「それは、私自身を決して忘れたくないから」半落ち shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
それは、私自身を決して忘れたくないから
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映画「半落ち」(佐々部清監督)から。
この作品、横山秀夫さん原作・寺尾聰さん主演で話題になったが、
私は、原田美枝子さん演ずる妻が、ある新聞投稿を読み
日記を書きはじめるシーンが印象に残った。
原作とは違った台詞が、私のアンテナに引っかかったのである。
「今日から私は日記を書きます」に続き、綴られたフレーズで、
どうして書き始めたか・・を丁寧な字で書いてある。
「それは、私自身を決して忘れたくないから」と。
メモしたのは、私も同じことを思っていたからだ。
この「気になる一言」も、毎日続けなくても誰も怒らないし、
たとえ途切れたとしても、誰も気にならないかもしれない。
さらにこのところ、仕事が多いのか、私の仕事が遅いのか、
嫌ってほど残業が続くのに、なぜか書かずにいられない。
どうして寝る時間を惜しんでまで・・と訊ねられたら、
たぶん、冒頭のフレーズを思い出すと思ったからである。
この1年間、今まで仕事をしてきた二十数年間の中でも、
1番忙しかった1年だったかもしれない。
だからこそ、こんな経験は次の人にはさせてはいけないと感ずる。
どんなに忙しくったって、自分の時間を作って書き続ける楽しみ。
これだけは守り続けようとする私は、たぶん誰よりも
自分自身を忘れたくないからなんだと思っている。
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