「恐怖映画のひとつの到達点といえるだろう」シャイニング kazzさんの映画レビュー(感想・評価)
恐怖映画のひとつの到達点といえるだろう
映画館で観たのは40年ぶりだろうか…
午前十時の映画祭11にて。
北米公開版だそうだ。
初観賞時は学生だった。
ダニー少年の三輪車の後をカメラがピッタリついて行く長回し移動撮影に、心臓が締めつけられるような恐怖を感じたのを覚えている。
今となってはそれほど強い刺激はないが、ステディカムで前から後ろから被写体を追い、そこに重ねる音楽で恐怖を煽る。
迷路のようなホテル内部で展開されるそれらの演出が、クライマックスでは本当の巨大迷路で集大成を見せる。
間違いなく恐怖映画の傑作だ。
ジャック・ニコルソンの鬼気迫る怪演が注目されるが、家族を演じた三人とも優れたパフォーマンスを見せている。
ダニー少年を演じたダニー・ロイドくんは、あの夫婦からこんな美形が産まれるかと思うほど整った顔立ちで、だからこそ時折見せる大きく目を見開いて硬直した表情が怖い。
ウェンディ役のシェリー・デュヴァルは、何もしなくても顔が不気味(失礼)。怯え泣き叫ぶ迫真の演技が素晴らしい。この直後に『ポパイ』でオリーブを演じていたが、まるで雰囲気が違っていた。
数々の受賞歴を誇る名優ニコルソンにとって、本作の演技はまったく賞レースに絡んでいないが、最もインパクトを残した代表作となった。自身が監督をした『ゴーイング・サウス』についてのインタビューで、「今撮影している映画こそ、完璧な作品だ」と語っている記事を当時雑誌で読んだ。それが『シャイニング』を指していたのだが、当の『ゴーイング…』は日本未公開という皮肉。
この映画、アバンタイトルから迫力の空撮が展開される。ドローンなどない時代の見事な撮影術。
キューブリックは移動撮影と空撮が大好きだが、本作はそれが最大限に効果を出している。
シャイニングと呼ばれる超能力が軽視されていて、原作者のスティーブン・キングが怒るほどの改変脚色がなされている。
が、数あるキング小説の映画化作品にあって、良い意味でも悪い意味でも原作を凌駕した唯一の映画だと思う。
(『キャリー('76)』『スタンド・バイ・ミー』『ショーシャンクの空に』は原作の再現術において優れた映画)
kazzさん、コメントありがとうございます。
フルメタル・ジャケットもある意味ホラーですよね。イジメられてた兵隊が精神に異常をきたすとことか、恐ろしい狙撃兵が実は女の子だったみたいな・・・
kazzさん、コメントありがとうございます。ダイアン・アーバスを主人公にした映画見たいですね。ニコール・キッドマン(美しい瞳に吸い込まれそうだった)主演の「毛皮のエロス」はアーバスにインスパイアされて、の映画でアーバス映画ではなくて残念でした。
はい、京成ローザが一番便利です。
五井は行ったことないですが、空いてますか。
まあ、千葉は東京と違って、予約しなくても直前でチケット取れますよね。
見たい映画が来ないことも多いですが…。
北米公開版をさっそく見てきました。
追加シーンはここかな、と思うところはありました。
でも全部はわからないですわ。
大きなスクリーンで見ると、隅々まで気を配った、緊密な画にうっとりしました。美しい〜。
今晩は
度々・・。
映画館の息子だった彼が育った映画館は、時代の趨勢により、ご両親が廃業を決断されました。
けれど、彼は今や民事では名のある弁護士として活躍しています。
彼とは、司法試験に合格した時に友人たちと泊りで温泉に行ったり、一昨年までは出張で彼の地に私が行った際には当時の友人達と良く吞みました。学生時代の親友は一生の友になるという事を実感しております。
あ、映画と関係ないコメントですので、返信不要です。
これからも、宜しくお願いいたします。
お返事ありがとうございます。
144分! 違いがわかる気がしない…。
グループAが7/23からなので、がんばって見に行ってみようと思います❗️
行きたくなる情報、感謝します‼️
> アバンタイトルから迫力の空撮が展開される。ドローンなどない時代の見事な撮影術
ああ、そうですね。今は、ドローンのおかげで、どんな映画でもほぼ観るようになった空撮ですが、かっては金かかるものだったでしょうものねえ。