オールド・ボーイ(2003)のレビュー・感想・評価
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世界進出したパク・チャヌクの変態性が最大限に配合された韓国時代の代表作
世界的に活躍するパク・チャヌク監督のいわゆる「復讐3部作」第2弾。2004年のカンヌ映画祭では、最注目のウォン・カーウァイ監督、木村拓哉出演の「2046」、コーエン兄弟やクストリッツアなどの強豪を押さえグランプリを獲得したが、審査委員長を務めたタランティーノをして「出来ればパルム・ドールを」と言わしめた傑作。
日本の同名漫画が原作だが、監禁された理由が大きく変更され、人間関係と暴力・性描写が追加されるなど、ドロドロ具合はもはや別物。米版リメークはスパイク・リー監督、ジョシュ・ブローリン主演で、この韓国版をトレースした内容になっている。
イ・ビョンホン主演「純愛中毒」の賛否を始め、近親者(「純愛…」は義姉)の恋愛は韓国では特に絶対的タブーとされており、それを正面から描いた本作の衝撃は当時も今も計り知れない。
大胆に原作を翻案、要所でCGを使い、変態的な世界観を極めた、監督前期の集大成である。
いろいろな映画のいいとこの詰め合わせ?
某映画評論家の高評価から、ほぼ予備知識ゼロで鑑賞しました。
鑑賞後、気になって原作とほか3作品の制作年を調べました。
オールド・ボーイ原作 1996年〜1998年
セブン 1995年
ショーシャンクの空に 1994年
エンゼルハート 1987年
……う〜ん、ちょっと残念かも。
あと、強いて言えば、本当にうらむべきは、主人公なのかな。違う気がしてしまいます。
また、主人公はあれだけの立ち回りをするのであれば、もっと体が締まっていたほうが。
でも、若くてきれいな女優さんの2人のおっぱいが見られラッキーだったので★4つです。
復讐のために15年間、監禁された男
バイオレンスと純愛とエロスが迸る映画だった。
堪能しました。
韓国映画はあまり好きではないと常々思っていました。
でも誤解かも。良いものは本当にイイ。
パク・チャヌク監督の最新作「別れる決心」
とてもとても好きでした。
破滅するほど愛し抜く、愛を相手に刻む為なら、
死んでしまう。
「愛の執着と達成」
それが決して幸福と結びつかない映画でした。
「オールドボーイ」
今回、3度目だと思うのですが、見方がガラリと変わりました。
実は15年監禁されたオ・デス(チェ・ミンスク)より、愛しすぎた男は
監禁した男イ・ウジン(ユ・ジテ)の方でした。
だいたいにオ・デスは15年間も監禁された理由を
全く覚えていないのです。
監禁した男イ・ウジンは高校の同級生。
姉のイ・スアがダムから落ちて自殺したこと。
その原因を作ったのがオ・デスだから、
監禁したのです。
この映画がユニークなのは、監禁場所が刑務所ではなく、
監禁ビジネスのマンションなのです。
(そんな設定ありますか?)
男の《姉への愛》もちょっと異常な執着で度を越しています。
殺戮シーン。
アクションシーンはジョン・ウィックも真っ青。
復讐の鬼と化したオ・デスのバイオレンスも傷だらけの野獣
・・・ラストの○○をハサミで切り取るシーン。
ブレーキとか一切掛かりません。
日本人なら節度とか格好つけるとかしますけど、
韓国映画は行くところまで行きます。
理性のブレーキが効かないところも魅力です。
でもこの「オールドボーイ」
ジェッコースターに加速・噴射を繰り返して、
行き着く先・・・
なんとハッピーエンドなのです。
後味良かったです。
お前は誰だ!?なぜ俺を15年監禁した!?
原題
올드 보이
英題
Old Boy
感想
日本源流、韓国発。世界がひれ伏す実力ー2004カンヌ映画祭グランプリ!!
