーブルをバン!と叩きました。憤慨するラストですね。小日向さんの演技が絶妙で…(笑)。
戦前・戦後の捜査。
袴田さんの件とか。検察はまだ粘るかという感じですが。それでも、本人の粘りと、ご家族のお気持ちがあればこそ、弁護士団もここまでやってくれてと、そうでなかった方々のことが偲ばれます。
職場に出向してきた警察官。威嚇するのと疑うのが前提で、それが自分のプロフェッショナル、それを期待されて出向となったのだと思っていて…。上司が各方面に頭を下げに回ってました。
昔は、今みたいな科学検証も限りがある中での仕事なので、難しかったとは思いますが、杜撰な捜査も横行していただろうなと思います。
知的障害、手帳4級や手帳をとれないボーダーな方の支援が一番難しい。
池袋辺りの路上生活者を調査した結果でも、圧倒的に知的障碍者が多かったという結果が出ました。
検挙率を優先。成果主義ですね。教育現場も成果主義になり。日本はどうなってしまうのだろうと思います。
失礼しました。返信は不要です。