パフューム ある人殺しの物語のレビュー・感想・評価
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雰囲気だけ名作
そんな素人の浅はか みたいな 埋め方してバレねえわけないだろ? 大体そんだけ埋めるのに、どんだけの労力と時間が必要でどんだけの音がすると思ってんだ?掘った土はどうしたんだ? 都合がよすぎる。シナリオをもっと良くねってから映画化してくれや。最初のうちはかわいそうなやつだと思って同情の目で大目に見ていても途中でただ単に気持ち悪くて不快なだけのやつに変貌していく。 そして 脚本家は行き詰まり、ペタで適当な結末にしてしまった。
独特の設定や 優れた美術によって 1時間半ぐらいは持ったけど、そこら あたりで限界が来た。 よくこんなもんが映画化されたな。それに雰囲気を醸し出すためにいちいち演出がスローすぎる。見てる人々もよく長々と付き合っていられたと感心するばかりだ。
難しい
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女性の香りを香水として残すことに躍起になる青年の話。
女性を殺し、それを原料に香水を作ることに命をかける。
連続殺人事件となり、ついに逮捕されるが、その香りは完成していた。
犯人がその香りを放つと人々は寛大になり、その場でSEXを始めた。
そのスキに逃げる。最後は自分で大量にかぶり、女性らに食い殺される?
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芸術性の高い映画というか、おれにはよう分からんかったなあ。
最後ちょっと面白い
天使というのは色んなモチーフで登場しますが、ここでは神様の慈愛とかそういうことだったのでしょうかね。だから香水の香りを嗅いだ者は、無条件で隣人を愛すようになるという。
そして彼が欲しかったものは至高の香りではなく愛だったわけですが。香水が完成する頃には香水のもとになったもの(女性)はすでに存在していないので、手に入ったと思っていたのに実は失っていたということにも絶望したのでしょうね。
最後のカニバリズムは究極の愛情表現だと思いますので、生まれ育った故郷で母親や果物売の女性を想いながら死んだのかな。
処刑されて終わると思ってたから、一捻りあって良かったです。
香りは本能に訴えるとはいえ
香りを作ることに取りつかれた男の話。
香りに深みを与えるための、謎のXが若く美しい女性から
発せられるものであろうと
次々と女性たちから抽出していくのだが。
いくら天才でもさすがに、これは、あんまりにも。
この主人公ほどの鼻の良さじゃなければ
あんなに距離があるのに倒錯するとはありえない。
ファンタジーとはいえ笑ってしまった。
愛の香りというより肉欲だ。
匂いフェチ…
結局彼は何がしたかったのだろうという一言に尽きる。若い女性の匂いを保存したいがために幾人もの女性を殺し、香水を作っていく。罪の意識は全くなく、ひたすら殺しては作り、遂に完成させるが、それは人々が彼を天使と思わせるほど神々しい、そして愛を作り出す香水だった。そして生まれ故郷のパリで香水を浴び、人々に掴み求められ、消えてゆく。。やっぱり分からない。エログロシーンあり、長かった。
絵が面白い!
魚介市場のゴミの上で生まれた主人公が、並外れた嗅覚を生かして、司祭すら平伏す名だたる香水職人になる話
という、一応のサクセスストーリー的な筋が一応りますが、そんなものどうでもいい程、絵が面白い!
他の人も投稿していますが、下層民たちの生きる環境の不潔さが、当時はこんなに酷かったんだと、納得させられるほどよくできており、
主人公も、いくら良い衣を着たとしても、下層階級出身なのだと思わせるほど貧弱な身体付きをしています。
また、官能的な描写も多々あり、えらい魅力的です。
クライマックスも官能描写と言えばそうなのですが、エロスはなく、ちょっと、神々しくも怖くも思えます。
ラストは、結局生地に戻り自分の身を他の者に食べさせるというキリスト教的な決着?をするのですが、そこは詳しくないので分かりません。
奇妙奇天烈な映画としては大変満足です!
