劇場公開日 2025年8月22日

リンダ リンダ リンダのレビュー・感想・評価

全168件中、1~20件目を表示

4.5爽やかさと瑞々しさ

2024年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:その他

山下篤弘監督作品おもしろすぎる

あらすじ
文化祭での演奏を控えた軽音楽部所属のガールズバンドが、ギターの骨折をきっかけにけんか、分裂。それでも文化祭に出ることを目指したガールズバンドのメンバー恵、響子、望がたまたまいた韓国からの留学生ソンをボーカルとして誘う。そしてTHE BLUE HEARTSのカバーを目指し、練習していくが…。

望が関わるシーンがおもしろい。
職員室で楽譜をコピーするシーン。深夜にも及ぶ練習のためみんなで買い出しに行くのだが、恵と響子がメンバーのことを想い買ったデザートを望が棚へ戻すよう言うシーン。耳かきをするシーンなど。これ映画にいるか?というシーンが結構長い尺でとられている。けれどそれが物語に含みを持たせているし、高校生時代の瑞々しい時間を表現している。とても好きだ。

ソンが練習のため一人カラオケするシーンも笑ってしまう。カラオケルームに入るためにはワンドリンク頼まないといけないのだが、そのシステムが韓国の留学生には分からない。店員さんの掛け合いがとにかく笑ってしまう。そして結局頼まなくても入れたことがわかりそこでも笑う。

またソンはバンドに入る前は小学生の女の子しか友達がいないようにみえ、文化祭では韓国語の読み方などを模造紙にかき発表するといった日韓交流を目的とした文化系出し物をする。しかしバンドをすることによって自然と恵らと仲良くなり、夜に学校へ忍び込んで練習するといった経験をする。バンド結成も日韓交流が目的ではないけど、自然と日韓交流が為される。こういったことは日常によくあることであり、このよくあることを映像として表現されていることに感動した。

恵が可愛い。
いつもは凛としている恵だが、スタジオを運営している?年上の元カレ、前園の前では乙女になる。嗚呼、可愛い。
物語冒頭にプールのシーンがあるのだが、全く卑猥ではない。カメラは遠く、恵は水の中に潜ったり、カメラに正面からは映らないようになっている。このカメラアングルさすがだなと思った。山下監督すごい。

文化祭の発表当日、前日の深夜にも及ぶ練習の疲れによって寝てしまい出番に遅れてしまう。響子の恋愛話も物語に登場するのだが、結局好きな気持ちは伝えられない。このようにバンド結成と発表を通して大々的な成功や登場人物たちが大きく成長することはない。しかし確かにリンダ・リンダは盛り上がったし、友情を紡げた。そして何より高校生時代を思い返してくすっと笑える経験が出来たことはかけがえのないことだろう。

鑑賞後、心が温かくなってみてよかったと思う。

コメントする (0件)
共感した! 20件)
まぬままおま

4.5緻密で大胆なフレーミングに惚れ惚れ

2025年9月30日
PCから投稿

なんとなく観た気になっていたけれど通しては観ていなかった『リンダ リンダ リンダ』。たぶんYouTubeとかでバンドが演奏している場面を見てしまって、ほかの部分は脳内で捏造していたのかも知れない。音楽の絶妙さについては語るまでもないが、4Kリバイバルを気にちゃんと鑑賞してみて驚いたのは画角の素晴らしさ。フレーム内に別のフレームがあるような画面作りが、大きな世界の中に小さな世界がいくつも存在していることを伝えてくれているようで、目を奪われっぱなし。また、その瞬間に中心となりそうなキャラの表情をアップにしなかったり、完全に後ろ頭でしか見せない演出には相当な勇気と自信を感じる。撮影担当は池内義浩氏。撮影助手には後に奇跡的な映像をいくつもものにする近藤龍人がいるのもバトンが受け継がれていくドラマを勝手に想像して萌える。