パク・チャヌク監督復讐三部作の第2作。
すべての想像を超える、ノンストップ・ヴァイオレンス・アクション!
チェ・ミンシクの哀愁漂う熱演が素晴らしいです。
強烈な展開とラストの衝撃的な事実に驚愕しました。
歯を抜く、舌を切るといった痛々しい描写ありです。
物語は15年監禁した奴を探すオ・デスと謎の男イ・ウジンの復讐合戦でした。
紫の箱の中の真実に鳥肌が立ちました。
復讐の末、イ・ウジンは自殺し、オ・デスは舌を切り催眠術で記憶を封印することに…。
ミドの愛してる、抱き合うオ・デスの切ない表情は忘れられないです…。
※俺たちはすべてを知った上で愛し合ったが、お前たちはどうだ?
※私は獣にも劣る人間ですが、生きる権利はあるんじゃありませんか?
やっぱ名作だよね、がっちり観ないと駄目な映画
高校生ぶりに鑑賞、非常に難解と他の方もおっしゃるとおり結構難解。ゆったり脳みそ動かしてたら、ダーメなやつです。
最初は割とコメディタッチな逆も入ってクスッと笑ってしまうようなシーンもあり観れますが、途中から痛すぎて疲れてきます。
場面がたくさんかわり映像を観ていて飽きないですし、OPもEDも素敵でした。とても痛いシーンがたくさん続き、途中までは人に薦めよう!映像もとにかく謎とけもさすが名作なだけおもろいな〜って、ボケーっと考えながら見ていましたが、舌切るシーンはちょっと気分が落ち着かなくなりタバコを吸いに行きました笑
個人的にパク・チャヌク監督展開は初期作品が好きなので、ズブズブに初期感満載で楽しめました。
殺人の追憶に親切なクムジャさんもすげえ胸糞ですからね、また数年後に観ようかなって思いました。
韓国映画のパワー
一言で言えば
観る人を選ぶと思う。
一緒に観た人は「理由が弱い」と斬ったし
私は「逆にあんな理由であそこまで行動を起こす異常さと、執着の愛が怖い」
と思った。
スタイリッシュな画面とは裏腹に
見終わった後も腹にずしんと重いものが残る。
嫌いな題材だが凄い映画だった。
忘れられない。
ラストシーンの美しさと、底知れない愛に伴う恐ろしさ。
見終わった後に、原作の漫画も読んだ。
映画は色々変更が加えてあることも分かった。
それがいちいち恐ろしいまでに効いている。
心から、韓国映画のパワーは凄いと
感じた一本だった。
痛いシーンが苦手な人にはちと辛い。
いつもながら(残念ながら)韓国映画はよく出来ている
以前から気になっていたオールドボーイが再演されるということで、ようやく見ることが出来た。
感想としては、皆さんが言っているように衝撃作と言えるし、韓国映画のドラマは実に分厚い。これが日本の漫画原作と言うから複雑だなぁ。日本の漫画は韓国映画に負けず劣らないアイディアとドラマがあるが、制作会社が思考停止な観客におもねっているから、なかなか善い作品は作られないんだよなあ。と、そんなことを言いながら、私はお金をかけたアクションは好きなので、ホイホイされているわけですが。
さて、話のスジは他の方が詳しいので、私的な感想を
主人公は突如理由も知らされず15年の監禁生活を送ることになるが、ここまではいいよ。話の中にも出てくるけど巌窟王だねえと理解してたんだけどねえ。
ネタばらしになるが、監禁よりも解放にこそ仕掛けがあったわけで主人公共々私もすっかり騙されました(笑)
最初に絡むミドは、ちょっと能年玲奈に似て可愛いなあと見てました。でも、なんで突然やってきたおじさんにここまで肩入れするのかなあと、無理筋を感じながら見ていたし、途中で敵のひとりと主人公が疑うのもわかると思ってましたよ。え?脱がしちゃった。
途中に出てくる手首について、見逃したのかなあ誰の手だったのかなあ?セブンだね。
ウジンが姿を見せた時、なんて胸糞わるい笑い方だろうと思いましたね。あれを見るとちょっと偏見が増しそう。
主人公は最初普通のおっさんだけど、後半はキレ気味の役所広司(笑)
ウジンのお姉さんスエは普通な感じの子なのに、あんなことやこんなことをするんだ。弟の求愛に応えてしまうのはアバズレと言われても仕方がないとおもう。
娘から見て親父の体臭が臭いと感じるのは、遺伝子に組み込まれた近親相姦防止システムと聞いたことがありますが、ここでは働かなかったのかな?