匂い=本能的なもの
獣のように産み落とされ親の愛を知らずに育った男が、匂いをたよりに愛を求めるが
しかしそれも狩りをするように動物的で心がない。香りにとりつかれ、たどり着いたのは親の愛を一身に受けて育った少女。
かくして彼の求める至高の香水は完成した。
その香りを嗅いだ全ての人が本能のまま獣のように愛し合う。
最後には溺愛するわが子を殺された親すらも、彼の香水の前に恍惚となりひれ伏す。
その後、彼は自らの意思で産まれ故郷に戻り、香水をかぶり、獣のように食い殺され、香りのように跡形もなく消える。
非常に気持ちの悪い作品だが、唯一、人間的温かみ、可笑しみを添えてくれているのが小物の調香師を演じるダスティン・ホフマンだ。彼は人間臭い役が本当に上手い。私の中で彼がこの映画の救い。
何より気持ちが悪いのは、主人公が執着する「少女の匂い」が具体的にイメージできてしまうこと。子供の頃の記憶で、未だに同じような匂いを探し求めている。
よく匂いは記憶に直結するというが、そういった記憶に訴えかけてくる作品。
人に勧める気は起きないが、上質な映画の雰囲気はたっぷりある。
無理やりに解釈すれば、人間もただの動物ということか。親の愛ですら、圧倒的快楽の前には勝てなかった、と。
広場のシーンは、事実だけ並べれば間抜けで笑えるのに、映像にすると鳥肌モノの気持ち悪さだった。
Qクンの怪演
ベストセラーサスペンス小説の映画化作品。
18世紀のフランスで、匂いに異常なフェティシズムを持つ青年が主人公で、演じる007のQクン、もといベン・ウィショーが凄かった。
原作よりドラマチックに演出されているそうだが、ストーリーとしては分かりやすかった。
生まれつきの鋭い臭覚。調香師との出会い。エジプトのファラオの墓から発掘された、それを嗅いだ人が「自分は楽園にいる」と思い込んでしまうほどの強力な香水の言い伝え。そんな強い力のある、自分の「生きた証」となるような香水作りに夢中になる主人公。そのために「必要」なものを次々に収集していく。そして究極の香水は完成し、その結果を検証する機会をも得る。その様をどう捉えたのか、主人公は生まれた地に還っていった。
原作とは異なるらしいラストで、主人公は自分なりに罪を償おうとしたようにも見えた。
音楽も良かったと思う。主人公の究極の香水作りは誰にも止められない崇高なミッションであるかのように感じられた。ウイーン・フィルの演奏。贅沢だ。
悪魔が神に
あまり馴染みのないドイツ映画。中世のヨーロッパを舞台として、その貴族の華やかな暮らしの陰に隠れた、うす汚れて、悪臭までもが匂い立つ庶民の暮らしとを、タイアップした映像が印象的。
汚い魚市場で生み捨てられた主人公・ジャン。生まれた時から、超人的な臭覚を備え、成長するにしたがってその力も増し、周りの人々は、彼を異端児扱いしていく中で、孤独な人生を送っていた。しかしある日、美しい女性の体から匂い立つ香りに、異常な興味を持つようになる。
そして、女性を拉致して殺し、体から染み出る香りを抽出しようと、煮詰めて蒸留したり、油を塗り込んで染み込ませたりし、次々とサイコパスとなって殺戮を繰り返す。そして、最後の一人となる貴族の美しい娘を殺し、香りを抽出することに成功し、彼が願うパフュームを作り出す。そこで、警察に捕まり、死刑台へと送られる。
しかし、その後が予想外の展開。女性の敵としてのサイコパスから、一気に神々しい神となっていくシーンは、イエス・キリストの『十戒』を想起するようなシーンでもあった。死刑囚の男に、人々がひれ伏し、崇め、そこに集った誰もが、服を脱ぎ出し、相手かまわず愛し合うシーンは、あまりに異常で、その変容振りには、少し無理があるとも感じた。
本作全編を通して、当時のヨーロッパの街や生活、服装などが、非情にリアルに再現されており、ハリウッド映画では多分描かれない描写だと感じた。この時代が、決して自分達が思い浮かべているような、美しい時代では無かったことを、改めて印象付けた。