コメントする (0件)
共感した! 2件)
村山章

4.0追憶と幻想

2025年10月5日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

もう20年も前になるのか⁉️
何気ない日常、特別じゃない日々。
過ぎてから気付く、かけがえのない日々。
あの頃だからこそ、そう感じるのだろうか?
名作は、やはり20年後も名作で、自分に存在して欲しかった日々と、自分の記憶の中の日々を輝かす。
しかし、現実はそんな日々に浸ってばかりもいられない。
これからも、そんな日々を過ごしていかなければならないのだ。
この映画は問いかける、「現在もそんな日々を過ごせているか?」

#リンダリンダリンダ

コメントする (0件)
共感した! 2件)
naichin

4.0備品室

2025年10月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

青春文化祭軽音バンドムービー
20年前の映画だけど自分の高校生時代と似てる雰囲気
カセットテープとかガラケーとかも懐かしい
ちょうど高校生の時にブルーハーツを
よく聴いてたなあと思いながら観てました
訳あって別のバンド急ごしらえ
下手くそだけど大丈夫?と思いつつ
本番はバッチリ決めてくれます
若い松山ケンイチがオモロい
そういえば先生役の甲本雅裕は弟でしたね
終わりよければすべてよし

コメントする (0件)
共感した! 2件)
かちかち

4.5決して負けない、強い力

2025年10月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

わかってるけど
泣ける

今日の吹く風と
明後日の風は同じだろうか?

風は変わっても
私の想いは変わらない

高校時代
誰もが持つ真っ直ぐさ

決して負けない
真っ直ぐな情熱と信じる強い力を

持つ人間でいつまでもありたい

コメントする (0件)
共感した! 2件)
カイジラ

5.040年前に観たかった

2025年10月3日
iPhoneアプリから投稿

泣ける

楽しい

カワイイ

高校3年生学園祭の最後に急遽結成された女の子バンドがリンダリンダリンダを歌う、まさにそれがハイライトなんだけど、わかっていてもやられるw でもそれだけじゃない 何気ない学校の風景、会話、空気、愛おしいもの、その全てがぎゅっと詰まった114分
告白するマツケンも笑える〜
片言日本語歌うペドゥナがピュアでとても良い
全てが自然体、日常を淡々と、だからこそさりげないシーンがボディブローのように後から後から効いてくる
20年前の作品だけど、出来れば40年前に観たかった還暦おじさん

コメントする (0件)
共感した! 3件)
kanapopo

4.0観るものを勇気付ける映画!

2025年10月3日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

韓国の女優さんが出ていたことだけ聞いていた。

最初はゆるーい雰囲気、いくら高校の文化祭でも、これだけ下手なコピーバンドではと思った。急遽、ボーカルを任されたソンさんは日本語があやしく、ベース(望)は才能がある。ギター(恵)とドラムス(響子)は聴くに耐えず。演出もあるけど、本当に下手だったのではないか。ソンさんがカラオケで練習するところが出てきたが、撮影の間に猛練習して、実際に、とてつもなく上手くなったのではないかと思った。

もっと困るなと思ったのは、バンドをはじめた恵は、あることをきっかけに一緒に始めた凛子と喧嘩別れするが、勢力争いにしかみえず、リーダーとしては決断が遅く、しかも短慮で可愛いだけ(ゴメン)。これじゃあなと思っていたら、仲間に入れた韓国からの留学生ソンさんがすごい。身体の動きが速い。階段を上がる時も、脚が長いから2段飛ばしだけど、それ以上に動き出しがはやい。特に、同学年の槙原裕作くん(松山ケンイチ)が体育館の隣の備品室で恋心を韓国語で伝えてから、仲間の4人で歩く時も恵が先頭だったのがソンさんになっていた。

一番良かったところ、ソンさんが歌い出す時、静が動に変わる瞬間。「リンダ・リンダ」は心に響いた。ソンさんを演じたペ・ドゥナは、この映画に出たことで開眼したのでは。オリジナルを作ったザ・ブルーハーツに対する配慮があることがよかった。アントニン・レーモンドによって設計された高崎市の群馬音楽センターが出てきたのも。長い間、群馬交響楽団の本拠地だった。

