犬神家の一族のレビュー・感想・評価
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必死に出した昭和感が残念な方になっちゃった
横溝正史の金田一耕助シリーズは、昔かなりの数を読んだのですが、その殆どが似た様な内容であまり覚えてません💦
なので、バリバリネタバレを🤣
犬神家当主が亡くなり、松子竹子梅子の孫娘が遺産を狙う中、顧問弁護士古舘から遺言が発表され、実は彼女も血縁だった、犬神家と縁の深い野々宮珠絵が遺産の行方を左右する事となる。3人の孫娘たちは、自分の娘を何とか珠絵と結ばれさせようと画策し、曾孫である息子たちも珠絵を狙うが失敗し、竹子の息子、梅子の息子の順に殺されてしまう。残るのは松子の息子、戦争で顔を損傷し覆面をしてる佐清のみ。
同じ時、近くの旅館に戦争から復員したらしい男が一晩だけ泊まった。実はこっちが本物の佐清。
松子の息子になっていたのは、犬神家女中の息子青沼静馬で、孫娘たちに虐待された母の恨みを晴らす為、戦地で知り合った佐清と入れ替わり犬神家に潜り込んでいた。
静馬の母の恨みまで知らない佐清は、密かに静馬と会っていたが、本性を表した静馬を松子が殺してしまうと、隠蔽を図る。実は先の2件の殺人も、その前の金田一耕助に手紙を出した古舘弁護士の助手若林の殺人も、松子の企てだった。
最後は若林を殺した毒入りのタバコを蒸して、松子は自殺する。
往年の名セリフか知らないが、
加藤武の「よーし分かった❗️」がくどい。
車とか時代考証考えてるのに、
湖のクルーズ船は時代錯誤じゃない❓
役者がとても豪華ではあるが、
松嶋菜々子と深田恭子の浮いてる感じが、
居た堪れなくなる。
一番の不要は奥菜恵。ただただ過剰。
市川リメイク版と、先日の吉岡金田一版も併せてのレビューとなりました
市川崑監督が1976年の自身の名作をセルフリメイク。
市川監督はセルフリメイクがお好きなようで(と言うより、今ならどう描けるか/作れるか)、以前も『ビルマの竪琴』をセルフリメイクしたが、あちらは新たな要素や解釈を取り入れていたのに対し、本作はほとんどそのまま。
当時と同じ脚本を用い、同じカメラワーク、同じ構図、同じカット割り、同じ美術…。
さすがにキャストは違うが、それでも金田一=石坂浩二、等々力=加藤武、神官=大滝秀治は同じ役。
実験的な作品であり、こだわりであり、老いても尚自らを超えようとする超人的な創作意欲と挑戦精神に敬服。
…しかし残念ながら、オリジナルには遠く及ばず。私にとってオリジナルは“神映画”の一つであり、あの世界観、テクニック、完成度…何もかも完璧。映画の至宝。
同じ脚本を使っているのに、どうしてこうもパワーダウン…? 市川監督がかつてのようなキレや冴えを発揮出来なかったか、役者の力量不足か(何名か目に余る棒演技…)、それともやはりオリジナルは超えられないのか。
話は同じなので決してつまらなくはないのだが、ちょっと…な感は否めない。
比較したら色々キリはない。が、本作はそうやって見るもんじゃない。
市川×石坂金田一をまさか劇場で観れるなんて…! あのタイトル・クレジットと音楽を劇場で体感した時の興奮と感動…!
金田一が去っていくラストシーンは出色だった。オリジナルのラストシーンもいいが、本作の方が余韻や市川監督の金田一への愛を感じた。ひょっとしたら、このシーンが撮りたかったのかも?…とさえ思った。
本作は2006年末に公開され、その僅か1年ちょっとの2008年2月に市川監督は死去。遺作に。
サイレントからトーキー、白黒からカラー、フィルムからデジタル、アニメやドキュメンタリーまで、文字通り映画の歴史と歩んだ。
そんな市川監督への映画界から、市川監督から我々映画ファンへの、これはご褒美なのである。
ちょっと場をお借りして、先日NHK‐BSで放送されたSPドラマ版を簡易レビュー。
『悪魔が来りて笛を吹く』『八つ墓村』に続く、吉岡秀隆金田一の第3弾。
前2作は2時間枠だったが、今回は前後編の計3時間。
大抵『犬神家の一族』は佐兵衛翁死去のシーンから始まる事が多いが、佐清と静馬が出会う戦場シーンから始まり、全く新しい『犬神家の一族』を作ろうとする意気込みが伝わってきた。
吉田照幸監督の演出はオマージュやリスペクトしつつ、しっかりと世界観を構築。キャラの心理描写も丹念。
キャストも熱演見せ(さすがの大竹しのぶの松子夫人、金子大地の目の演技)、吉岡金田一もすっかり定着。
ラストが新解釈! 静馬の復讐、哀しき運命に翻弄される松子と佐清…この原作通りから逸脱。まさかの人物の目論見らしきが浮かび上がり、びっくり! 賛否出そうだが、『シン・犬神家の一族』としてインパクト残した。
勿論次も期待。次は何かなぁ…?