ラストの解釈が難しいけれど…。
サイコな調香師の話。としか聞かずに見始めました。
もちろん原作も今も知りません。
ラストの解釈が難しいなと思ったのでいくつかレビューを拝見したんですが
私が思っていたのと同じ解釈の方が見つからなくて💦
ラストの、いよいよ処刑が始まるシーンから
急に現実的でないシーンが続きました。
死刑執行の囚人に立派な服(検事さんの服❓)を着せ馬車でやってくる…❓
周りの人や執行人が急に平伏す…❓
たった少しの香水で辺り一面の群衆が香りに酔いしれる…❓
といういきなり現実としてありえない急展開に「❓❓❓」となりました。
なので「あっこれはグルヌイユの見ている幻なのかな❓」と思うようになりました。
完成したばかりの、あの香水。
本能の赴くまま、ただただ追い求め作り上げた香り。
処刑場へ連れて行かれる直前、牢の中であの香水を嗅ぎ
そのかぐわしい香りの中へトリップしたグルヌイユが見る幻想。
(調香師の師匠が花々に満ちた庭園で美女にキスされるシーンのように)
この幻想の中で、グルヌイユの本当の心が明らかになっていく。
尊敬されたかった。
人々が争わず愛し合う事を望んでいた。
フルーツ売りの少女ともただ求められ愛し合いたかった。
ローラの父と和解したい。
嫌いな奴はいなくなればいい。
権力がほしい。
故郷の人々にも安らぎを与えたい。
その幻想の中に居て、現実には粛々と刑が執行されていて
最後に生き絶えた(服だけ残し消えた)❓
映像で刑の執行を一切見せていないところが秀逸❗️
などと思いながら見ていたらスッキリしましたよ。
宗教的観点など詳しくないのでそう感じられたのかも
もちろん、本当のところは違うのかもしれませんが
自分としてはその方が合点がいき納得の作品になりました。
嗅覚という欲望の化け物
出産直後から虐待されて人間としての情緒は発達させなかったが、
生まれながらに嗅覚は異常に発達していて、
自分の体臭は一切ないという男が、
自分の嗅覚という才能をほしいままに駆使したいと思い、
人生最高の香りを保存する方法を執拗に追求したら、どうなるか。
純粋嗅覚の化け物になる。
欲望の概念だけを取り出して、
私利私欲や人間という土台を捨てたら、
淡々と目的のためだけの作業をする、
化け物になる。
香水の名作は凡百の臭い。100でも、1000でも、調香出来る。
でも、そんなものは、最高の香りではない。
男が、人生最高の香りだと定めたのは、初めて嗅いだ、身綺麗な女性の匂い。
その匂いを保存することを夢見て、男は執拗に方法を追求し始める。
女の臭いを香水にするには、女を殺す必要がある。
男は淡々と殺す。
ついに発覚して、絞首台に引き摺りだされて、男はようやく、気が付く。
男が作った香水は、人間を酩酊させて狂わせる媚薬になっていた。
人間が求める最高の香りは、人間の香り。
広場で群衆が熱狂し男にひれ伏すのを見ながら、
才能がここまで崇められても、満たされない自分に気が付く男。
初めて心を奪われた、あの女性と、生きたまま見つめ合うことが出来れば、良かったのだ、本当は。
あの香りは、女という種類の臭いではなくて、あの女性の匂いだったのだ。
化け物が、自分の人間性の欠片に気が付く。
生命の匂いは生きているからこその匂いであり、
もし、その女性の匂いを保存したかったら、
彼女と長寿で添い遂げるのが一番だったのだが、
そういう知恵を授けるヒューマンドラマではない。
嗅覚という欲望の化け物は、欲望を達成したら、目的を失くしてしまう。
次へ次へと欲望を生む、人間性という土台が、男にはない。
万能の媚薬を手に入れても、
男はただ、ただ、空っぽの器。
最後に男は、必要がなくなった肉体を捨てる。