おそらくこの映画は、脚本、監督だけでなく、製作者や撮影の期間中も成長した出演者など、皆の力で出来上がったのではないか。だから、観る者の心に響くのに違いない。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
詠み人知らず

4.0青春コールドスリープ

2025年10月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

カワイイ

皆さんの評判の高さに押されて観に来ました♫

ペ・ドゥナさんの『ハイ❗️』だけで腹抱えて爆笑しました💖
ソンさんがバンドに入ることになる瞬間は、
映画史に残る最高な瞬間です❗️

説明なんて要らない。
その場その時の声色や佇まいですべて物語れる。
ブルーハーツの歌のような、
『なんかいいんだよなー』
そんな時間がすべて瑞々しいままフィルムに真空パックされた、そんな映画でした😊

コメントする (0件)
共感した! 2件)
へんそん

5.0時代を感じるなつかしさ

2025年9月30日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

幸せ

カワイイ

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 2件)
こべっこ

4.5一瞬の輝き

2025年9月28日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

幸せ

カワイイ

青春映画と聞くと、なんかキラキラしているようなイメージがあるけれど、大多数の人にとって、実際の青春時代はキラキラなんかしていない。たぶん。

若くてエネルギーがあるはずなのに、毎日メンドクセーと思いながら学校行って、部活やって、ダラダラ帰り道に寄り道したり、友達とくだらない話して家に帰って、疲れて寝る。朝起きるとダルい。そう、時間が過ぎるのが遅くて、だいたいダルかった記憶しかない。

この映画には、そういうダルさと絶妙なユルさが信じられないくらいナチュラルに描かれている。冒頭のビデオ撮影のイケてなさとか、本番直前で切羽詰まっているのに切迫感がイマイチ感じられない4人の姿とか。それでいて、練習はちゃんとやって、本番ではきっちり決めてくるところも。

ソン(ペ・ドゥナ)のキャラクターがいい。彼女がいなければ、ここまでの作品にはなっていなかったと思う。孤立していた留学生が、ひょんなことからボーカルをやることになり、その魅力が3日間で徐々に開花していく。

ステージは一発勝負。祭りは一晩で終わる。その一瞬の輝きが消えると、またダルい日常に戻る。でもその一瞬の輝きが、多分人生の宝物になる。

はて、自分にはそんな宝物のような一瞬の輝きがあっただろうか?
あったという人は幸せ。無くても大丈夫。この映画で疑似体験できる。

※リンダリンダをカラオケボックスで大勢で熱唱したことを思い出した!

コメントする 2件)
共感した! 16件)
TS

4.5青春は尊い

2025年9月28日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館
ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする 9件)
共感した! 29件)
かばこ

4.0押し付けがましい青春じゃなくて好き

2025年9月28日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

キラキラした青春に見せないところが良かった。

だらっとゆるい会話、はっきり喧嘩した2人がぶつかりあって説明するんじゃなくて、周りの会話でなんとなく喧嘩内容を想像させていく感じが「霧島部活やめるってよ」を観てた時のような、

知らない誰かのことを又聞きしながら人物像が出来上がっていく感じが面白かったです。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
ハル

2.5ナツメロに救われた作品

2025年9月24日
スマートフォンから投稿

ナツメロがなかったら、この作品の評価はもっと下がっていたと思います。
ある意味、リアルなダラダラ青春時代。
映画でわざわざ観たいと思う?

