劇場公開日 1950年4月30日

「黒澤明の強かさ」醜聞 スキャンダル えらさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5黒澤明の強かさ

2014年9月16日
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悲しい

怖い

まず驚いたのはヒロイン役の山口淑子さんの本当に綺麗なこと…。この時代にもこんな人がいたのかと唸った。全く今にも通じる顔立ち。しかし調べてみるとその日の数日前に亡くなったとのことで、大変残念な気持ちになった。

そしてゴシップ誌の連中の憎たらしいこと…人の不幸を飯の種にする悪役としての彼らには心底腹が立った。黒澤明もマスコミの強引な取材に不愉快さを感じていたそうだし、勿論それが狙いだったのだろうけど、しかしそれだけではない。浅薄な彼らを踏み台にして、志村喬演じる蛭田を通し人間の善悪の葛藤を描く。偉そうな言い方だけど、その強かさに関心した。

えら