ウジンの復讐の動機ははっきりいって逆恨みだが、姉を恋人と見た時点で普通の感覚では無いのだろう。でも、ミドを4歳から面倒を見ていたから、ひょっとしたら何らかの善意もあったのかなあ?
最後の主人公の複雑な笑顔は名演と言えるだろうが、やる気満々と受け止める向きもあるときく。でも、よほどの変態でなければ、直前の舌を切ってまで守ろうとした女への愛はやはり無私の愛だったと思いたい。処女に奪った罪は墓場まで持っていくしかなく、親子の名乗りもできないし恋人にもなれない。結婚も許されない。女の愛に答える方法はないのだ。これこそがウジンの復讐なのか?と複雑に感じた。
殺人の記憶といいこの作品と言い、韓国の冬には何かあるのかな?
ヴィバルディ 四季 冬
以前自宅で鑑賞した際に、あまりにもユニークな脚本とカメラワーク、役者の演技に心を奪われて、すぐにパク・チャヌク監督のファンになりました。ずっと劇場で鑑賞しなかった事を後悔していたので、4K版で劇場で再鑑賞が出来て感無量です。
監禁される前はただの飲んだくれおじさんだったオ・デスが、あんな無敵な怪物に変貌するのは、普通だったらあり得ません。でも、15年間あり得ない経験をしたオ・デスだからこその説得力のあった『狂気』だったように思いました。
逆にウジンの『狂気』は、本当はウジン自身に向けられていたのではないかと思いました。恐らく、ウジンは若い時に死んだ方が楽だった。でも、何かしらの死ねない理由があった。劇中でウジンの実家は裕福だということが言われてました。儒教とクリスチャンの国民性では、長男は成功した家を守る事が一番ですし、自死も罪になります。姉に罪を押し付けて自分はまだ生き続けている。そういったウジンが背負った社会的な圧力や贖罪が、彼を更に追い詰めてしまったのでしょう。だから、オ・デスに病的に依存し楽になりたかったのではないかと。
ウジンからは、生きづらさを抱えながら他責してでも生きていくしか術のない人間の業の様なものを感じてしまいました。逆にオ・デスからは、悪気はなくても、他人のタブーに触れてはいけない、口は災いの元の究極を教えられた気がします。
そして、今回、再鑑賞して改めて思ったこと。
娘ほどの若い女性にお金を渡してセックスをするおじさんは、例え合法であったとしても本気で考え直した方がいいですね。何かしらの天罰が下る可能性がありますよ。
あとは、ウジンの姉やオ・デスの娘のように、女性は男性の為に大きな犠牲を払っているということです。何故、ウジンの姉だけがバッシングされたのか?何故、オ・デスの娘は、オ・デスと意図的にセックスさせられたのか?
