「SE×は芸術?」失楽園 777さんの映画レビュー(感想・評価)
SE×は芸術?
1990年代の後半、まさに世紀末で世に流行った物は
「たまごっち」「ポケモン」「失楽園」「エヴァンゲリオン」「もののけ姫」
一つを除けば子供や若者向けの物であり、現在にも続いている
「幼児コンテンツ化」の傾向… これは問題になっているが、
逆に他にはマーケティングで狙える物が無いのだから、どうにもならない。
先の「一つを除けば」は、言うまでも無く「失楽園」である。
大人向け文化で売れた物が「エロ」以外無いというのは、何とも
情けない…
ネタバレも何も、ラストは有名だからな…
この当時は、不貞行為の相手と性行為しながら命を絶つというのが
まるで大人の中でのムーブメントみたいになっていたのが、それ以上に
情けない…
女が「私がミダラなら、女は皆ミダラです」と言って、母親がビンタを入れる。
どう考えても明治か大正生まれの母親の方が正しい。
世の中の女は、全員不貞行為をしているわけではない。
自分の夫か妻が不貞行為をしたら、どんなに悲しむか…
自分の父か母が不貞行為をしたら、どんなに悲しむか…
家族を捨てて、自分が愛する異性とSEX三昧しながら死ぬのが
そんなに人生の最後として美しいのか…?
私には理解できない…
2023年放送のTVドラマ「あなたがしてくれなくても」では
配偶者とSEXレス状態同士の男女が不貞行為を行う内容。
SEXレスで夫に不倫された妻が、相手の女に理由を聞いて
「たかがSEXレスで不倫なんて…」と言うと、女は
「たかがSEXなんて言わないで下さい…それが全部の時も、
あるんですよ!!」と…
当然、現在の20代の若い女は「失楽園ブーム」なんか知らない
者が多い。
時代が変わっても大人は「SEXが一番!」なんて言っているのは
返す返すも情けない…
最初に戻るが、こんなエロ映画よりも現在のマンガ・アニメの
「推しの子」「スパイファミリー」の方が、よほど恋愛や家族を良く
描いている…