初恋のきた道のレビュー・感想・評価
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父と母の物語を語る
ある意味、特殊な国の中で
監督はこの物語を描いた。
都会で迷子になって子供を探す
「あの子を探して」に続く映画。
「父と母の物語」を語る男。
ある寒村に若い男の教師がやってきた。
村娘は男が食べるとは決まってない弁当を作る。
毎日作る弁当が娘の楽しみになった。
男を探す娘の顔のアップの連続。
突然去った男を迎えに毎日出かける娘。
事情もわからず、連絡手段もない。
強い想いと希望が娘の糧なのか?
父と母の物語。
語る男は、最後に父の姿を見た。
形の無い父のやってきた姿
他人によって現された姿
それを感じ、見た。
母は、息子の帰る日
空に響き渡る子供たちの声を聞いた。
涙がでる。
監督は淡く消えそうで
力強い恋と絆の映画を作った。
※
美しいけどちょっと切ない〜
皆さんが書いておられる通り、
チャン・ツィイーのかわいさですべて許してしまう様な作品。
笑顔も素敵ですが、あの走り方〜
あの地方の人はみんなあんな走り方をするのか?
それとも当時のチャン・ツィイーが編み出した走り方か?
腕を殆ど曲げず、振らず、腰から上を前後に振る様な走り方
まるでR2D2が二足歩行してるみたい。
まあ、其の走り方でありながら、後ろ姿に全面に
憧れの先生から声をかけられた嬉しさと恥ずかしさが溢れてて
超可愛い名シーンだと思う。
田園地帯の秋の風景も、雪に埋もれた冬の景色も
其の中で躍動するチャン・ツィイーの赤い服も
兎に角美しい〜〜!!
可愛く、美しけど、田舎の農村は貧しく
古き良き習慣や村人達の繋がりは
今はもう失われてしまったかも知れない。
急激に変わりゆく中国をなんとか画面に留めようとした
生真面目な監督の気持ちが切ない。
美しい!
中国の田舎生活ドキュメンタリーのようなひねりのないストーリー、ある少女の初恋を追っているだけ。イメージビデオのようでもある。
なのに、美しく、見惚れてしまうのは何故だろう。確かに美化されたストーリーではあるが、チャン・ツィーの一途な思い、美しい景色にやられた。
なぜディは先生に惹かれたのか、先生はなぜディに惹かれたのか、結局見た目?自由恋愛などなかった時代に難なく結婚出来ていたのか、結婚生活はどうだったのか、ほとんど語られないが、余白が多いのもまた魅力である。通常過去が白黒、現在がカラーなんだろうが、それだけ過去が色鮮やかだったということなのだろう。
美しすぎる物語の裏に流れるはしたたかな打算か
中国内陸部に秘匿された風光明媚な自然風景を確かな演出と撮影技術で余すことなく披露してくれるチャン・イーモウ。その手腕には素直に脱帽するものの、中国国外からのオリエンタリズム的な視線を内面化したうえで「ウケる中国像」を敢えて演じている感は否めなかった。第五世代以降のジャ・ジャンクーやフー・ボーやビー・ガンに慣れ親しんだ身からすると、劇中世界に描き出される「中国」があまりにもイノセントすぎて逆に不気味だった。
また現在の時間軸と過去の時間軸とを色彩の有無によって際立たせるという手法もやや単純なのではないかと思う。ラストシーンでの現在/過去のめくるめくモンタージュをより効果的に見せたいという意図はわかるのだが、あまりにもそれが前面化しすぎていて興が醒めてしまった。
とはいえ反右派闘争等の歴史文脈に物語を難なく重ねていくナラティブの強さはさすがといえる。国定教科書ではなく父が書いた文章を音読するという感動的なラストシーンもよくよく考えるとかなり政治的だ。こういった描写にかけては『黄色い大地』『覇王別姫』のチェン・カイコーのほうが数段上手かと思っていたが、チャン・イーモウもすごかった。まあ北京電影学院の同期なんだから当たり前といえば当たり前なのだが…
無垢な恋心の美しさは古今東西かわりません。
文化大革命の頃。中国の田舎村が舞台。村にやってきた若い教師に魅かれた少女の初恋の話です。文革によって村から離れなければならなかった男。村を離れる時に、旧暦12月に帰ってくると約束を交わす。その約束を信じて、約束した日に極寒の雪の中で彼の帰りを待つ少女。無垢の心で相手を信じる姿は時代や国を越えて人類共通の美しさですね。とても胸を打ちました。
現在をモノクロで、初恋の想い出をカラーで描いている点や、教師として人生を全うした夫(父)の人望が、遺体を村に運ぶことで明らかになるという演出も非常に良かったです。
純真な心、ピュアな初恋を思い出したい人におススメです。
どうにも止まらない
好きです!全てが好き!会いたくて、声が聞きたくて、どうしようもない!この気持ちは、誰にも止められない!