2016年に公開された「お嬢さん」では、女性が知的に男性は醜悪に描かれていたので、恐らくパク・チャヌク監督の女性に対する考えは保守的ではないと思いますし、私はそういうところも好きです。
本作は実に教訓めいた作品だったので、私も色々と過去の出来事に思いを巡らせ、反省をしてしまいました。韓国映画を鑑賞していると、いつも私の頭に『贖罪』がちらつくのですが、ラストも『贖罪』なのか『愛』なのか。どうとでも取れますよね。
他のレビュアーさんも書かれていましたが、ヴィバルディの音楽がとても作風に合っていて、印象的でした。また、パク・チャヌク監督のカメラ、美的センスに圧倒されます。
禁忌を破る衝撃
私は、30過ぎまで韓国にクリスチャンが多いことを知らなかった。 日本におけるクリスチャンの割合が1%にも満たないのに対し、韓国は総人口の3割もいるそうだ。 この映画を観た時は、すでにその事実を知っていたが、 知らずに観ていたら少し違う印象を持ったかもしれない。
近親相姦は、宗教とは関係なくどの国でもどの人種でも厳しくタブー視される。 動物としての本能的な忌避感もあるし、社会がタブーとして強く規定するからだ。 近親相姦のタブーが容易に破られるのは、 社会性の及ばない孤立した共同体の中(昔の公家社会など)だけらしい。
ひと昔前まで夜這い文化があり、親が子供の性的な面倒を見ることもあった共同体社会の日本と違い(夜這いの民俗学・赤松啓介)、 個人主義で宗教的な善悪が明確なキリスト教圏では、禁忌破りに対する背徳感や罪悪感が想像以上に強いと思われる。
キリスト教圏の人たちがこの作品から受けた衝撃度は、 我々日本人が想像するよりもずっと大きかったに違いない。 日本人の私にとってももちろん衝撃的だが、それでも作品中の表現が少し大げさに感じる部分はあった。 クリスチャンの方々からすれば、 「まさにその表現」だったのだろう。
主人公が怒涛の勢いで真実に突き進んで行く過程が、まず目を見張るほどに面白い。 その力強いストーリー進行が、 なおさらクライマックスの衝撃度を高め、 観客を一瞬にして沈黙させる。 サスペンスとしてもエンターテイメントとしても秀逸で、 数々の国際映画祭で賞を獲得しているパク・チャヌク監督の演出が冴えわたる。 カンヌでグランプリを受賞したのは、納得の出来だ。
よかった
原作日本漫画とのことで、見終わった後にそれを知って驚いた。
内容は主人公が何者かに何らかの理由によって監禁される。監禁部屋のテレビで、自分が妻殺害の濡れ衣を着せられていることが発覚する。
15年後突然解放され、何故自分が監禁されたのかを探っていくというもの。
肝心の謎は、学生時代に主人公と同窓生だった男が姉と近親相姦していた。その場面を主人公が学校で目撃して友人に漏らす。話は広がってしまい、近親は周知されなかったが妊娠しているという噂が立って当事者の姉が想像妊娠する。秘密がバレるのを恐れた弟が死を望む姉の手助けを行い、ダムに姉を落として殺した。弟は姉が死んだ後で、胎児のいない想像妊娠だったことを知る。
主人公を恨んだ弟が、成人した娘との出会いを仕組んで意図的に近親相姦を行わせて復讐。
娘はおじさんが父親だとは知らないけど、主人公(おじさん)は知ってしまった。
復讐を果たした弟は拳銃自殺。
内容は中弛みもあったけどアクションは特に迫力があってすごかった。カットのシーン一つ一つも魅せ方がある。
置いていかれるくらい激しい演技(終盤の舌切とか犬とか)も楽しい。あまりにも乱高下激しいので、主人公に同情するより、ウジンの気持ちのほうが復讐をやり遂げて可笑しくてたまらないだろうなってわかる気がする。
エグい暴力!性描写!とグロに落ちない渋くて強かなアクションがよかった。ミドとセックスするシーンで娘かなとは思ったけど。
最後の秘密を忘れたいと催眠術を頼む主人公が、雪原で娘のミドと抱き合うけど、主人公は忘れられない怪物の方になってしまったのかなと思った。椅子に座ったままだったら忘れてたんじゃないだろうか。
「獣にも劣る自分ですが、生きる権利くらいはあるんじゃないでしょうか」生き汚くてしぶとくていい。
どちらにでもとれるラストにしたらしく、この投げ方は個人的に好き。
15年外界とのブランクがあるので、電子機器とかそういうギャップを入れてもいいんじゃないかなと思った。あとは学校でやるなよとか?
