「終わって色々想像してしまう映画」NARC ナーク はむちんさんの映画レビュー(感想・評価)
終わって色々想像してしまう映画
冒頭、目を背けたくなるような厳しい犯人追跡シーン。仕方ないとも言えるだろう。刑事って仕事を尊敬する気持ちや、いつ自分が巻き込まれても不思議じゃない恐怖心も感じた。即、引き込まれる展開です。
主人公はミスから立ち直るため復職を決意するが、妻は不安で「ふて寝」してる時に・・・
「今はケンカは勘弁してくれ。朝になっても俺をブッ飛ばしたきゃやればいいけど、今はただ疲れてるんだ」
何か凄く説得力あった。実際、我慢してたしね。
捜査中の場面を4コマに分けた映像は、トム・クルーズが製作総指揮に関わってるせいか「ミッション・インポッシブル」的に思え、重い内容を軽減する意味合いもあるでしょうが、ガサ入れシーンはよくある展開で面白みは無かったです。小物の悪者がイカレてる最中に「さっさと言え、この野郎!テメェにそんな度胸はねぇ! 言え、この野郎」とかよくある展開。小物とか言うから意地?みせて撃たれちゃったけど、なかなか進展しない流れで徐々に眠気が・・・。
「またガサ入れシーンか、退屈だなぁ」と思っていた・・・
R.リオッタは妻が死んだ悲しみから、必要以上に相手を殴るメンタル癖が克服できない。だからジェイソン・パトリックは止めただけだった。それなのに、これは俺をハメるための「策」だったのかとジャンキー連中の話を信じてしまう。そりゃ連中も死を恐れ、必死の「策」としてジェイソン・パトリックを騙そうとするよ。必死の演技合戦に振り回され、私自身も誰が真実を言っているのかわからなくなる。下手すりゃ死ぬ直前に「あいつは自殺だったけど、誰も信じちゃくれない流れだった。俺のせいになる。いや俺のせいだ」という回想シーンすら本当かわからなくなる。いやいや、これは私の考えすぎでしょうが。。。
証拠を残すためテープが回っていたけど、果たして無事録音されていたのだろうか?録音されていたとしてもR.リオッタは死ぬ前に小声だったから聴こえないんじゃないか?いや、最新の技術で何とかなるだろう。
それにしても、二度「仕方ない」と片付けるには重すぎる主人公のツキの無さである。上の人間は、今度ジェイソン・パトリックをどう処分するのだろうか?セラピーでも受けながら妻の言う通り転職してたらミスから立ち直れただろうか?
個人的にはガサ入れ場面がよくある展開で退屈だったのが残念ですが、壮絶な刑事の映画だったとは思ってます。