ロスト・イン・トランスレーションのレビュー・感想・評価
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ロマンティック?プラトニック?
公開当初から観たかった作品。
当時は脚本賞の所為か、アメリカ人から見た日本の奇怪さがクローズアップされてそれが話を支配してるのかと思ったら、それはあくまでも話のスパイスで、メインは中年の危機を迎えた男と、結婚の理想に苦しむ女の不思議な邂逅でした。
Sコッポラ監督作品ということも知らずに観ましたが、観終わって「この人(コッポラ)っぽい」と呟いてしまうほど、最近観た「somewhere」にテイストが似てました。
こーゆー、結局は結ばれないけど何かでつながってる人、というカップルを観ると、「恋人たちの予感」を思いだしてしまう。寧ろあのカップルより、こちらのボブとシャーロットの方が一緒に寝ることも無く、会ってたのも1週間程と、がつがつした欧米人からしたら有り得ない様なプラトニックな関係に、こちらも結構悶絶してました。で、そーゆー関係を描いた作品は、概ね好きです。
ラストもじんわりこみ上げてきました。
Sヨハンソンが若いっすね。透明感あるもんw
最後のセリフは・・・
ラストに抱き合いキスをした後に耳元でボブは何を囁いてシャーロットは何を承諾したのだろう?
お互い晴れやかに満足気な顔で素敵な別れ方。
B・マーレイは渋みが増しコミカルな部分にも愛嬌がありS・ヨハンソンは何本か観た彼女の作品の中でも断トツに可愛いし素晴らしい存在感。
東京のエキセントリックな街並みにダサい一般人から対照的に東京のカルチャーを担ってる?た?著名人が何人か登場しオシャレ好きには嬉しい感じ!?
マッサージの女性の熟女具合に普通は若い娘だろうっとツッコミを入れたくなったり基本的に日本人側の演技が過剰にも!?
病院の婆さんとの遣り取りは凄く自然でアドリブ感が素晴らしく後ろのオバさん共々笑える。
同じ国で生まれ環境も年代も違う分、出会うことも無かった男女が見知らぬ地で出会い親子とも不倫関係とも違う素敵な出会い方をして余計に切なくなりでも最後は何か幸せで癒される恋愛映画だな、と。
CM撮影に訪れた中年俳優。カメラマンである夫に随行してきた若妻。お...
CM撮影に訪れた中年俳優。カメラマンである夫に随行してきた若妻。お互い、私生活にモヤモヤを抱えていた二人は互いに惹かれあっていく。
二人の葛藤と夜遊びとを延々と見せられるだけ。何にも起こりません。こっちがモヤモヤしてきます。下手くそなカラオケとか聞かされた時は観るのやめようかと…
東京、日本、ひいては日本人をちょっと小馬鹿にしているようにも感ぜられ、それもなんだか腹立たしかったです。
数々の賞を受賞している本作ですが、お子さま脳の私には全く不向きな作品でした。スカーレット・ヨハンソンの美しい顔を見るのみでした。
外国人から見た日本の不思議
意外性のおもしろさはありました。
当たり前だけどステレオタイプの日本の
描き方が少しだけ共感できた。
監督はご存じコッポラの娘ソフィア。
大女優らしくない可愛らしい
スカヨハもみどころ。
異国の地で困って、孤独感を募らせ
耐えられない気持ちがよく現れている。
また、年を取ると共感できる主人公が
感じる仕事や家庭、つまりは人生から
の疲れ。
だけど、異国の地でどうやってそれを
乗り越えるのか・・。
ストーリーと言うより場面場面の
カット割りがすごく印象的でした。
ニューヨークグリルのシーンが好き
たまに行くニューヨークグリルの雰囲気は映画を通しても良いのだな。あのバーの雰囲気とジャズボーカルは最高。
スカーレットヨハンソンの美しさも際立つ。
アメリカ人から見た日本の異様さを上手く描けているいる。
期待してなかっただけに意外と良かった。
alone in confusion
普段から日本の変な所に目をつぶって溶け込んで来たので、西洋目線でまじまじと描かれると心苦しくなります。また、自分らを基準とする西洋人の上から目線もイラっとします。しかし東京文化を、茶化し過ぎず、美化もせず、ただ「違う」のだと、ありのままを映しているほうかなと思いました。Bill Murrayのリアクションで、笑いに変えてくれて救われます。
