K-19のレビュー・感想・評価
全12件を表示
こんな艦長はいやだ。
問題があっても何だかんだ理由をつけて意地を通し、気づいたら乗員皆おかしくなってて、最後運良く助かったらこれで予定通りですけど??みたいな。やってることが本当にめんどくさい、よくあるブラック企業のそれでは?なんで艦長万歳のいい話みたいになってるのか、よく分からなかった。
潜航シーンや核汚染の描写など、なかなかの緊迫感で見応えあった。
GYAO!
フクシマの原発事故を経験した私達日本人にとっては、本作の出来事は他人事ではありません あの時、日本全体がK19そのもの だったのです
2002年公開
ちょっとお話が似ている所のあるクリムゾンタイドは1995年の映画
本作の方が後の作品です
でも本作は実話をベースにしています
どちらかと言えば、その実話を振り出しにしてクリムゾンタイドのストーリーを作ったと言うべきなのです
だから、似ているのは逆で、そちらの方が似ていると言うべきかと思います
実話とは言え、調べてみると映画となるようにかなり翻案しているようです
しかし肝の部分の原子炉事故の顛末は史実の通りのようです
ロシア版神風特攻隊だと思いました
原子炉内部に修理の為に飛び込めば助からない事は明白です
死ぬと分かって命令を下す艦長と元艦長、そしてチーフ
黙々と命令に従う部下達
致死量の放射線を浴びて戻ってくる同僚を見て怖じ気づくものもでます
彼はついこの間まで海軍の学校で原子炉を学んでいた士官です
ですからどれくらい怖い事か具体的に知っているからあれほど怯えていたのです
単に勇気がない男ではないのです
しかしその彼も遂には英雄となるのです
国家の為、祖国の為、国で待つ家族や恋人の為に死んでいく
正に特攻隊員です
戦争中の日本なら軍神です
そしてラストシーン
ソ連は彼らを軍神とはしなかった
そんな勲章なぞ要らない!と老いてリタイアした艦長は彼等の墓前で、かっての部下達に話ます
国家の為、祖国の為に死んで行ったのではない、自分達仲間の為に死んでいったのだと
神風特攻隊で死んでいった人々を犬死だと馬鹿にする人がいます
もちろん彼等は今の日本では軍神ではありません
なる必要もありません
しかし彼等への敬意と名誉は守られるべきです
彼等の死が礎になったからこそ、敗戦しても日本が侮られずにすみ、戦後の日本の独立回復と今の繁栄につながったのだと思います
フクシマの原発事故を経験した私達日本人にとっては、本作の出来事は他人事ではありません
日本全体がそうなっていたのだと知っているからです
あの時、日本全体がK19そのもの だったのです
幸いにしてK19も日本も現場の人々の英雄的な行動で救われたのです
東電の人々は原発事故を引き起こしたとして肩身の狭い思いをしているようです
本作のK19が、公試もせずに出動させられたように、大津波や電源全喪失への対策を怠った責任は徹底的に追及されて当然です
しかし現場で死をも覚悟して日本を救った人々の名誉と敬意は、忘れてはならないことなのです
終盤のあの軍法会議、そして続く雪の積もる墓場のシーンの感動はそのような思いを去来させました
そういうことが出来ない体制は、ソ連のように滅び去ってしまうのです
これこそが本作のメッセージだったのです
本当の英雄とは
個人評価:4.3
心臓にまで届く艦長の重く熱い言葉。シンドラーのリストの、最後に語った言葉の様に熱く胸に響く。
英雄とは何かを成し得た者ではなく、自己を犠牲に他者を救う者だと気付かされる。
乗組員の使命と祖国心を対比させ、見事に密室の極限を描いている。
リーアム・ニーソンとハリソン・フォード。これ以上にないハマり役のキャスティングだ。
スピルバーグが作り出す様な、重厚な世界観とテーマを、キャスリン・ビグローはこの初期の若さで持ち合わしていた事への驚き。とんでもない監督だ。
違和感を感じているけど間違いかな?
キャスリン・ビグローのメガホンなので期待しちゃったです。が、そもそもロシアの物語を、米英人キャストが言語を英語で撮影するのって違和感ないのだろうか?三国志の映画を日本人キャストが日本語で演じるのと同じですよね…シリアスなテーマでもあるし、もっとリアリティを追求して全編ロシア語で撮るべきかと思う。ロシア系でもいい俳優さんは沢山いるのにね。
ハリウッド映画だからと贔屓目に見ても、ハリソン・フォードとリーアム・ニーソンの二人が配役的にお互いが濃いすぎる上、密室映画で常に競合していて勿体ない。どちらに感情移入して良いか分からないままエンディングだし、国家第一主義の艦長が考えを新たにしていく過程が雑すぎて『あれ…いつの間に?』ってなった。
ドキュメンタリーの目線で観ると、チェレンコフ放射と思える青い光の描写もあり、改めて原子力は怖いと感じる。人が制御出来ないエネルギーは使うべきではないし、特に軍事目的とか本来あり得ない事だわ。
いざという時あなたは死ねるか?
実話に基づいた潜水艦事故の映画ですが、雰囲気的には戦争映画だと思う。
潜水艦映画だけど、一番の見所は、原子炉に入っていくところだったりして。。。これがね、とにかく怖過ぎるんですよ。
当時は原子力の人体への被害についてあまり知られていなかったから、あんなにホイホイ入って行けたのだろうか?放射能の怖さがよく知られている現在、100%死ぬということがわかっている上で、果たして何人の人が命を投げ出して職務を遂行できるだろうか?もし自分があの場にいたとしたら、潔く死を受け入れられるだろうか?観ながらそんなことばかり考えてしまった。
事故だろうと戦争だろうと関係ない。彼らは英雄だ。
わかっていると思うが、ロシア人、めっちゃ英語話してるやーん、という下らないツッコミはしないように!
「なんで?」は、なし
まず、「ソ連」ということ。その設定をスルーして見る必要がある。その「なんで?」は、なしにしないと、この映画は3分ともたない。
で、がんばって見た結果、普通だな、と。命を犠牲に任務を遂行する、その姿を描くわけだが、ふつうだ。
ハリソン君は、感情を飲み込む(飲み込み過ぎる)演技をするので、ここぞというポイントがない。リアルだがのっぺりとした印象になる。これ、この映画においてはマイナスです。
トータル、ぱっとせず。
上にたつ人の孤独や責任
目的の為ならどんな事をしてもいいのか?
なにを優先させるのか?任務か人かで迷う艦長の思いが辛いほど感じる。
自己中心で動いていないのが伝わるからこそ、人は人のために動けると思う。
苦悩する人を演じるのはやっぱりハリソンフォードに似合ってる。
ロシア人に見えないって
実話の方は昔に聞いた事があり、話の大筋は知っていましたが、それでも映像で見ると、潜水艦と言う閉鎖的な中で、放射線の恐怖と戦う乗組員の状況がより伝わり、怖いものがありました。
ただ、恐怖心は十分伝わりましたが、ストーリーとしては特別面白いものはありませんでした。
まぁそれも実話に沿っていて、脚色が少ないからなのかな?
それならそれで良いんですが、ハリソンフォードの顔はどこから見てもアメリカ人過ぎて、ロシア潜水艦の艦長と言うには、ちょっと無理がありますよね。
きっと冷戦時のロシアには、もっともっと怖い話がありそうで、それを想像するだけで更に怖い。(笑)
全12件を表示