初恋を実らせ、生涯をかけて愛し抜いた、幸せな女性のお話。一生懸命見つめて、追いかけて、待って、なんとかわいらしく、そして強いのだろうか。中国北部の乾いた土と寒さ、髪やまつ毛まで白く凍る恐ろしさ。倒れても愛する人を待ち続ける、女の一念。そこまで惚れるって、すごいなぁ。
BS松竹東急の放送を録画で鑑賞。
たしかに名作。邦題も良い
中国の寒村、その美しい風景の中で繰り広げられるピュアなラブ・ストーリー。
あらゆる欲にまみれて汚れきった自分にはちょっと気恥ずかしく感じるところもありましたが、それでも「これは良い作品だな」と素直に思いました。
あまりにもいい話すぎるのだけれど、監督の資質によるものなのでしょう、こういう物語にありがちな、わざとらしさというか、「臭み」のようなものがほとんどなく、抵抗なく映画の世界に浸ることができました。
母親の心理状態を表現した、モノクロとカラーの映像を使い分けた構成もニクイ。
原題『我的父親母親』・英題『THE ROAD HOME』を『初恋のきた道』とした、配給会社(?)のひともエライ。いい邦題だなぁ。
自分の感想 秋のあの中国の村の景色とチャン・ツィイーの赤色の服、あ...
自分の感想
秋のあの中国の村の景色とチャン・ツィイーの赤色の服、あの光景が本当に美しい!
そして映画の中にでてくる餃子も美味しそうに描かれている。
あの村の光景が美しすぎただけあって、今、ロケ地となった中国の河北省の村はどうなっているのだろうか、少しきになった。邦題の「初恋のきた道」は本当にいい名前だ。
アクションプラン
・中国に興味をもった。もっと中国語を頑張ろう。
【”人、生を受けたら志あるべし・・。”男として、ここまで女性に想われたら本望だろうな、と思った恋物語。若きチャン・イーモウ監督の気概が伺える作品でもある。】
ー 1958年、中国の農村地帯。文盲のヒロイン、デイを演じたチャン・ツィイーの町から来た当時、先進的な思想を持っていたルオ先生への思慕する気持ちが現れた、初々しい笑顔が忘れ難き作品。ー
・物語は老いたデイの息子が、父の訃報を聞いて、久しぶりに村に戻るシーンから始まる。
・デイは、愛する夫の亡骸を、村の慣習により、人力でお墓まで運ぶ事を譲らない。そして、亡骸を包む織物を古い機織り機で織り始める・・。
■ここから、物語は若きデイ(チャン・ツィイー:今や国際的な女優であり、美しさは健在である。)が、村にやって来たルオ先生の容姿と、村の子供たちに教える素敵な声に恋をし、一生懸命に彼のために食事を用意する姿が描かれる。
そして、劇中では敢えてハッキリとは描かれないが、ルオ先生が反共産思想を持つ事により、屡、町に戻される事が描かれる。
だが、そんな事情を知らないデイは、雪降る中で、先生が帰って来る日を待っている。例え、高熱を出そうとも・・。
・そして、雪舞う中、各地から訪れたルオ先生の多くの教え子たちが、棺を担ぐシーンは沁みる。
- ルオ先生が、如何に生徒達に慕われていたかが、一発で分かるシーンである。
・更に、大勢の寄付金により、学校が新しく建て替えられることが決まり・・。デイの息子が一日だけではあるが、父の意思を継いで教壇に立ち、父と同じ良く通る声で、生徒に教鞭を振るうシーンも心に残る。
- 老いた、デイが亡き夫に掛ける言葉も心に沁み入る。-
<近年のチャン・イーモウ監督や、ジャッキ―・チェンの中国を統べる男に阿る姿勢を批判する人が多数いるのは承知しているが、私は彼らが映画文化(ジャッキ―・チェンの場合、一国二制度を蹂躙するプーさんに対し、香港映画文化を守るためだと信じたい。)を守るために、一時的に阿る姿勢を取っていると信じたい。
何故なら、若きチャン・イーモウ監督は今作を始めとして、当時反共産思想を滲ませた映画を制作していたのだから・・。>
一途な愛を貫く純情可憐な女性の物語に残る出来すぎた創作
女性の一途な恋愛感情に焦点を当てた一方的な純愛物語で、結局男性が望むべきストーリーになっている。アメリカ映画の「タイタニック」が女性のためのラブ・ロマンスとすると、これは男性にとって理想の女性像であり、妻の鑑のような女性を主人公にしている。チャン・ツィイー演じる純情可憐な主人公チャオディが、文盲ゆえのコンプレックスと憧憬から青年教師チャンユーへの愛を貫く原動力になるのは、この時代の中国の田舎ならではの創作ストーリーであるのか。日本の教育体制からは考えられない時代背景である。なだらかな丘が続く自然豊かな丘陵地帯を駆け足で追い掛けチャンユーを見詰めるチャオディの健気さ。四季折々の美しい風景に佇む、このチャオディの姿が全ての映画。それ故にチャンユー側の心情の描写は少なく、ラストのお葬式シーンにおいて多くの教え子が参列する訳も説明不足に終わる。「タイタニック」では、デカプリオ演じたジャックのような男性は世の中に滅多にいないと思ったが、この映画のチャオディのような女性も中々いない。独身の時ならもっと感動したかも知れないが、中年過ぎのオジサンの経験から言わせてもらえば、話を奇麗に作り過ぎではないか、と正直な感想である。
恋する人が見る映画
気持ち悪い。ほとんどストーカー並の一途の恋。チャン・ツィー・イーのぶりっこがかわいいどころか気持ち悪く見える。おばあちゃんになっても、自分のダンナさんが一番の先生で、新しい先生の事は認めようとしない。死ぬまで色キチガイなのか? 学校はかっこいいダンナさんのためにあるのではなく子どもたちのためにある事、この女には死ぬまで判らない。
初恋の初々しさが素朴で可憐なチャン・ツィーによって見事なに描かれて...
