「嘘の記事」ニュースの天才 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
嘘の記事
デタラメな記事を書かれたら、ショッキングであるし、悪質な捏造と言えるだろう。映画『ニュースの天才』を観る前までは、かなり重大なデマゴーグや情報操作を想像していたのに、“ハッカー天国”をはじめとする、どちらかと言うとホノボノ系の嘘の記事でしかなかった。大統領専用ジェット機に置いてあるくらいの雑誌なんだし、元来の記事も緩いものが多そうだ。これなら『ビッグフィッシュ』のお父ちゃんのホラ話の方が絶対いいし、実話ものでいくなら、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の大胆さには到底及ばない。
色々と考えさせられたことは事実だ。日本の週刊誌記事においても、取るに足らない記事やどうでもいいけどちょっとだけ面白い記事、これらを勝手な脚色で売上部数を伸ばそうとすることくらい日常茶飯事であるようにも思えてしまうし、重大な事件や、名誉毀損に当たらなければ罪の意識も低くなりそうだ。
俳優は良かったのではないでしょうか。ヘイデン・クリステンセンの憔悴しきったメイクや泣き出しそうな表情。沈着冷静なピーター・サースガード(今後も注目!)や、コメディアンとしてもいけてるスティーヴ・ザーンもいいですね。やはりストーリーがつまらなかったのが残念。これだけの素材があるのなら、もっとスリリングな構成にすることも出来たのじゃないでしょうか。
【2005年2月映画館にて】
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