子猫をお願いのレビュー・感想・評価
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2月22日は「猫の日」らしい。
2月22日は「猫の日」らしい。だからと言う訳ではあって、猫映画で探して見た。結果「猫映画」ではなかったが、良い作品だった。5人の若い女性達の個性あるキャラが良い。実際にはキャラは4つだ。
この映画が好きな方は『SUNY 永遠の仲間たち』(2011)や『ソウルメイト 七月と安生』(2016)なんか未鑑賞ならお勧めです。(『SUNY、』は韓国オリジナル版、『ソウルメイト、』は中国版だけど、リメイクの韓国版も良さそう)
日本では2004年に小規模公開、2022年末にまた公開。本国韓国では2001年制作の青春映画だった。2022年『猫たちのアパートメント』に合わせて同じチョン・ジェウン監督のデビュー作として再上映されたのだろうか?
当時21才位のペ・ドゥナの母親も共演してるらしく、テヒ役のお母さんがソックリだ。
壊れそうで壊れない高校時代の女の友情。 評価も高くて確かにそれなり...
壊れそうで壊れない高校時代の女の友情。
評価も高くて確かにそれなりに見入ってしまったが、で、何?の結末。子猫も何?(笑)評価高い作品あるあるですね。
ぺ・ドゥナ演じるテヒがひたすらいい奴ってことか。
ささやかな愛らしさがある
チョン・ジェウンの長編初監督の青春映画。
主演のペ・ドゥナと監督のチョン・ジェウンが、ここの作品で大きく羽ばたいていった印象があります。
高校を卒業した仲良し5人が社会に出て、不安を抱えながらそれぞれの道を歩み始める物語。
その目線が実に女性監督らしく、凄くリアリティがある描き方です。
カットもだけど音楽の入れ方や、友達との距離感や些細な台詞が柔らかいですね。
それとケータイを使ったテキストの入れ方もうまかったです。
5人を何となく繋いでいる、拾ってきた子猫の存在もさりげなくてユニーク。
ただ、調書を黙秘して食事を拒んだだけで収監されるオク・チヨンが謎?
家族を失った被害者なのになぁ。
ラストも爽快なくらいの落とし方でした。あのgood byeはすごい。
何だかささやかな愛らしさがある作品でした。
女の友情
高校の仲良し5人が卒業した後の友情もの。私も高校卒業して○○年、今でもたまに集まったりする。コロナ禍などで3年くらいは会っていないけれど、やはり、高校生の頃の友達は何十年経っても特別な関係。
この5人、双子のキャラがいいですね。ヘジュが、少し自己中、ジヨンはマイペース、それを取り持つテヒ。その3人を双子がいい感じでクッションの役割。
ただよくわからないのは、ジヨンが何故罪に問われたのか?そんな事になる意味がわからない。
そして、子猫ティティ🐈⬛、ティティが結局5人に次々と引き渡されていくけれど、最初に誕生日のプレゼントだった時から、最後双子に引き渡された時はかなり日にちが過ぎているのに、いつまで子猫なの?ほんとならもう少し大きくなってるよね〜🧐
時代の光と影、携帯のメロディーと共に
時代の古さ、懐かしさが女性らしい視点で描かれていました。猫をプレゼントされて
喜んだのも束の間、仕事に就く厳しさが話に盛り込まれていました。
タイプライターを黙々と打つ女性に
障害のある男性が質問する場面、若い女性の携帯が一斉に着信してメロディーが流れる場面
Good Bye
最後に2001と出ていましたので22年前の映画のようですが初めて見ました。
韓国映画はどれを見てもいつも違和感を感じます。文化の違いだと私は思っております。
まあ、それを楽しむのも映画の楽しみかも知れません。
その代わり終わり方は秀逸です。日本映画ですとあそこまでドライに描けません。
