劇場公開日 1954年4月26日

「人が生きている。暮らしている。」七人の侍 リュウジさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0人が生きている。暮らしている。

2023年11月28日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館、VOD

エキストラなんて出でいない。
役名のない人たちも映画の中で生きている。
その時代、その時、その宿場町に生き暮らしている人のように演出している。

それを思い知ったのは、たとえば久蔵の真剣での決闘シーン。
見守る勘兵衛と勝四郎の大写し。彼ら二人の目の動き。
その二人の後ろで決闘を見守るたくさんの人たちの表情と動き。

さらに決闘後。木賃宿に戻る勘兵衛が五郎兵衛に
「今、人一人を斬るのを見てきた」と告げた時に
その現場に向かう人たちと少しでも離れようとする人たち。

スクリーンで、DVDで、サブスクで、何度見ただろうか。
見るたびに発見があり、この映画の凄みを実感する。

まだまだ黒澤明監督の凄みがわかる場面があるはずだ。

あと、何度この映画を見るだろうか。

リュウジ