リトル・ダンサーのレビュー・感想・評価
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見せ方、秀逸
子どもの目と皮膚と、気持ち
流行歌に合わせてベッドでジャンプしてポーズする11歳の少年。ランニング姿の彼は、見るからに貧しいが、とても楽しそう。彼の父と兄は炭鉱で働き、ボケた祖母の面倒を見るのが彼の係。母は亡くなっている。そんな少年がボクシング教室から一転、バレエに出会い、踊り始めて・・・という話。
炭鉱労働者でスト中である父、バレエ教師の女性、オカマになりかけている友人などとともにストーリーが進むが、少年の目線でしっかり「子ども時代」「実家時代」の空気を映し出していて、あの頃の弾む気持ちとか、ただただ青い空とか、ぐっちゃぐちゃのルーズさとか、なんとなく黄色い土埃とか。観ている自分も子どもに戻って、一緒に走ったり踊ったりしているような。子ども時代の皮膚感覚の再現。
そんな実家ワールドの中でほとばしる、少年の、家族の、皆の気持ちが葉脈のように流れ、話は展開してゆく・・・体育館での夜のダンスシーン、そこからの父が良かったなぁ。
兄の未来はどうなるの?
兄のグレも社会背景ゆえで反抗期とたまたま重なってしまったからだと思う。ところが、発散先がバレエとなったビリーの場合はウィルキンソン先生に見出され、将来的に大きな夢を掴めたが、父の「俺たちに未来はあるか?」で兄は炭鉱夫の世界を出られないこと確定。下手すれば弟の仕送りのために働く人生になってしまったのではないかと兄弟の未来の差が少し引っかかった。
息子がバレエを好きという事実をなかなか認められなかった父親が、最後には応援に回り、息子には炭鉱夫の薄給な毎日を繰り返さずに成功してほしい、とある種、後世への願いを託し送り出す。息子はその想いを汲んで数年後にちゃんと成功しており、弛まぬ努力で応えたところが良かった。
父親の子供に対する愛情
私は、この映画が大好きで、何度観ても魅入ってしまい、ときには涙がこぼれてしまう。
炭鉱の町で、炭鉱労働者の父と兄は、ストライキに参加しており、経済的な余裕はない。ビリーは、父親に言われてボクシングに通っていたけれど、好きにはならず、バレエが面白かった。
ビリーが、踊りに夢中になり、楽しくて仕方ないように踊る姿が爽快だ。父親に反対されても、大好きな気持ちを止められなくて、それを踊りで表現する姿に胸が熱くなる。
父親は、そんなビリーの想いと、ビリーの将来のために、自分の信念を曲げようとする。そのときの父親の辛い涙に感情移入する。父親の想いを知って、ビリーが父親にじゃれて笑い合うシーンは、家族の温かさを感じて幸せな気持ちになる。
たくさんの感動を与えてくれる、大好きな映画だ。
おもしろい
新午前10時の映画祭で上映していたので見ました。幼いビリーと家族との葛藤はその当時の自由が制限されていたことを表すものだと思った。父と兄の必死なストライキは当時のイギリスの状況であり、単にコメディ的な映画ではなく社会的な映画だと思った。しかしところどころ親友や好きな女の子?とのやり取りは話を逸脱したものであり、おもしろかった。一番よかったところは、成長して実際舞台にたっているビリーの姿で終わったところだ。視聴者の想像に任せるのではなく、ちゃんと完結したところが気持ちよかった!
父子
すごくよかった
随分前にレンタルビデオで見て以来、初めてスクリーンで見た。内容はすっかり忘れていて新鮮な気持ちで見れた。
クリスマスにお父さんに向けて火の出るような踊りを披露するところが圧巻だった。振付で度々タップダンスをするのだが、バレエにはタップダンスが含まれているのか気になった。
バレエの先生が清水ミチコに似ていた。バレエ界では一目置かれる存在なのだろうか。主人公がゲイの友達や、先生の娘に愛されている感じが楽しかった。
頑固者のお父さんが、気位の高さと人生の悲哀に苛まれつつも戦っている感じがすごくよかった。
私の中の不動の名作。
少年の夢は家族を一つにした
うん、最高!!
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