どこかで「救い」を入れてしまいますが、そこは容赦がない。
Good Bye と切り捨てます。
後味は悪いのですが、私は好きです。
それにしてもペ・ドゥナさんはどの映画で見ても素敵です。
生き辛さ…
1997年のIMF危機後の韓国、日本の70年代的な雰囲気ながら景気が悪い韓国を舞台に、男尊女卑の雰囲気を強くにじませた社会でなんとか生き抜く5人の女の子たちを描く。
日常系ながら不穏な、女性たちの生き辛さがどのようなものかを、落ち着いた目線で見せてくれる。
最後のメッセージは当時の彼女らの切実な想いでもあるだろうが、のみならず、今も同じような生き辛さを生きる我々へのメッセージでもあると思う。
不透明な青空
どこまでも瑞々しさを欠いた青空。それはまるでオフィスや高速道路のように無機質で冷たい。韓国映画にありがちな確固たる善悪観念とナラティブはそこには存在せず、人々の微かに温かな交感だけが水に浮く油のように画面上を空転している。
高校という無菌室からそれぞれ異なる進路へと放り出された若い女たちは、経路こそ違うものの最後には同様の社会的閉塞に辿り着く。貧困、家庭問題、女性差別。しかしそこには確固たる敵がいない。敵は不可視の毒霧のようにそこら中に拡散してしまっている。ゆえに彼女たちが感じる不閉塞感は終ぞ不安以上の定形を持たない。それでも(それゆえ)毒は確実に彼女たちの身体を蝕んでいく。
敵の見えない失明状態の中、女たちは友人という小さな社会単位に立て籠もることでできる限りの自衛を図る。しかし物語が進むにつれ、それも緩やかな崩壊を迎える。上向きに壊れていくヘジュと下向きに壊れていくジヨンのギャップを埋めようと奮闘するテヒの痛々しいまでの健気さ。しかし彼女が人間性を発揮すれば発揮するほどに、彼女と韓国社会の冷たいリアルとの懸隔は開いていく一方だ。
散々迷った挙句、テヒはジヨンに寄り添うことを決意する。拘置所から出てきたジヨンを家出娘となったテヒが迎えるところで本作は幕を閉じるが、果たして二人はどこへ向かうのか。自由の暗喩であるはずの飛行機、しかしその軌道はあの無機質で冷たい青空へと伸びている。二人の辿り着く先が、子猫一匹の居場所すらないうすら寒い世界でないことを祈るほかない。
概して良作だったが、当時性を鑑みてもちょっとダサいんじゃないかな〜という演出がちらほら。そこに「冷たく平板な韓国社会に対する若い女たちの生き生きとした抵抗」という明確な寓意が込められているんだろうけど、それにしたって画面を5分割したり画面上に打ち込んだメールの文字を映し出したりというのはやりすぎの感がある。静謐と軽薄のぎこちないパッチワークを通じて韓国社会の不条理な現況を現出させることこそが本作の目指す地平だということはわかるのだが、もう少し加減できたんじゃないかというのが正直なところだ。
恋愛がらみ無しがイイ
10代後半から20代前半の中途半端な感覚や将来への希望と不安を、仲良しグループを通して描いた作品。振り幅の大きいストーリーではないが、誰しも似たような感覚を持っていたことを思い出させる青春群像映画。子猫がトリガー的象徴なのかなぁと感じました。
それにしても家が崩れ落ちるって…違法建築物どころの騒ぎじゃないわ。
衝撃を受けた韓国映画
韓国映画がしばしば描く、非情な/暗鬱な/旧弊な韓国社会がある。ここにもそれがある。彼女らには出自や貧富の格差がある。世間には因習があり、社会は未成熟で、お金がなければ転落する。お金があっても、お人好しでは生きられない。誰も助けてくれず、どこへも行かれず、努力や精進が実を結ばない。冷たい世を楽観がしのぎ悲観が落としめる。
そんな因習世界と少女たちがデジタルな魅力を備えている。
形容しづらいが、東京の魅力を外国人にアピールするためにつくられた&TOKYOのプロモーション動画がある。
