「変態の話かと思ったら…」パフューム ある人殺しの物語 字幕 アンゼたかしさんの映画レビュー(感想・評価)
変態の話かと思ったら…
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特殊な才能を持つ変態の話かと思ったら、人間の姿を借りたイエスキリストのアンチテーゼ的存在でした。
はたまた、人間の欲深さを解放する為に送られた者なのか。映画界の快挙ともとれる宗教画的大衆乱行シーンは、シュール過ぎてどういう気持ちで見ていいのか分からなかったな。
人々に性欲を解き放った時、この匂いを漂わせれば国王も言いなりにできる言わば神的存在にもなれたのに、その瞬間は初めて匂いを留めておきたいと願った彼女と愛を分かち合えたらばと涙を流し、1人の人間として決して愛されない悲しみを感じているのが印象的だった。衝動で匂いを狩る無垢なモンスターが、初めて人を愛する事を知ったシーンともとれるかな。
正直、人知を超えた存在ではなく特殊な能力を持つ無垢な変態の話で完結してもよかったな〜と個人的には思った。
兎にも角にも、最初の数分で吐き気を催しそうな出産シーンに大衆乱行シーンといい色々な映画を見て来た私でさえ仰け反る様な衝撃的で美しい図ばかりで新鮮でした。
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