「人が生きている。暮らしている。」七人の侍 リュウジさんの映画レビュー(感想・評価)
人が生きている。暮らしている。
エキストラなんて出でいない。
役名のない人たちも映画の中で生きている。
その時代、その時、その宿場町に生き暮らしている人のように演出している。
それを思い知ったのは、たとえば久蔵の真剣での決闘シーン。
見守る勘兵衛と勝四郎の大写し。彼ら二人の目の動き。
その二人の後ろで決闘を見守るたくさんの人たちの表情と動き。
さらに決闘後。木賃宿に戻る勘兵衛が五郎兵衛に
「今、人一人を斬るのを見てきた」と告げた時に
その現場に向かう人たちと少しでも離れようとする人たち。
スクリーンで、DVDで、サブスクで、何度見ただろうか。
見るたびに発見があり、この映画の凄みを実感する。
まだまだ黒澤明監督の凄みがわかる場面があるはずだ。
あと、何度この映画を見るだろうか。
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