「友愛数 (220, 284)」博士の愛した数式 odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
友愛数 (220, 284)
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子供の頃「ろうそくの科学」や「ゼロの発見」などを読んで自然科学や数学に興味を持った人もいるでしょう、好奇心とその解明は人類発展の礎です。映画は中学校の数学教師として赴任した若い先生の思い出話、小学生の頃に影響を受けた数学の博士の話から始まります。
オイラーの等式以外はそんなに難しい話ではないので懐かしく思い出す人もいらっしゃるでしょう、ただ文系の原作者小川洋子さんが数学の世界に惹かれたのはエンジニアの旦那さんの影響なのでしょうか、参考文献に「放浪の天才数学者エルデシュ」とあるので伝記に触発されたのかもしれませんね。
小学生の息子をかかえるシングルマザーの家政婦さんと事故の後遺症で記憶障害を持つ初老の数学者、本来なら出会うことが稀な人達が織り成す人間ドラマ、シチュエーション・コメディのようでもあり哲学的深遠さもあり時々発する博士の含蓄深いセリフは心に響きました。
ただ、監督は原作は綺麗過ぎる話と思ったのでしょうか義姉との裏話を織り込みましたが折角の博士の人格を損なわせるだけに思え残念でした・・。
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