インファナル・アフェアII 無間序曲のレビュー・感想・評価
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シリーズファンならより楽しい
インファナルアフェアは3部作とも好きなんだが、過去に戻る2部は、なるほどこういう背景だったのかー、こんなことがあったのかーと、ファンであればより楽しめる作品と思うが、単独作品として観るとやはりIにはかなわないかなー。3つの中ではよりマフィア映画ぽい内容。警部とサムがこんなに近しい関係だったのは、なんかⅠを観た後すぐだと後付け感はあるけど、まあサブストーリーとしてはあり。
続きだから観たけど
過去に遡る。(ヤクザさんが主だけど)良く人が死ぬ。残酷で気持ち悪いのでこの評価。何故最初に主役を殺してしまったんだー!
きっと好評過ぎて(でも主役殺してしまったので)このような訳の分からない続編を無理矢理作ったのだろう。
1見ていないと、わからない
香港版ゴッドファーザー…
前作から遡り、ヤン、ラウそれぞれの潜入経緯、ウォン、サムの関わりが描かれる。互いに思惑があり、二人初めはこんなに仲が良かったんだと。サムが裏社会でのし上がっていく過程、ウォンも違法捜査してでも悪を追い詰める過程、どれだけ相手を出し抜くか、食うか食われるかの世界観が良い。ヤン、ラウ、こんな若い時期から顔合わせてるなら、前作でももっと意識するだろうと思ってしまうが。イギリスから中国へ香港返還する激動の時代設定だが、人々にとって、どんな思いだったのか、特に裏社会の人間にはそれがどう影響していたのか、日本人には分かりにくかった。
なきゃないでいいやつ
期待度◎鑑賞後の満足度◎ 演出も演技も前作に劣らず素晴らしい。欠点と思われた話の内容が、何故か鑑賞後に六道輪廻・因果応報の無常感の余韻をもたらす不思議な作品だ。(私が東洋人だからか)
①今回は『ゴッドファーザー』へのオマージュとおぼしきシーンが随所に見られる。
特に父クワンを殺され後釜となったハウが、父クワンに上納金を納めていたライバルのボスたちを皆殺しにするところは、『ゴッドファーザー』でアル・パチーノが父の殺害を図ったかも知れないライバルのボスたちを皆殺しにするところと全く同じ(ほぼパクり)。
また、ウォン警部が乗る筈だった車に仕掛けられた爆弾で代わりにルク警視が爆死するシーンも、『ゴッドファーザー』でシチリア島でアル・パチーノの代わりに新妻が車で爆死するシーンのオマージュだろう。
ハウの子供の誕生日に一家が集まってパーティーするところとか…
ただ、非情さはこちらが上(親族とはいえ堅気の一家皆殺しだもんな。)。
②死体を引きずって行く時の血溜まりや血の筋を見ていると魚市場で揚げられたマグロや大型の魚を引きずったり解体した時にできる血溜まりや血の跡と変わらないなぁ、と思っている自分にちょっとゾッとした。
③香港の中国返還をこういう形で映画が記録するとは。
④前作は「無間地獄」だったが、今回は「阿鼻地獄」。
善(警察)が悪(マフィア)に、悪(マフィア)が善(警察)に紛れた時の苦しさ(気が一時も抜けないよね、バレたら殺されるもの)・恐ろしさを、無間(或いは限)地獄に堕ちると地獄の苦しみが延々と続くことに例えていたのが前作なら、「阿鼻地獄」に堕ちたらどうなるかを若い二人が身に染みて解っていくのと、既に「阿鼻地獄」に堕ちているといえる周囲の人間模様を描いているのが本作。
⑤しかし、ウォン警部が当時のマフィアの大ボスであったクワンの殺害をクワンの格下の小ボスであるサムの女房(マリー)に頼み、マリーが若き日のラウに頼んで実行させ、ヤンが殺されたクワンの私生児であり、その事で警察学校を退学せざるを得なかったが持って生まれた正義感から(善人だからという設定)警察官になるため潜入捜査員となり、最初の仕事がクワンの後釜となった異母兄ハウを捕らえる為の潜入であり、一方上述のように父クワンの殺人に関与したかもしれない小ボスを粛清し(サムだけが生き残る)、殺人を教唆したウォン警視殺害の為に車に爆弾を仕掛けたが代わりにルク警視が爆死し、殺人教唆を受けたマリーが国外逃走直前に殺害(轢死)され(ラウがハウに垂れ込んだ為?)、香港へ戻ったサムが報復を図ったハウの裏をかいてタイのアフィアのボスにハワイへ避難したハウの家族を拘束させた挙げ句、ハウはウォン警視に射殺されハウの家族もタイのマフィアに皆殺しにされるという話にはちょっと作りすぎの印象を受ける。