欲望の化け物は、人間の欲望の坩堝で、貪り食われる形で終わる。
淡々と動く嗅覚の化け物を描いた、技巧的で面白いサスペンス。
内容はグロいのに、血みどろスプラッタの描写に興味がなく、
ナレーションも淡々。
「欲望の抽出」が目的の映画だと思う。
変態の話かと思ったら…
特殊な才能を持つ変態の話かと思ったら、人間の姿を借りたイエスキリストのアンチテーゼ的存在でした。
はたまた、人間の欲深さを解放する為に送られた者なのか。映画界の快挙ともとれる宗教画的大衆乱行シーンは、シュール過ぎてどういう気持ちで見ていいのか分からなかったな。
人々に性欲を解き放った時、この匂いを漂わせれば国王も言いなりにできる言わば神的存在にもなれたのに、その瞬間は初めて匂いを留めておきたいと願った彼女と愛を分かち合えたらばと涙を流し、1人の人間として決して愛されない悲しみを感じているのが印象的だった。衝動で匂いを狩る無垢なモンスターが、初めて人を愛する事を知ったシーンともとれるかな。
正直、人知を超えた存在ではなく特殊な能力を持つ無垢な変態の話で完結してもよかったな〜と個人的には思った。
兎にも角にも、最初の数分で吐き気を催しそうな出産シーンに大衆乱行シーンといい色々な映画を見て来た私でさえ仰け反る様な衝撃的で美しい図ばかりで新鮮でした。
最後がかなりがっかり…
サイコパス主人公。出だしから飽きることなく順調に話に引き寄せられていきました。
最後どーなるんだろう?!っと期待していたのと、他の映画に比べて長い時間の映画だった故に、見終わった後は納得がいかず、
あー時間がもったいなかったかも…とゆう気持ちになってしまいました。
意外にグロテスクなシーンが無いので目に焼きついて気持ち悪くなる。とゆうことはなかったです。
途中まで良かったのに最後になっていきなりツッコミ所の多い映画です。
処刑されるはずの犯人がなぜ貴族のような格好で登場したのかも謎です。
いきなり最後、魔法使いのような完結にするしかなかったのでしょうか?
おとぎ話を望んでこの映画を見始めた訳ではないので主旨が脱線してしまって残念でした。
ステータス全振り男の一生
ある能力値にステータスを全振りしつつ生まれてしまった、1人の男の話。
シリアスとギャグの間を全力で突っ走ってる感じの映画だったように思う。ひとことで言うと、シュール。笑
序盤こそ「ある人殺しの物語」の名にふさわしいサスペンスだったけど、中盤〜後半にかけてのスーパーストーキングタイム&謎乱交パーティは展開の凄まじさと無駄に力の入った演出(狙い通りなんだろうけど笑)が相まりシュール過ぎて爆笑してしまった。
まあ、シュール部分は副産物で主題は違う所にあるんだと思うけど。笑
内容に関しては、ジャン・バティストは香りの保存方法を発見出来るのか?というワクワク感や、ローラ(とお父さん)はジャンの魔の手から逃げ切れるのか?というハラハラ感が常に続いて、常に緊張して楽しみながら最後まで観る事が出来た。ストーリーがちゃんと作り込まれていて、観る人を飽きさせない映画だと思う。
ストーリーも良かったけど、雰囲気も結構好み。童話を読み聞かせるような語り口のナレーションと、リアルかつどこかファンタジーのような舞台装置・映像で、世界観に没頭できる。
安定して楽しめる映画を観たくなった時に、また観るかもって感じの映画。
これは、観て良かった。笑
リアルな感じは良かったが…
嗅覚が鋭い主人公…なぜだかデカワンコを思い出した。
デカワンコは犯人逮捕に役立てている。
しかしジャンはその嗅覚を犯罪へ発展させる…
女性の素晴らしい匂いを保存するために無差別殺人を繰り返す姿はまるでスウィーニートッドのよう…
ただローラを殺してほしくなかったな。その点に関してくやまれる。
あと最後は何なんだ! 罪を犯していたんだから落とし前はつけてほしかった。
