「カメラは静かに」誰も知らない ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
カメラは静かに
彼らの周りには沢山の人がいる。だけど、沢山の人は彼らのことを知らないようだ。まるで、ダンボールに入った捨て猫をスルーする様に。
小学校教員の友人が「誰も知らない」に出てくる様な子供達を実際に目の当たりにした話を思いだした。私もダンボールをスルーする大人なのだろうか。
誰を責めるわけでもなく、是枝監督のカメラは静かに静かに子供達を映しだす。その静かなカメラは、私達大人に「知らなかった」事実を教えてくれる。
私は「知らなかった」事実に対して、自戒を込めることはできるのだろうか。
柳楽優弥の天性の素質を是枝監督が開花させた日本映画界に残る作品だと思います。
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