「ヒラリー・スワンクの目が・・・」ミリオンダラー・ベイビー mskさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒラリー・スワンクの目が・・・
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貧しく父以外に愛された記憶のないマギー(ヒラリー・スワンク)。ウエイトレスとして働きながら客の食べ残しを持ち帰るほどの極貧でありながら一途にボクシングを愛する。
やがてフランキー(クリント・イーストウッド)の指導により頭角を現し・・・。二人が徐々に強い絆で結ばれていく様が丁寧に描かれる。
フランキーを「ボス」と呼び指導を受ける時のマギーの目の演技がすごい。幼子のように一途にフランキーを慕う様子は見るものを揺さぶる。
題名の「ミリオンダラーベイビー」から無名のボクサーのサクセスストーリーと思ってみていると後半は暗転し全く違う話に・・・。
重いテーマをそこに至る過程を丁寧に描きながら(モーガン・フリーマンの名演も相まって)観客を引き摺り込む。エンディングは論争があるようだが善悪を超えたテーマであると思う(善悪を超えるテーマであることが新婦との会話で描かれている)。
マギーが勝ち続けフランキーの車が高級車になっていく様などを台詞ではなくシーンで伝える。途中で立ち寄るガソリンスタンドに車中でわんこを可愛がる美少女が登場するがイーストウッドの実の娘らしい。でもそうすると幾つの時の子だろう(おそらく70歳過ぎかと・・・。間違ってたらすみません)。あとラストシーンに関係するがマギーが故郷でフランキーを連れていくドライブインのようなレモンパイの美味しいお店も重要な役割を果たす。
私もラストの重たさとばさっとした幕切れには戸惑ったが映画好きならみておく一本かもと思いました。
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