劇場公開日 2000年9月23日

「まごうことなき奇作 人の頭の中に入りその人の生活を覗いてみたいとい...」マルコヴィッチの穴 高い坂さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5まごうことなき奇作 人の頭の中に入りその人の生活を覗いてみたいとい...

2024年9月5日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

まごうことなき奇作

人の頭の中に入りその人の生活を覗いてみたいという欲求
他人になりすまし称賛を浴びたい欲求
男になりたい欲求

ニッチな欲求を満たせるマルコヴィッチになれる穴

のっけから不思議な世界で7と1/2階にあるオフィス
言葉の通じない秘書
何かがずれた社長
そして動物をたくさん飼ってるクズ主人公(妻有)

不思議な世界観を出したいのかあくまでファンタジーですよと強調したいのか唐突に出る割にその後活きることはあまりない

個人のアイデンティティーを題材にしている部分はぶっ飛んだ設定から現実的に考えられていてよかった

だけど永遠に生きるとか言い始めたところがよくわからなかった
そこはさらっと流すだけで終わってしまうし

抵抗不可能な上乗っ取られまでされるマルコヴィッチがひたすら不憫な映画でもある

突飛な発想でいい作品なのに作品内で消化しきれていないといった具合の感想

高い坂