タイトルなし
悍しいグロ満載。なぜ15年も監禁されていたのか。姉との禁断の愛をバラされ、自殺してしまったことから、犯人の弟は復讐する。互いに記憶を消され、実の娘と愛し合ってしまうという復讐をされる。ラストは娘がまだ父親ということを知らないで終わる。ハリウッド版を見ていたがあまり覚えてない。
いたいーこわいー
韓国映画の中で、評価が高かったので鑑賞しましたが、
ミステリー&バイオレンスといれてましたが、ミステリーはそこまで捻っておらずで、観ている間に、もしかしてこの女の子が娘やったりして、、、と予想的中してしまったのも、なんだかなー。
近親相姦の事実がわかり、主人公は大ショックを受けますが、そこにそれほど共感が得られなく、、、そもそもおっさんと若い女子って設定からして自分好みではないからだと思う。
タランティーノが大絶賛したと謳われていますが、好きそー!と思いました。
久々にバイオレンス盛り沢山映画を見ましたが、疲れたー。痛いのはいやー!
タランティーノ絶賛のかなり衝撃的な映画でした
内容は全く知らなかったのですが、前々から気になっていた映画でした。タランティーノ絶賛という映画ってどんなんだ?と思ったり。
ハリウッド版のリメイク『オールド・ボーイ』(2013)の主役がジョシュ・ブローリンと知って、「コレは見たい」と思い、本家の韓国版を先に見ました。
15年間かけての復讐とは・・・。
ストーリーはよく考えられており、ラストはかなり衝撃的でした。エロ・グロのシーンなんかもあったのですが、ラストがすごいので、そっちの方に心が持っていかれてしまいました。
ただ、ウジンの実姉が自殺した理由が多少、こじつけ感があったような気がしたので、ウジンの「復讐の動機」がもひとつ、心に入って来ませんでした。
オ・デスが母校を訪ねて、過去と現在が交錯しながら進んで行くところなどは、「やっぱ見せている。映画だな」と思いました。ウジンと姉が戯れているところを鏡で映すところや、姉が川に身投げをする瞬間がカメラの焦点になるところなども、うまい見せ方だと思いました。バイオレンスは苦手だけど、さまざまな映像シーンをもう一度見たいなと思ってしまいました。
主人公とミドの禁断の関係ということにスポットを当てれば、ドゥニ・ビルヌーブ『灼熱の魂』を連想させます。『灼熱の魂』を見た時、かなり衝撃を受けて、数日、ショッキング感が抜けませんでした。ジャンルも違うし、比べるのも変ですが、『灼熱の魂』の衝撃の方が大きかったので、実を言うと、免疫がついてしまっていました。
ラストの雪の降る中、2人が抱き合って、ミドが「愛してる」といった言葉が胸に響きました。間違いなく最愛の人ですから。そして、オ・デスの複雑な気持ちが「微笑んでいるよな悲しんでいるような」表情になってエンディングになるところが、哀しかったです。「一歩が一年」なので、雪の中、寿命の70歳まで歩ききって、最後に最愛の人と抱擁したのかもしれない、そして、それは幻だったのかもしれない・・・そんなことも考えてしまいました。
この映画、壮絶なバイオレンスだけを描いたものでなく、結構、繊細なところまで描かれていて、芸術性みたいなものも感じました。韓流を多少、下に見ていた(失礼)ので、反省。主人公のチェ・ミンシクの演技に脱帽。
ハリウッド版(リメイク・2013年)は、韓国版のあとにすぐに見たのですが、韓国版が「すごすぎて」、ハリウッド版が軽く感じてしまいました。ハリウッド版を先に見た方がよかったかもしれません。
もしも、日本でリメイクするなら、園子温でお願いしたいです。
韓国ノワールの真髄
