「まさか映画館で観ることができる日が来るとは!」死霊のえじき kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
まさか映画館で観ることができる日が来るとは!
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・ゾンビを飼いならす展開→『ゾンビーノ(2006)』その他
・噛まれた腕を切り落とす→『ワールドウォーZ(2003)』その他
後世のゾンビ映画に影響を与え続けたロメロ・ゾンビ作品。登場するのはヒロインであるサラ(カーディル)、ヘリ操縦士、無線技士、フランケンスタインと呼ばれるマッド・サイエンティストたち数人の科学者グループと、ローズ大尉(ピラトー)を中心とする軍人たちだ。彼らはゾンビが巣食っている地下の一角で生き延びていたが、フランケンの奇妙な研究を発見し、意見を異にしていた。
フランケンが生かしておいた従順なバブというゾンビは若干知性も残っていたが、所詮は多くのゾンビたちと同じ。ローズによりフランケンが殺されたことにより、対立は激しさを増し、両グループとも地上のヘリへと逃れようとするのだ。ここでの最も強烈なシーンは巨大エレベータに乗って夥しいゾンビがやってくるところだ。
ゾンビを科学的に解明しようとする講義の場面も面白いし、特殊メイクのトム・サヴィーニの職人芸が光る作品であり、指や腕を食いちぎられるシーンも、内臓がぽろぽろと落ちてゆくシーンなどは本当におぞましい。そんな危機的状況下でも生きた人間同士の熾烈な戦い。元軍人だったらしいバブがローズを射殺するシーンも皮肉をいっぱい込めてある。この銃を撃つゾンビなんてのは21世紀のゾンビ映画の原型となるところかもしれない。ロメロ自身の『ランド・オブ・ザ・デッド(2005)』でもマシンガンを持つゾンビが登場する。
※ロメロ三部作
ナイト・オブ・ザ・リビング・デッド
ゾンビ
死霊のえじき
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