初恋の初々しさが素朴で可憐なチャン・ツィーによって見事なに描かれている。静かに胸を打つ美しい作品。
高倉健が言う通り!純愛映画の王道。
チャン・イーモウ監督は中国映画で私が一番好きな監督だ。これまで劇場を含めて同監督作6本を鑑賞していたが「単騎千里を走る」に主演した高倉健のインタビューで同監督の映画の中で一番好きな映画が「初恋のきた道」だと語っていた事が以前から気になっていたし本作を私は見落としていた。今回NHK-BSの番組表で偶然、見つけて視聴出来た事は本当に運が良かった。今や中国を代表する国際的なスターとなったチャン・ツイィーの映画、初デビュー作というだけで観る価値はあるのだが、この年齢ならではの瑞々しく切ない田舎娘の役柄が素晴らしく表現できていたと思います。ひたむきに愛する人を、ただ待つだけでラブシーンがあるわけでもないのに、これほど胸を打つ純愛映画を私は知らない。現在の恋愛映画なら手を握ったり、抱擁やキスをするのが普通なのだが、この作品はそれが無いからこそ、より純粋な感情で視聴者の共感を呼ぶのかもしれない。まさに純愛映画の王道だ。田舎の草原の中にある一本の道で出会った男女の純愛の歴史に田舎娘の純朴な笑顔と美しい風景が重なる映像は、なんとも言えません。心を幸福にしてくれる、とても良い映画だと感じました。
中国の片田舎ののどかで広大な自然風景と、純朴な少女と、初恋を実らせ...
中国の片田舎ののどかで広大な自然風景と、純朴な少女と、初恋を実らせた父と母の若かりし日の物語。全てがキラキラして心が洗われる。
初恋の最高傑作!
初恋をこれ以上に尊く描いた作品は知りません。
それほど、どこまでもまっすぐでひたむきで微笑ましいです。
今回は数十年ぶりの二度目の鑑賞。
どんなに素晴らしい映画でもすぐ忘れてしまうのですが、この映画は本当の初恋のように観る人の心にきれいに残る作品だと思います。
初恋ゆえのひたむきさや不器用さがかわいくて仕方ない!それによる失敗がかわいすぎて笑えたり泣けたりしました。
夫婦になってもずっと好きで居続けるなんて、本当に素敵で羨ましい。
不満をあげるなら、短いのがとにかく残念…。ふたりのうまくいく様を見たかった…!ふたりのシーンなさすぎる!
あと、先生があんまりかっこよくないかな。もうちょっとさわやか男前だったら、私も主人公のようにときめいて初恋気分味わえたのになぁ。
現在が白黒なのも残念。過去と現在が分かりやすいけど、早々に挫折しそうな人が多くなる要因になってる気がします。過去編が始まって10分も経てば気づいたら終わってるから見て欲しい!!
余白があり過ぎるのが逆にいいんだろうな。シンプルでムダがなくて。創り物じゃないみたいでした。
ある日村に赴任してきた若き教師。それに一目惚れした美しき娘。そして...
ある日村に赴任してきた若き教師。それに一目惚れした美しき娘。そして娘はストーカーと化す(笑)
とにかくピュア。届くかわからぬ料理を懸命に作る姿。吹雪の中、帰りを待ちわびる姿。
欧米人や今の日本の若い娘に見せてやりたい。こういう恋愛をしろと。
チャン・ツィイーの可愛さがなんとも強烈。こんな娘に惚れられたら…妄想が広がります(笑)特徴ある走り方が唯一の弱点か、いやそれすら愛しく思えてきます。圧倒的存在感。
それ故か、モノクロの現代パートがあまり…感動的な話なのに何故だ、不思議。相手の教師役、近所のパパに似てるので減点(笑)
ピュアなチャン・ツィイーの圧倒的存在感。それ見るだけで価値ある作品です。心洗われます。
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