復讐譚で、原作は日本。但し加筆されてる為、全く違ったテイストとしての作品になっている。多分邦画では作ることは出来ないと言い切っても良い、中々のえげつない作風に仕上がっている。こういう作品を作り出せる韓国映画界の懐の深さに唯々驚く。内容は違うが米映画の“セヴン”に近い匂いを感じた。人間の根源を深く抉る内容と成っていて、ドスンと爪痕を残すストーリー展開だ。それに映画としての演出のリアルさと、逆に幻影の緻密さとパラノイアのような画作りに怖れすら感じさせられる。具体的には地下鉄車両内の“蟻”は、その足越しのショット等に斬新さと引寄せられる観せ方を、素人目にも解るようにスクリーンからぶつけてくる。
確かに、細かい設定に破綻を匂わせるシーンは散見する。そもそも15年も逢わなかったからといって、娘の顔を忘れる訳はないという荒唐無稽さは否めない。逆に娘は、充分大人になっている父親の顔を幾ら15年経ったとしてもそうそう劇的に変化する訳でもなく、この辺りの映画的お約束的具現化は無理矢理感として意識せざるを得ない。しかしそんな細かい事をピックアップしたところで、凄まじい展開と画力はそのマイナス分を差し引いても余りある評価である。冒頭のおとぼけ顔の主人公が、理不尽に遭う事で顔つきが劇的に変化する様は、俳優の演技力を最大限に引き出した監督の手腕だろう。躊躇無く娘役の女優を脱がし、濡れ場も用意している気概も圧巻だ。これこそ、女優にとっての脱ぐ理由に他ならない。展開上、どうしても女優は裸にならないと作品を彩ることができない“華”なのだ。拉致した原因も、原作よりも此方の方がかなり闇が深い。自尊心を傷付けられる事は、共感性があって初めて心情を理解出来るが、重大な秘密の暴露は、その後の顛末を含めて復讐としての駆動力はより強い。その辺りの改編も映画作品として巧く出来ている。“後催眠”というオカルトティックな要素もギミックとして興味深いし、下世話チックとしてきちんと完成された建付けだ。ラストのどうにでも取れる抱擁も映画ならではのエンディングで、舌を巻くより他はない。
うーん……これ面白いかな……?
15年間何者かに監禁された男が自分を監禁した犯人と何故自分が監禁されたのかを突き止めていく作品。
前評判がめちゃくちゃ良くてハードルが上がりすぎていたせいもあると思いますが、全部観終わって「え?こんなもん?」と感じでした。
登場人物の言動に納得できないところが多く、全然感情移入できずに終わりました。日本と韓国のお国柄もあるんですかね。
ストーリーに関しては良くできていたと思いましたが、正直私の好みではなかった(ごめんなさい)です。近親相姦などのタブー的な要素も多く、そこをかなり生々しく描いているため、そこに私は嫌悪感を抱いてしまったのです。
衝撃の始まりとラスト
当時見たのが若かったせいか、自分の中では名作に入ってる。主役は勿論、敵キャラにも命がこもってる。こういう映画はなかなかないと思う。
復讐の根本を描く、敵は主人公が生きる目的となっていて、主人公もその復讐をかわすのではなく全霊でやられている。
まず敵キャラが高身長の無表情でめっちゃ怖い。
序盤は謎解き。から中盤はバイオレンス、喧嘩のシーンもかっこよく魅せるカメラワークより主人公の止まらない何かを表現する固定カメラでノーカット撮影、ラストは衝撃の伏線明かしと、息を飲む転回だった。
どんでん返しというかラストが衝撃な映画。
DVDで買うとそこらのAVよりエロいセックスシーンも堪能できて本当に満足。
随所に押し込まれる音楽も秀逸で、
暴力や近親なんちゃらの題材だけで判断されるには惜しい作品。
