劇場公開日 2005年12月17日

「ダサいけど好きな映画」男たちの大和 YAMATO tさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0ダサいけど好きな映画

tさん
2017年11月21日
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泣ける

単純

知的

戦艦大和の沖縄特攻物語という素材は最で、海外受けもしそうだし、映画の脚本にもしやすい。特にアメリカには受けそう。

なのに日本人が撮ると何故こんなにもダサくなるのか。

演出が臭い。というかダサい。
偽物感が隠しきれてない。

まず、音がクソ。舐めすぎ。
事あるごとにいちいちゴミみたいなBGM流すんじゃねえ。緊張感なくなるやん。
音響も主砲三式弾の音以外は全て手抜き。
そーゆー手抜きが作品を台無しにしてんのがわかんねーのか。

画面もクソダサい。
カット割りや画面構成をドラマ風に撮るなよバカ。ドラマでやってろカス。
なんの工夫もない。製作者の絵に対する情熱が微塵も感じられない。ほんと観てないとこで手抜きするよねお前。大和に乗船するシーンは良いけどね。

あと、リアル感のない演出ほんとうにやめろ。
ケツバットで骨殴ったろ!うおおおお!とか、病院抜け出してきましたとか、そんな五流子供騙しアニメみてーな展開ねーだろwにこにこぷん観に来たんと違うぞ。
昔の人をバカにすんな。

うん。瑣末な部分を手抜きしてるせいで、すげーダサい映画になってる。勿体無い。
まぁ要するに、黒澤明にもっと学べ。

とは言え、瑣末な部分を抜きにした物語の本筋は結構好きで、
上官の優しい一面もちゃんと描いていて、というか、どこにでもいる面倒見の良い先輩。その辺は現実感あってよかった。負けて目覚めるとか、良いセリフだよね。
昔の人もバカじゃない。結構今の人と同じこと考えてるんだよ。

あと、ラストで
生きさせてもらってありがとうございました。
って言うシーンも良い。この辺のメッセージはちゃんと伝わった。
過去から現代が地続きなんですよ、っていう感じがちゃんと出ててうまく繋がってた。
特攻作戦はいろいろ批判されるけど、特攻で死んでいった人達がいたおかげで、アメリカ軍は本土上陸作戦を変更し、戦争終了まで本土に上陸できなかった。上陸されてたら、犠牲者はもっと出ていたし、アメリカ、ソ連、イギリスにより、日本が分割統治され、朝鮮半島のように東西に国が二分されていたかもしれない。特攻で死んでいった人達は守ってくれた。
特攻作戦がかなりの戦果を挙げたお陰で、皆さんは知らないかもしれないですけど、だからこそ、日本人は舐められないんですよ。
戦争で死んでいった人達が何一つ守れなかったなんてことはなく、ちゃんと守ってくれたじゃないですか。
本当にありがとうございます。

それとデカい大和を強調するシーンはやっぱりいいね。
甲板に人がたくさんいるシーンとか、上手いと思う。

t