それに加えてジャンの死に方にも疑問がある。
衝撃的
自分がどんなに恐ろしいことをしているのかわかっていない。ある意味純粋なんだと思う。
目的の為には手段を選ばない。そこまでして作りたいあの女性の香りはいったいどれ程良い香りだったのか。殺意に満ちあふれた大勢の人を一瞬で虜にするあの香水は、いったいどんなものだったのか。
想像もできない。
ものすごい撮影現場だったと思う。
偏執狂の話かと思ったら
総合:55点
ストーリー: 55
キャスト: 60
演出: 65
ビジュアル: 70
音楽: 70
天才と狂人は紙一重。あまりに究極を追求するあまりに、他人の命をはじめとしてあらゆるものの価値観がおざなりになる。自分の理想を追求するためには全てを犠牲にすることも厭わない偏執狂。そんな頭のねじのとんでしまった倒錯者の話かなと最初は思った。女の皮を剥いで集めていた「羊たちの沈黙」の、犯人側から見た映画なのかと思えた。
それはそれで主題としては良かったのだが、最後の展開は何なんだろう。そもそも香りは女から取り出したのだから、じゃあ香水なんかなくてもその女自身が集まれば同じことが出来たはず?でも実際にそんなことは起きない。それにそのような香水が、村に住んでいただけの普通の女たちから抽出できちゃうのかな。最後の展開がなければもうちょっと楽しめたのだが、香りに何でも出来る圧倒的な力があると言われても、到底納得など出来ないのでした。
どうせここまでやるのならそんな都合の良い魔法のような話ではなく、人の心の闇を中心に据えた倒錯的な方向に突っ走れば良かったのに。
途中まではよかったんだけどなぁ..
途中までの世界観とかストーリーは結構好きだったのに処刑台あたりからはう~ん...って感じになって残念。
コンセプトはまぁわかるけどやっぱり微妙かなぁ。
結局彼は何者であったのか
これはなかなか…予想以上。
見応えがあった。飽きない。
お話として、物語としてよく完結ている。最初に主人公の嗅覚のお話、次には求める香りを見つけ人を殺し、香りの保存方法を発見、美しい少女に手をかけ続け、完成した香水とともに主人公は消える。美しい映画だった。汚いシーンや気持ちの悪いシーンですら美しい。
嗅覚がテーマであり、肉体的な接触がなくとも官能的に見えてしまう。主人公はただ嗅覚にのみ執着し、人を殺す事に対し違和感を覚えず、罪は知らぬ間に積み重なっていくが、その眼の異様な輝きは変わらない。
何が一番美しいかといえば、完全に主人公だろう。あまりにも無垢。人の常識を超えた行為を黙々と続けていくが、その影はあまりにも美しい。この主人公の不思議な性質が物語を面白くする。
そんな特殊な力を持つ主人公は、最後は「愛」の前に敗北する。あんなに嗅覚にこだわっていた彼が、愛?この完結の仕方に、私は、ちょっと納得がいかないのだが…。色んな解釈の仕方があるのだろう。
「自分の欲求にのみ正直だった男がやっと愛に目覚めた」のかもしれない
「欲求は愛だった」のかもしれない。
「結局人間なんてそんなもんで神の力を得ようとも陳腐な結末がお似合い」なのかもしれない。
どんな見せ方をしたかったのかはわからない。けど、私には、主人公が普通の人間になってしまったのがなんだか退屈だった。
最後に、アランリックマンが主人公にひざまずくシーンがとても印象的だった。主人公はなんとも不思議な目で彼を見ている。聴衆は主人公ではなく、香水のついたハンカチを追う。
主人公にあんなに執着していた男すら平伏すのだ。結局、主人公は「自分」を「自分」として見られる事がなかった。
「結局自分は何者でもなかった。」
語られずとも伝わって来る物語、映像の作り方。ぞっとする裏側に主人公の心理が沢山つまっていたと思う。
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