狂気しか存在しない時間
いやー、なかなか衝撃的な作品でした。ここまでバイオレス&エロティックな映画って言われてみるとなかなか見ないですね。
ストーリーはなかなか良かったんじゃないかと、常に危険と隣り合わせの状況で、監禁された理由に迫る展開は、緊迫感があって良かった。
ただ、肝心の理由がなぁー・・劇中でも触れられてるけど、それで20年、30年とモチベーション維持できるかな??ま、狂気しかない映画だから、言っても仕方ないんだけど、、
そして、終わり方がなぁー・・
親子であることを忘れて、よろしくやっちゃおうとしてるやん・・
ま、狂気しかない映 (以下略)
最後に、この映画、そこまで暴力的に感じなかった私はだいぶ感覚がマヒしてきてるな 笑
ハリウッド版の後に鑑賞
スパイク・リー監督作品の「オールド・ボーイ」を観た後に本家??を鑑賞。
主人公は、こっちの方が良かったかな。
内容はこちらの方が複雑に感じましたね。
どちらも近親相姦が絡んでるけど、こっちも相当気持ち悪い。
逆恨み的な感じは同じだけど、復讐の中でしか生きられない悲しさを感じたかな。
終わり方は、ハリウッド版の方が好きかな。
こっちは、あの“おじさん”の最後の笑みが 娘に対してなんだろうけど、内容に近親相姦が絡めてあるだけに、変な風に考えてしまう自分が居たのであります…。
えぐい
15年もの監禁、近視相姦、暴力などなど、えぐいです。
15年監禁されてた理由ではなく、なぜ15年監禁して解放されたか。
自分の娘が大人になってから解放させ、恋に落とさせる作戦だったのですね。
復習が復習を呼んで、お父さんは全てが空回りして娘の身が一番危ない状況にまでさせてしまいましたね。
最後、死なせてしまった姉の黒幕の弟は自ら自殺しましたね。
近視相姦を主人公に高校時代見られてしまい、姉は想像妊娠までしてしまい、自殺にまで追い詰められ、色々やばかったですね。
だから恨んだ弟は、主人公を拉致し催眠術で記憶を飛ばさせて、本当の娘にも催眠術をかけ、お互いが惹かれ合うようにしくみました。
愛し合い体をもってしまいますが、彼は箱を開けるまでその事実を知りません。
お父さんが先に箱を開けて、娘の成長写真のアルバムを見せられて気づきます。
なぜ監禁したかじゃなく、なぜ解放したか。という意味がここでわかります。
娘が大人になってからじゃなきゃできない復習だったかですね。
ペースメーカーの電源を切るスイッチを落とした弟に向けて主人公がスイッチを押しますが、まさかの主人公と娘のヤッている時の音声の録音が流れるというスイッチでした。
ずっと騙されていたんですね。
とりあえず15年間でイメージしたってゆう流れの戦うシーンで無駄に強いです主人公。笑
イメージ通りに戦えすぎでありえませんでしたw
とにかくえぐい話でした。
催眠術の必要性
掃いて捨てるほど漫画原作の映画化オンパレードな日本映画界は本作をお隣さんに譲ってしまった!?
原作は一巻をラーメン屋で読んではいたが日本で映画化されていたら三池崇史?園子温かな?
何年か前に始めて観た時はオチを含めて衝撃的で韓国映画ヤバい!ってな感想だったが久々に観るとオチも解ってる訳でそれ程でもなかった。
15年の歳月を密室で過ごし監視しているにしてもヘタしたら自殺を選ぶ人も出そうだし商売として成り立つには説得力が余りない。
催眠術が都合良く使われている印象で誤魔化されているように感じられる。
最後に父親として?一人の男として?選んだ選択が変態じみて怖い!?
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