「視覚と嗅覚」パフューム ある人殺しの物語 talismanさんの映画レビュー(感想・評価)
視覚と嗅覚
ベン・ウィショーは適役だと思った。でも一気読みしてのめり込んだ原作の興奮は映画からは得られなかった。小説冒頭でこれでもか、これでもかと延々と描かれる悪臭の世界は読んでるだけで気分が悪くなるほどで、その中に生まれ落ちる主人公ー不気味な赤ん坊ーというのが効いている。読者も当時のフランスの真っ只中に居る気になって、リアルにいろんな匂いや臭いや香りが渦巻く。視覚が脳内嗅覚の世界を弱めてしまうのか、映画に向いてないテーマなのかなあ。話はすごく面白いんだけど。
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