って言うか、映画でやって欲しい!
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自宅(CS放送)にて何度目かの再鑑賞。市川崑の(長篇)遺作で(『八つ墓村('96)』から10年振りの)金田一モノの七作目、30年振りとなる自作(前作'76)のセルフリメイク作。クレジット上、前作と同じ脚本だが、富司純子演じる“犬神松子”の独白等は原作により近くなっている。お馴染み石坂浩二の“金田一耕助”に違和感は無かったが、“野々宮珠世”の松嶋菜々子は薹が立っており原作の設定である素朴で可憐な令嬢とは云い難い上、科白回しにも無理を感じ、大きなマイナスポイント。旧作を観ていれば観なくても良い。55/100点。
・ドウしても旧作と観較べてしまうが、商業的な意義があったのか、セルフリメイクの意味が判らない……出来れば監督の手による金田一モノの新作が観たかった。
・鑑賞日:2012年3月27日(火)
初めての「犬神家の一族」体験記
金田一耕助シリーズ(石坂浩二版)第6作。
通常スクリーンで鑑賞。
原作は鑑賞当時未読(※現在は既読)。
1976年の同名作品を市川崑監督がセルフリメイク。当時と同じ脚本を使用し、金田一耕助役を再び石坂浩二が務めたことで話題になりました。加藤武や大滝秀治がオリジナル版と同役で出演しており、今となっては嬉しいことこの上ない。
「今となっては」と言いますのも、本作が初めて触れた市川崑監督の金田一物で、初めて観た「犬神家の一族」だったからです。ちなみに初めて観た金田一物は稲垣吾郎主演の「八つ墓村」であり、私のミステリー好きの原体験になりました。
当時知っていた「犬神家の一族」の知識と云えば、白いマスクを被っている佐清や湖面から突き出している足くらい。もちろん犯人も知らないまっさらな頭で、今は無き奈良県庁近くの映画館「シネマデプト友楽」に祖父と観に行きました。
陰惨な連続殺人を解明するために奔走する名探偵・金田一耕助。天からの使者のように犬神家の人間関係にするりと入り込んで肉薄し、事件に秘められた情念を炙り出していく…
石坂浩二の飄々とした演技が、原作での金田一耕助のどこか掴みどころの無い人物像を見事に表現していて、「これが今に続く金田一像の原点なのか」ととても感慨深かったです。
それまで経験したことの無かった鮮やかなビジュアルの数々にショックを受けると同時に、陰惨極まる事件の裏に秘められた哀しい愛の物語の行方から目を離せなくなりました。
真相の切なさに強く胸が締めつけられると共に、これが「日本映画史上最高のミステリー」の称号の所以かと、当時中学1年生だった私は痛烈に実感させられたのでした。
その後オリジナル版を鑑賞し、本作より名作度が高いと思いました。フィルムの粒子の粗さが独特の味わいを与えて一層不気味さを演出していたし、横溝作品が持っている独特の雰囲気を損なわず、上手く表現されていると感じました。
市川監督のような巨匠でもリメイクはオリジナルに勝てないのか、と…。それでも挑戦のスピリットは尊敬に値する。
セルフリメイクが多い印象ですが、自ら築いた山を越えてさらに高みを目指そうとする職人気質に感服しました。
※修正(2024/03/13)
映画の出来がひどかったです
映画の出来がひどかったです。 大げさな演技と不自然な会話が延々と続きました。 謎解きの部分も劣悪でした。 覆面をかぶった人がいて、 中身がすり替わっていました。 覆面をかぶっていたら、 すり替わっていると考えるのが自然です。 なんのひねりもなく、 ありがちで単調なトリックでした。 犬神家の一族は有名な話なので、 もう少し面白いないようだと思っていたので残念でした。
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