いうなれば、シャッター街だらけの日本の地方都市を、あの&TOKYO動画のように撮っている。
右も左も、老人と貸店舗と駐車場と居抜きしかない日本じゅうの地方都市が、煌煌たる光彩を放って一人勝ちをつづける東京のように魅力的に見える。
──と言えば解ってもらえるだろうか。
本気で目鱗した映画だった。
ジヨン役はオクチヨンという女優だった。
貧困。狭い苫屋に弱った老親と暮らし、あてもなくテキスタイルを描き、長身で言葉少なく、いつでもつまらなそうな顔で、ポケットに手をつっこんで歩く。
完全に心をうばわれた。
いまなお、知らずのうちに、ひとえの女優に──江口のりこやキムゴウンやパクソダムやハンイェリに、ジヨンの面影を探していることがある。それほど印象的だった。
苫屋が瓦解し老親が圧死すると嫌疑をかけられ収監される。心のきれいなテヒ(ペドゥナ)に救われ、二人でどこかへ行く。どこへ行くのか、どこへ行けるのか、解らない。ただその旅立ちは未来と希望を予感させ、この上なく爽やかだった。
映画はLuckではない才気がほとばしっていた。素人のわたしにもそれは解った。
でもきっと作家には沸点があるのだろう。蝶の眠り(2017)を見てがっかりした多数──かどうか知らないが──の子猫をお願いファンのひとりです。
予備知識ないまま観ると、テヒとジヨンの篤き友情に驚かされてしまう...
予備知識ないまま観ると、テヒとジヨンの篤き友情に驚かされてしまう。今の日本ではこんなテーマの映画など作れそうもないとショックを受けたくらいだ。
女性中心の友情ドラマと言えば、ある程度社会経験を積んだ女性の友情物語、もしくは男性との恋愛が中心となる物語、『猟奇的な彼女』に見られるような誇張された強い女性の映画が考えられる。しかし、この映画の中にある等身大で純粋な友情は初めての経験だった。
ヘジュのように一流企業に就職して一流の社員を目指すあまりに純粋さを失ってゆくというありがちな没個性の軸と、ジヨンによって現代の不況を象徴する失業と貧困を対比させる。稼業の手伝いと、失いそうになるアイデンティティをボランティアに見出すテヒが、その二人の間に立たされて真の友を見つけるのだ。
映像の小技も冴えている。ケータイメールの文字、タイプライターの文字が電光掲示板のようにスクリーンに溶け込んでハングル文字の芸術性を高めていたり、朽ち果てんばかりのジヨンの家の天井と、鏡に落とすナイフが微妙に絡み合うコントラストを作りあげたりしている。この貧困の象徴であるかのような仁川の町とソウルの繁華街との対比が絶妙なのだ。そして現代には欠かせないケータイでのやりとりも、5人の仲の良さを表現する効果を出している。
男への恋心とか、若き男たちの描写などは、女流監督だけあって、未熟ではあるのだが、逆に男を排除することに新鮮さを覚えた。20歳の頃の一番の親友は誰だったかな、と思い出してしまう。。。
青春群像劇!
編集が面白く、とてもおしゃれ。
青く透き通る綺麗な色の映像に、劇中でメールやタイポで打たれるハングルが模様のように画面に違和感なく重なって行く表現が素晴らしかった。
ストーリーもとても青く、大人にならなくてはならない少女たちの心情が淡々と描かれ、それが共感できた。
これぞ、青春群像劇。
映像にセンスあり!
まず言えることは、監督の映像センスのよさです!
ストーリー的には、監督は、どこにもないストーリーと言っていたが、
なんかどこかで見たことのある、ストーリー、な感じが
常にします!でも、見ていられるはんちゅうです!
主人公?のショートカットの女性が、とてもいい感じ!いろんな意味で。
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