滞在ホテルの部屋の散らかり具合が、CharlotteとBobの心の有り様のようでした。大学卒業して結婚したは良いけど夫は仕事に夢中で孤独なCharlotte。家族との距離を感じ、仕事も下降気味、映画ではなく、ギャラの良さだけで日本のCMに出演しているハリウッド俳優のBob。これから先の人生どうしたらいいか分からない、と悩む2人が、これまたグチャグチャした都心で彷徨います。
大都会には、遊ぶ所、時間を潰す所が沢山あります。しかし何をしても孤独は埋まるのではなく、忘れるだけなのです。混沌の中でも、人の孤独を癒すのは人でしかない、ということでしょうか。
日本の商品を国内で宣伝するのに、わざわざハリウッドスターを使う日本企業。黒髪を脱色して街を闊歩するギャル達。似合いもしない?格好をするロックンローラー達。何故バーのミュージシャンやスポーツインストラクターが外国人なのか。西洋への強烈な憧れから、アイデンティティを失い、このグチャグチャに混雑した風景同様、日本人も血迷っているように見えるのでしょうか。しかし外国人が思うほど、迷ってはいないのですよ。取り入れて発展させるのが上手いのです。古都へ行けば、日本にしかない静寂と伝統は残っています。(今や京都も年中混雑してますが。)
都心の風景、と言っても建築物や看板ですが、結構変わったな、と思いました。
Scarlett Johansson、ピンクのウィッグが似合い過ぎ(o^^o)。
Tokio!!!
面白かったー!
客観視すると、改めて日本は面白い国だなぁと思う。外国の人の視点から描いているだけあって、文化の違いがユーモアとともに表現されていた。
何より肝なのは、舞台は異国だけど、焦点は人と人との繋がりとか人生とかラブストーリーとか、本質的に変わらない人間の内部を描いてるところ。東京はただの景色みたいな感覚。
人口過密な東京の中で出会った二人が静かに心を通わせる。
エンドロールのはっぴぃえんどもナイスチョイス。
監督の日本に対する驚きと興味を感じた
薄々わかってはいたけど、アメリカ人に日本はこういう国として写っているのか...ってちょっと愕然とちゃうよね。こんなダサいですか?こんな変ですか?っていう。日本人通訳やカメラマンの拙過ぎる英語とか、藤井隆のワケのわからないテンションとか、しゃぶしゃぶ屋の無愛想な定員とか、なんか心地いいものじゃなかった。そこまでじゃないでしょ。誇張が過ぎるよー。
私は日本が大好きで大好きで堪らないって人間じゃないけど、それでも自分が住んでる文化が異質なものとして堂々と扱われるのはけっこう不快。まぁ、日本人が変であればあるほどロブとシャーロットの融け込めなさが浮き彫りになるし、それでこそのドラマチックな展開だったんだろうけどさ!いいさいいさ!
でも一言で「日本」とか「日本人」って言っても、ほんとにいろんな要素があってさ。
眩しい賑やかさの奥に埋もれている都会の寂寞。
同年代の人間がとてつもなく小さくて下卑た存在に映る瞬間。
同じものでも誰と見るかで増減する感動。
全く異質なものも受け入れられる、若者特有の優しいだらしなさ。
ひらりひらりと身を翻すように躍る、大人特有のウィットに富んだ会話。
そういう細かい要素が一つ一つ丁寧に描かれていたから、観終わって嫌悪感ばかりが残ったわけでもなかった。まぁ変なら変でいんじゃね、別に、っていう、半ば開き直り的な地点に不時着。
日本人inアメリカでも、パキスタン人in韓国でも、バチカン市国人inミャンマーでも火星人in地球でも、まったく同じストーリーの映画が作れただろうなー。でも、これだけ多種多様な日本人を隅々まで捉えるって、相当こだわらないとできない。日本に来たときかなりの衝撃を受けて、たくさん調べたんだろうなぁ。そういう点でやっぱりソフィア・コッポラ監督はすごいと思う。やりおる。
2003年の東京
外から見た東京(あるいは日本)の違和感を上手く描いてます。
知らない街に一人でいる孤独、自分は誰ともわかりあえないのではという不安。
2003年といえばつい昨日のことのようですが、当時の東京の雰囲気
(例えば代官山のAIRとか)が封じ込められてます。