(この話の流れの中で、果たして妻マリーにクワン殺害の教唆をしたのがウォン警視でありクワン殺害実行犯が自分が警察に送り込んだラウだったのかを知っていたのか、よくわからない。作中、タイを訪れたウォン警視とサムとの会話ではそういう感じはなかったけれども…―
⑥
前日譚だから役者も変わる
前作ラストの11年前だからラウ役がアンディ・ラウがエディソン・チャンに。でも11年後がイメージ出来ない。その点がこんがらがるというよりシリーズ物としての没入感が不足してしまった。
しかし今作の一番の悪のサムを如何にして逮捕するかを軸に、ラウのマリーへの想いが加わる。しかし前作と違いストーリーは一本道なので分かりやすい。その分重厚さは無くなって普通のマフィア物になってしまっていると思う。
夫の元へ行こうとするマリーに対して無視されたラウ。車に轢かれて殺されるマリー。その前に密告している。どんなに辛くても守り通せよ。せめて過ちに気づいて駆け寄れよ。
この映画のマフィアは大衆食堂で食事をしていると単なるおっさん。サムは生きる世界を間違えなかったらすごく人間味の有る愛すべきおっさん。ハウはクールでカッコいいが冷血漢。
最後の最後に気づいた。ショーン・ユーはトニー・レオンだった。最後に気づく自分、アホすぎ〜。でもどう考えてもトニー・レオンにはならんだろう。
俺たちのサム兄貴
やっぱり面白い
"窮屈なく悲劇を残す"下手したら第1作より好き
【”世に出た者は、いづれ消える・・”傑作の第一作をベースにしながら、一国二制度に移行する香港の黒社会でのサバイバルゲームを描いた第二作。】
ー 今作の主役は、第1作では重要な脇役であった、ウォン警部(アンソニー・ウォン)と黒社会の後にドンとなった若きサム(エリック・ツァン)である。
そして、前作では登場しなかった父を暗殺された、黒社会のドン、ンガイ・ハウ(フランシス・ウ)である。
傑作の第二作はトーンが落ちる比率が高いが、今作は設定を前作の11年前に設定することで、面白さをキープしている。
第一作で描かれなかった事が、今作で描かれてからである。ー
◆感想
・ウォン警部と黒社会の一員であったサムの立場を超えた結びつきの描き方の巧さ。
・サムが、ンガイ・ハウの報復ともいえる行為から、妻を殺されつつも強かに且つ飄々とした体で、生き残る様の描き方。
・若き、ラウとヤンが悩みながらも潜入を続ける心持が、もう少しキチンと描かれていると、良かったかな・・、とは思いつつ、ラウがサムの妻エリーに恋心を抱き、指示の通りンガイ・ハウの父、クワンを暗殺するシーンなど、一作目とは違う若き二人の揺れる心持の描き方。
<今作を面白くしているのは、ウォン警部を演じたアンソニー・ウォンの警察とマフィアの間に身を置く事で悩む姿と、黒社会の一員であったサムを演じたエリック・ツァンの飄々とした演技(そして、彼は黒社会のドンになっていく・・)とンガイ・ハウを演じた亡き父の想いを継ごうとするフランシス・ウの演技であろうと思った作品である。
そして、このシリーズの魅力に引き込まれた者は、”無間地獄”に陥っていくのである・・。
ようこそ、”無間地獄”へ・・・。>
それ系か
香港ゴッド・ファーザー
2023.11.3. 映画館で鑑賞
何回も見たはずなのに二人のマリーを除いて何も覚えていなかったことにショックを受けました。Ⅰよりもスタイリッシュでテンポよく、映像も構成も脚本もよくで涙が出るほど感動しました。このⅡは何と言っても名優エリック・ツァン(サム)にどっぷり浸かるお話なんですね!かっこいい、泣ける、笑える、愛しい。そしてウォン警部(アンソニー・ウォン)、色んなことやらかしてたんだー!若きラウはまだ可愛くて純だが悪の芽が既に!若きヤン(ショーン・ユー、かっこいい!「ファイアー・レスキュー」でニコラス・ツェーと共演!)にそんな家族環境があったとは!ヤンも善人になりたかったのか。大好きな可愛いキョンくん、ンガイ家の二代目ボスのハウも好みの役者さん。配信では顔も名前もゴチャゴチャのまま見てわかった気になっていたのでした。ごめんなさい。ありがとうございます、映画館。
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無間地獄なのは私の頭だったことが、このⅡを見てわかりました!
ウォン警部、サム、マリー、ハウ、そしてヤンがとても良かったです!ヤンの苦しみがやっとわかりました。最後「マリー」の名を聞いて笑うラウの顔は、憎めない笑顔だけれど、悪い奴め!役者の演技もストーリーも構成も、すごく面白い!
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