「【極度の潔癖症で神経症気味でもある人生に希望なき詐欺師が、”実の娘”と出会い生きる喜びを見つけ・・たと思ったら。ヤラレマシタよ、リドリースコット御大!今作は一捻りあるコンゲーム作品である。】」マッチスティック・メン NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【極度の潔癖症で神経症気味でもある人生に希望なき詐欺師が、”実の娘”と出会い生きる喜びを見つけ・・たと思ったら。ヤラレマシタよ、リドリースコット御大!今作は一捻りあるコンゲーム作品である。】
ー リドリー・スコット御大と言えば、SF超大作から、重厚な歴史スペクタクルまで何でもござれの、現代洋画の大家であるが、いやあ、今作は知らなかったなあ。
それにしても、どんなテーマでも一定レベルのクオリティを満たした作品を作る実力には、素直に参りましたである。-
■極度の潔癖症と、幾つかの神経障害を抱えながら、相棒のフランク(サム・ロックウェル)と詐欺師として精気なき日々を生きるロイ(ニコラス・ケイジ)。
ある日、別れた前妻ヘザーとの娘だと名乗る”14歳”の少女アンジェラ(アリソン・ローマン)が現れる。
ロイが詐欺師だと知って弟子入りを望む彼女と共に大富豪チャック(ブルース・マッギル)を相手にしたヤマに挑むが、ロイが練った計画を遥かに超える出来事が待ち受けていた。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・今作は、コン・ゲームであるのでネタバレなしで書きたいが、やや仄めかすので、鑑賞後にお読み頂きたい。とはいえ、殆どの方は鑑賞済みなんだろうな。
・前半は、ニコラス・ケイジ演じるロイの潔癖症過ぎる生活ぶりを可笑しい鑑賞する。食べるのは、ツナ缶。しかも洗う時は、ビニール手袋。
チックが矢鱈と出ているし、ハッキリ言ってあんまり幸せそうではない。
部屋は綺麗だけどね。
・そこに”ジャジャーン”と現れた美少女アンジェラ。しかも前妻ヘザーとの娘だと言い、確かに年齢的には合っている。
彼女が現れたところから、ロイは何だか生き生きとして来るところが可笑しい。
・いつも行くスーパーの女性店員キャシーにも、ギコチナイながらも挨拶をするようになるしね。
■だが、フランクと綿密に計画した大富豪チャックを騙して、大金を得る作戦が最後の最後で見抜かれて、絶対絶命。
そこに居合わせたアンジェラが、咄嗟に”慣れない手つきで”銃弾を撃つと、チャックに命中し・・。
<で、ああっ、と思ったら。そう来たかあ。ヤラレタナア。
けれども、ロイはお腹が大きくなっている女性店員キャシーと一緒に幸せそうに暮らしているラストシーンは、今作の粋の良さを表していると思ったコンゲーム作品であります。>