終身犯のレビュー・感想・評価
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社会復帰とは人間として社会に戻る事。再び尊厳を与える事。
『Who killed Cock Robin?
I, said the Sparrow,
with my bow and arrow,
I killed Cock Robin.』
『誰が駒鳥のコックロビンを殺したの
私と雀が言いました
私が弓と矢で殺したよ』
『おい、3時だぞ』
『ありがとう』
この映画上映の2年後に『アルフレッド・ヒッチコック』の『鳥』が封切る。
実はこの映画は初見だが、漫画でこの話は読んだ事がある。誰の漫画だったかは不確かだが、永島慎◯先生だったかなぁ?
いずれにしても懐かしく感じる。初頭の英文の詩は、マザーグースの詩で、エラリー・クイーンかアガサ・クリスティーで読んでいた。この映画の存在を知った時期に。
日本語の吹き替えに独房で会話する夫婦のバックに音楽が流れていた。
なんとなんと。
『イルカの日』全く無関係なこの映画上映後の映画である。
原語版ももう一度見てみよう。
彼の服役中は第二次世界大戦中と言う事は、ルーズベルト大統領とトルーマン大統領に対するアイロニー見たいなものもあるのかと感じる。
日本に対する黄禍論そのものにアイロニーしている。アルカトラズはさしずめ、日本列島って事か?
原題 Birdman of Alcatraz
製作年 1961年
製作国 アメリカ
上映時間 147分
バードマン
ジョン・フランケンハイマーの手腕が光る
ドキュメンタリータッチの映画で
それが誤解を招くが
(俳優のメンツもよい)
この映画はフィクション扱いされている
(ランカスターも色々、口をはさんだ模様)
物語の主人公は実在の有名な犯罪者
ロバート・ストラウドで刑務所内で看守も刺殺
絞首刑になるところを母親の上訴で免れ
54年間投獄され42年間独房で過ごす
終身刑が確定した後
レブンワースの連邦刑務所の独房に移され
雀の巣を見つけた処から数奇な運命が始まる
2冊の本を書き、鳥の病理学に貢献したとされ
アルカトラズに移されてからは
アメリカの刑罰制度の歴史についての本も書いている
1946年の刑務所内反乱の終結にも一役
それらにより更生したと捉え
釈放を求める運動も起こるが
トルーマン元大統領(民主党)も支援は拒否
サイコパスと考察する人もいる
1918年の絞首刑宣告後には
母親がウィルソン大統領の妻に訴え
延命に成功したことが描かれている
大統領は重病だと説明していて
これが事実ならば大統領夫人の役割について疑問が残る
(大統領は1919年に脳梗塞を起こし、その事実は秘匿されていた)
(数奇な運命の始まりはこの辺からかしらん?)
調べてみると、ストラウドは人間の可能性と闇の深さを同時に感じさせる人物のようだった
作家性がある、ということも複雑さに拍車をかけている
雀やカナリヤを熱心に飼育し研究する姿に
外部の人々が簡単にほだされてしまう、ということも理解し世論誘導する
ストラウドについてはテレビドラマなどでも触れられているようなので、機会があれば観てみたい
フランケンハイマー監督の映画ももっと観てみたい、と思った
フィクションと知った今でも
強権的な母親による母子密着の弊害とか
(今はなき)アルカトラズの存在とかは気になってしまう
彼を生んだお母さん(セルマ・リッター)が怖い
細やかにリメイクしてほしい作品。
荒削りな部分があるのでぜひリメイクしてほしい作品。
凶悪犯でありながら、怪我をした雀を成長するまで育てたことから、独学で鳥類の研究を独房で始める。
その結果として鳥類病理学の分野において今もなお残した功績は大きい。
アマゾンプライムでは邦題が「アルカトラズの鳥人間」になっている。
リメイクとの話があったブラピがプロデュース・出演の「ザ・マッドマン・オブ・アルカトラズ -仮題」はどうなったんでしょうか?。
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