劇場公開日 2005年12月10日

「ある種のファンタジー」SAYURI αさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0ある種のファンタジー

2010年8月19日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

監督が歴史に忠実にするのではなくて、ある種のファンタジーとして撮ると言ってたわけで、これはそう割り切って観るのが正解かと。それゆえに、たとえ主人公を演じているのが中国人でセリフは英語という状態でも、さして気にならなかった。いわゆる「トンデモ映画」にはなってないと思う。

原作はアメリカ人が書いたとは思えないほどに、花柳界や京文化の仔細が記述されていて舌を巻いた。その上に女同士のいさかいやさゆりの愛と成長が描かれてる。映画も基本的に原作に忠実で、重要なエピソードもそつなくまとまっていると思いました。

主人公が日本人じゃないということが不満な人もいるかもですが、やはりこれを観てしまえばチャン・ツィイーにかなう同世代の日本人女優がいるとは思えない。

とはいえ、さゆりの少女時代を演じた大後寿々花はかなりスゴイのではと思ったので、彼女の将来に期待。

α