「Qクンの怪演」パフューム ある人殺しの物語 SpicaMさんの映画レビュー(感想・評価)
Qクンの怪演
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ベストセラーサスペンス小説の映画化作品。
18世紀のフランスで、匂いに異常なフェティシズムを持つ青年が主人公で、演じる007のQクン、もといベン・ウィショーが凄かった。
原作よりドラマチックに演出されているそうだが、ストーリーとしては分かりやすかった。
生まれつきの鋭い臭覚。調香師との出会い。エジプトのファラオの墓から発掘された、それを嗅いだ人が「自分は楽園にいる」と思い込んでしまうほどの強力な香水の言い伝え。そんな強い力のある、自分の「生きた証」となるような香水作りに夢中になる主人公。そのために「必要」なものを次々に収集していく。そして究極の香水は完成し、その結果を検証する機会をも得る。その様をどう捉えたのか、主人公は生まれた地に還っていった。
原作とは異なるらしいラストで、主人公は自分なりに罪を償おうとしたようにも見えた。
音楽も良かったと思う。主人公の究極の香水作りは誰にも止められない崇高なミッションであるかのように感じられた。ウイーン・フィルの演奏。贅沢だ。
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