コメントする (0件)
共感した! 0件)
かぜ

5.0どの世代の私も好きな映画

2025年9月23日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

初めて観た時は、お姉さん達がカッコいい事してるなぁと思って見終わってすぐにTSUTAYAでブルーハーツのベスト借りてMDに入れてたっけ。。。今は彼女達より遥かに大人になって、それでもカッコいい事しているなぁとホロリと涙が流れた。今でも僕の右手はカラオケで歌うし、ペドゥナがcastに載ってると観たいリストに入れるし。リンダリンダリンダの軸の20年は素敵な年月だったかも☺️

コメントする (0件)
共感した! 4件)
すぅ

4.5奇跡。

2025年9月22日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

笑える

楽しい

技巧と偶然(自然)の共存が奇跡のように起こった、2度と創る事の出来ない映画だと感じました。

コメントする 1件)
共感した! 4件)
春

決して熱い青春映画ではないのに、泣きそうになってしまう

2025年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

 山下敦弘監督の名を一気に世に知らしめた作品が公開から20年を経て4Kでリバイバル上映です。

 高校生女子のロックバンド物語と言えば熱とエネルギーが溢れる青春ストーリーを想像してしまいますが、さすが山下監督はそうした予想を入念に覆して、どこかオフビート感を漂わせながらワチャワチャした十代の日常を丹念に記録して行きます。

 ああ、それなのに、それなのに。最後のリンダ リンダ リンダ の熱唱にはスクリーンが燃え上がり胸が一杯になって何だか泣きそうになってしまうのです。これぞ映画の魔法、ブルーハーツの力です。

 それにしても、今や韓国映画界の実力者となったぺ・ドゥナはこの頃から抜群の目力で物語を牽引していました。彼女のたった一人でのメンバー紹介シーンはよかったなぁ。このキャスティング思いついた監督の創造力は凄い。また、独特の間(ま)で、「こんな風に人物が場面に入って来るのか」と驚かされる数々のシーンにも唸らされました。

 これは未来に残る青春映画です。

コメントする (0件)
共感した! 1件)
La Strada

4.0ケイの、元カレ?

2025年9月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

初見は20年前、『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』ときて、本作もその系譜の、いわゆる学芸発表会映画。
文化祭直前にバンド崩壊、急ごしらえのメンバーでブルーハーツをやるって話。ありがちな展開だけど、こういうの個人的にすごく好き。
演出は淡々。テンションも控えめ。なのに、最後の「リンダ リンダ」で全部持ってかれます。 演奏は荒い、歌もたどたどしい。でも、あのステージの空気感、あの一瞬の輝きが妙に印象的。完璧じゃない。でも、それがいい。
「リンダ リンダ」の歌詞は、劇中の誰かの気持ちに寄り添ってるわけでもないのに、なぜか全部を肯定してくれます。この曲が流れた瞬間、観客も含めて「これでいいんだ」って思える。そんな不思議な力がありますね。
素朴で、ちょっと不器用で、でも確かに青春してる。そんな一本でした。

評価 ★★★★☆

コメントする (0件)
共感した! 6件)
td.m

4.5大切な瞬間

2025年9月17日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

斬新

ネタバレ! クリックして本文を読む
コメントする (0件)
共感した! 5件)
まこやん

4.5最高の青春映画

2025年9月17日
iPhoneアプリから投稿

今見ても面白すぎる青春映画の1つ。
昔ならではの間の撮り方とかそのあとどうなるのかというワクワク感がたまらない!
特質すべき点がなくても飽きない作りは本当に凄い。

コメントする (0件)
共感した! 6件)
ニックネーム

4.0リンダ リンダ リンダ

2025年9月16日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

公開当時は観ておらず、初見です。
先ずは、約20年前の本作を掛けてくれたフォーラムさん、ありがとう。
さて、作品です。
フルCGのアクションやスペクタクル映画は、時代とともに観られない映像に成り果てる。
これは、技術の進歩によるものだから、致し方ないですよね。
一方、このタイプの作品は、時代が過ぎても衰えない。
そんな見本の様な青春映画でした。
俳優陣も、今では一流になった方や、もう見かけない方も。
松山ケンイチさん、若くてエモかったです。
心に残る良作でした。

コメントする (0件)
共感した! 4件)
映画館難民