音楽も懐かしい物が多く当時はエレクトロニカが強かったのが思い出されます。
家の中にいると自分の匂いはわからないが、他人の家にいるとそれに気づける。
さらに同居人とも実は違うと気づく。
自分はどこにいるのか彷徨うビル・マーレイとスカーレット・ヨハンソン。
そしておそらくソフィア・コッポラも・・・。
92点。
期待してた割には・・・・・
恋人には救われない(また恋人が作り出す)孤独は存在する。将来の不安や絶望は恋人には話せない。
なのに、ひととき一緒にそのものを共有できた人に救われることがある。そういう人には話せる。
深い仲ほどいいわけじゃない。
けれど、「ヴァージン・スーサイズ」で期待し過ぎていたのかあっけなかった、というのが正直な感想だ。
しかし、夜の新宿や東京の景色は日本独特のチープさをよく映し出されていて、良かった。
最近、夜の新宿や歌舞伎町に行くことがあるのだが、あれも立派な文化なのだと思う。
「いい映画風」なだけ・・・
DVDのジャケットがとても魅力的にうつりました。
スカーレットヨハンソン、ビルマーレイ。この二人がトーキョーでどんな物語を繰り広げるんだろう。少し淋しげな雰囲気も漂っており、静かなラブストーリーを感じました。
確かにその印象のままでした。ただ中身は無い。
監督さんが東京を好いているのか、東京の風景、日本人、日本の裏の顔など、日本がぎっしり。そこへこの主演の二人がくれば、映像的にはとても美しいです。
ただ、ストーリーは浅く、特にどの場面にもぐっときません。
だらだらと映像が続いている感じしか覚えていません。
音楽のPVとかだったら最高だと思います。
ホテル・ぱんつ
ソフィア・コッポラ監督といえばまずこれ、という一本。
アカデミー脚本賞も取ってるし。
監督はおそらく私小説に近い感覚で自分の体験を映画にしたのだろう。外国に行った時に感じる疎外感や異邦人感。東京に来る外国人なら皆感じる部分を率直に描いたのが評価されたのではないかな。
しかし“東京は変な所だ”っていうのを滞在者の視線のみで語られる映画なわけでその辺は複雑な心理も。
そんなのは置いといてビル・マーレイの疲れてくたびれた感じやスカーレット・ヨハンソンのパンツ姿のリアルさ、なんとも言えないエロさを楽しめばいいのかもしれない。
二人の心の邂逅はさほど共感しなかったけど、楽曲選びのセンスの良さには脱帽。その点だけでも映画史に残るといってもいいぐらいです。
ファザコン映画の傑作
別にS.コッポラのお父さんが有名監督だからとか、そういう理由ではなく、本作、ストーリー的にファザコン映画だと思う。
本作の主役マーレイとスカヨハは、年齢的にも、関係性からいっても(性的な相手はそれぞれ他にいる)、疑似父娘のように見える。
各々の伴侶は仕事や家事に追われ、マーレイやスカヨハの孤独に気づいてくれない。
真に孤独を分かり合えるのは、夫婦ではなく、(疑似)父娘の関係性においてのみ。
この臆面のないファザコンっぷり、面白いなあと思う。
(S.コッポラの『SOMEWHERE』でも、父の孤独を理解できるのは元妻や愛人ではなく実の娘だ。)
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同時代の監督さんたち、PTAやW.アンダーソンも、別の角度から、ある種のファザコン映画を撮り続けていると思うのだけど、S.コッポラのストレートさも、興味深いなあと思う。
スカーレット・ヨハンソンの控えめな存在感
外国人から見たTokyoという街の描き方は興味深かったし、ボブとシャーロットが、海外に行けば多くの人が感じるであろう「自分は“外国人”なんだ」という認識を抱いたことを予想させるように、不安とか孤独とか「意気投合」して感じる安心感とかは伝わってきた。けれど、それらから何を観客に伝えたかったのか私にはわからなかった。
主人公たちとは馴染まない、日本また東京という環境だから余計にふたりの気持ちが通じ合うのが照らし出される。でもそれって当たり前といえば当たり前のことのような。。。
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